JR東海バスの2階建て高速バス「三菱エアロキング」にお別れ乗車してきました

2024年3月10日夜行バス,高速バス乗車記

06時31分　名古屋駅新幹線口到着

足柄サービスエリアを発車した後、急に睡魔が襲ってきます。
昨日の移動によるバタバタから来る疲れなのでしょうか。
シートを倒して目を瞑ると、シートの座り心地の良さからか、いつしか夢の中へ。
2回目の休憩停車（浜名湖サービスエリアに停車）に気付くこともなく、目を覚ますと、バスは三河豊田駅に到着する直前でした。

04時34分、三河豊田駅前に到着。
こちらで数名下車した後、バスは新豊田（新豊田駅）、ららぽーと愛知東郷、赤池駅前の各バス停で降車扱いのために停車していきます。

豊田、東郷、赤池地区を走行したバスは、名古屋市営地下鉄鶴舞線に沿う形で一般道を走行。
そして06時31分、バスは定刻よりも10分ほど早く、終着の名古屋駅新幹線口に到着しました。

JR東海バス「ドリームなごや号」「新東名スーパーライナー号」　ビジネスシート車　744-10992　名古屋駅新幹線口到着_01

JR東海バス「ドリームなごや号」「新東名スーパーライナー号」　ビジネスシート車　744-10992　名古屋駅新幹線口到着_03

あっという間に感じた約7時間半の夜行「エアロキング」の旅。
バスを降り、荷物を受け取って改めてその雄姿を見るうちに、国産の2階建バスがまもなく見られなくなることによる名残惜しい想いと、新しい国産2階建バスが出てこないことへの憤り、そして引退への残念な想いとこれまで活躍し続けてきたことへの感謝など・・・複雑な感情が湧き上がってくるのでありました。

最後に

この車両がデビューしたのは、今から14年前の2010年。
エアロキング最終モデルの生産終了が発表される直前か同時期だったかと記憶しています。（違っていればゴメンナサイ。）

以来約14年間、東京と名古屋の間をほぼ休みなく往復してきたわけで、まずは14年間お疲れ様でした！という言葉を贈りたいです。

先述の通り、今回ご紹介したJR東海バス「三菱エアロキング」の引退により、夜行高速路線用として現在も活躍する「三菱エアロキング」は、福島交通が保有する夜行高速用車両2台（MU612TX：1台、BKG-MU66JS：1台）と、関東自動車が保有する夜行高速用車両1台（BKG-MU66JS）、そして西日本JRバスが保有する夜行高速用予備車両6台（BKG-MU66JS）のみとなってしまいました。

ただし、関東自動車が保有する車両については、現在のところ主に週末や繁忙期のみの運行に限られている他、西日本JRバスが保有する車両については、既に定期運用から離脱しているため、乗車する機会は繁忙期に限られそうです。

寿命が長い鉄道車両と異なり、バス車両の寿命はせいぜい20年前後。
とりわけ高速用車両は10年から15年程度といわれています。
残存する車両も、活躍出来るのはあと僅か。
乗るのであれば本当に今のうちにです。

日本のバス車両史の一時代を築いた国産2階建てバス「三菱エアロキング」。
その一時代が、まもなく終焉を迎えようとしています。
後悔しないためにも、そして名車の姿を出来るだけこの瞳に焼き付けるためにも、残存する高速用「三菱エアロキング」の雄姿を見る機会を近いうちに作りたいですね。