JRバス中国「出雲松江米子ドリーム名古屋2号」乗車記(三菱エアロキング)
これまで活躍してきた車両が相次いで引退を迎え、現在営業運行している車両も残り数少なくなってきました。
そんな中、引退した車両が別の事業者へ移り、既存高速路線の営業運行に就くという事例が先日あったことをご存じでしょうか。
その車両とは・・・2024年8月8日より運用に入ったJRバス中国(本社:広島市)の2台のエアロキング。
出雲・松江・米子~名古屋間夜行高速バス「出雲松江米子ドリーム名古屋号」の専用車として再デビューしたのです。
JRバス中国「出雲松江米子ドリーム名古屋号」で活躍する三菱エアロキング
かつては、同社でも出雲・松江・米子~東京線「スサノオ号」や広島~名古屋線「セレナーデ号」、広島~大阪線「山陽ドリーム広島号」「山陽道昼特急大阪号」などの路線で三菱エアロキングを投入していましたが、車両代替により2017年までにすべてが引退。
それが、他社からの移籍車両であるとはいえ、同社において国産車の2階建てバスが7年ぶりに復活したことは、特にエアロキングファンにとっては嬉しい話題ではないでしょうか。
そこで今回は、事実上の再デビューを果たしたJRバス中国の三菱エアロキングに会いに行った時の模様をご紹介します。
出所は・・・東名高速で活躍したあの車両だった!
では、今般JRバス中国でデビューしたエアロキングの出所(=元事業者)はどこなのか。実は、こちらの車両でした。
2024年2月をもって運用を終了したJR東海バスの三菱エアロキング
2024年2月をもって運用を終了したJR東海バス(本社:名古屋市)が東名高速線用(東名ハイウェイバス、「ドリームなごや号」)として導入した車両です。
「ビジネスシート」搭載車として3台導入した2010年式の三菱エアロキングのうち、2台が同じJRバスグループの中国JRバス(→JRバス中国)へ移り渡り、夜行高速バス「出雲松江米子ドリーム名古屋号」の専用車として再デビューを果たした・・・というわけなのです。
一般的に、この手の情報は公開しないのが普通なのですが、JR東海バスの公式X(旧Twitter)アカウントがその旨を公表していることから、この記事でもご紹介させていただきました。
バス崎です!嬉しいお知らせです🚌
— 【公式】ジェイアール東海バス(株)🚌 (@JRtokai_bus) July 11, 2024
中国JRバス様の運行する出雲・松江・米子~名古屋線ですが、なんと8月8日からエアロキングで運行!
なんと2月末まで当社で活躍していたバスなんです!
(お気付きの方もいらっしゃるようですが(*`艸´)ウシシシ)
同じJRグループで再び活躍してくれるなんて感無量! pic.twitter.com/6tPBjRF3uS
上記ポストによると、かつてのJR東海バス744-10992号車が、JRバス中国では744-10904号車に、JR東海バス744-10993号車が、JRバス中国では744-10905号車になったそうです。
果たして、JRバス中国へ移り渡った三菱エアロキングはどのような姿になったのか・・・。
期待を胸に8月の下旬、私は滞在地の福岡から鉄道を乗り継いで出雲市へ移動したのでありました。
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