都市間バス「(NEW)サンライズ号」(旭川~北見~釧路)のいま

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(第2ランナー)層雲峡→釧路 「サンライズ号」阿寒バス担当便

首都圏事業者で活躍していた夜行車両が道北・道東の地に・・・

層雲峡からは、こちらのバスに乗車しました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538_202406_101 釧路駅前にて

阿寒バス釧路営業所所属538号車(いすゞガーラHD PKG-RU1ESAJ)です。
元々この車両は、首都圏の大手事業者で夜行高速用車両として活躍したのち、道北バスへ移籍し都市間路線用として活躍していましたが、とある事情で阿寒バスへ再移籍し、現在に至ります。

車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様。
通路カーテンは装備されておらず、オーソドックスな仕様になっています。
シートモケットの柄で前事業者が判断出来そうですが、その辺はご想像にお任せします。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車内

シートは、天龍工業製の夜行用シートを採用。
リクライニングの角度は、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
窓側座席の窓側に肘掛けが無いのが特徴です。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 シート

もちろん、足置き台(フットレスト)・レッグレストも完備。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 足置き台・レッグレスト

各座席には、モバイル充電用USBポートが設置されています。
尚、この車両には、道北バス時代に後付けされたと思わしきマルチステレオコントローラがそのままになっていますが、マルチステレオサービスの終了に伴い、現在は使用されていません。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 USBポート

2つの峠を越えて道北から道東へ・・・

14時40分、定刻3分遅れで層雲峡を発車したバスは、国道39号を北見へ向けて走り始めます。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 層雲峡発車

この便の乗客数も10名弱といったところ。
夏期の観光シーズンにはもう少し増えるかと思いますが、普段はこれくらいの乗客数なのでしょう。
もう少し利用があれば・・・とも思いますが。

北見までは、先程乗車した往路便と同じ風景を楽しみます。
雄大な北海道ならではの風景が楽しめるこの区間は、個人的に好きな車窓のうちのひとつです。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_01

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_02

15時05分、石北峠の頂上を通過します。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_03 石北峠頂上通過

ここから先は、急坂と急カーブで石北峠を一気に下ります。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_04

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_05

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_06

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_07

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_08

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_09

ひとつ目の峠越えを終えたバスは、北見盆地の風景を眺めながら、北見市中心部をめざします。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_11

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_12

温根湯留辺蘂駅前相内東相内の各バス停に停車し、順調に走行したバスは・・・

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_13

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_14

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_15

北見市中心部に入りました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_16

16時30分、バスは北見バスターミナルに到着します。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_16

間もなくして、釧路から来た道北バスの車両も到着。
2台並んで30分間の開放休憩となりました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル停車中_01

同時に、こちらで乗務員も交代。
旭川から乗務した道北バスの乗務員はバスを乗り換えて旭川へ戻り、逆に釧路から乗務した阿寒バスの乗務員はバスを乗り換えて釧路へ戻ります。

こちら北見バスターミナルでは、旭川から乗車した乗客数名が下車したと同時に、北見から釧路までの乗客も数名乗車します。
路線統合前では見られなかった光景だけに、なんだか新鮮に映りました。

バスも、しばしのひと休みです。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル停車中_02

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル停車中_03

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル停車中_04

17時00分、10名弱の乗客を乗せたバスは、定刻に北見バスターミナルを発車します。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル発車

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 北見バスターミナル発車_02

国道39号を旭川方面へ数km走行した後、道道北見津別線へ。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_17

長閑な風景を眺めながら、津別町へ向かいます。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_18

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_19

津別町の中心部にある「ウッドリーム」は、図書館、スーパー、バスターミナルが入った複合コミュニティ施設。
「サンライズ号」も、この施設に入居したバスターミナルから発車します。
以前のバスターミナルは、津別町役場敷地内にありましたが、2023年11月の複合施設完成に伴い、バスターミナルも移転。
こじんまりとしたバスターミナルではありますが、待合環境が劇的に改善されました。

津別町(津別バスターミナル)を発車したバスは、国道240号を釧路方面へ向けて南下します。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_20

かつての旧国鉄相生線の終点「北見相生駅」の跡(現在の道の駅あいおい付近)を左手に見ながら、バスは2つ目の峠「釧北峠」(せんぽくとうげ)に差し掛かります。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_21

釧北峠は、北海道釧路市と北海道網走郡津別町の境界にある国道240号の峠。
標高は594mを誇ります。
先程ご紹介した石北峠と比較すると緩やかに感じますが、それでもカーブや坂が続くことから、乗務員も慎重かつ軽やかなハンドル捌きでバスを走らせます。

18時19分、定刻より10分程早く、バスは阿寒湖バスセンターに到着します。
こちらでは1名が下車しました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 阿寒湖バスセンター到着_01

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 阿寒湖バスセンター到着_02

阿寒湖バスセンターがある阿寒湖は、釧路市北部に位置する湖。
全域が阿寒摩周国立公園に含まれ、道東を代表する観光地としても有名です。

特別天然記念物のマリモや、ベニザケの湖沼残留型(陸封型)であるヒメマスが生息しており、冬は湖が全面結氷することから、ワカサギ釣りの名所としても知られています。

阿寒湖バスセンターで下車して、高級温泉宿でのんびりと過ごし、翌日は観光バスなどで阿寒湖や摩周湖を巡る・・・といった楽しみ方も。
都市間移動の足のみならず、観光の足としても利用出来るのが、「サンライズ号」の特徴のひとつでもあります。

阿寒湖バスセンターからは、引き続き国道240号を釧路市内へ向けて南下します。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_23

阿寒町バス停は降車客がおらずに通過。
釧路空港へ繋がる道路や乳製品メーカー「よつ葉」の工場などが見えると、釧路到着はもうすぐです。

大楽毛分岐を通過したバスは、国道240号から国道38号へ。
釧路市内に入ります。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_24 大楽毛駅前通過

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_25

19時16分、大楽毛駅前に到着。
こちらでは1名が下車しました。

その後、星が浦ショッピングセンターでも1名が下車。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 星が浦ショッピングセンター到着

国道38号を東へ進んだバスは、鳥取橋手前の交差点を右折。
左手に新釧路川を眺めながら、釧路市中心部をめざします。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 車窓_26

そして、19時39分、定刻より20分程早く、バスは釧路駅前(北大通13)に到着しました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 釧路駅前到着_01

終点は阿寒バス本社(釧路営業所)ですが、乗客全員がこちら釧路駅前で下車したため、この先は回送扱いとなりました。
車庫へ回送されるバスの後姿を見届け、私はこの日宿泊するホテルへと向かうのでありました。

阿寒バス「サンライズ号」 ・538 釧路駅前到着_01

(次ページに続きます。)