夜行高速バス 2023年冬~夏の動き(ダイヤ改正、運行会社の変更、新規参入、運行終了など)

夜行バス



老舗夜行バス「ニューブリーズ号」が廃止

あの有名老舗夜行バスが廃止されました。

バブル期の1989(平成元)年3月17日に運行を開始し、長らくの間東京と広島の間を結んでいた夜行高速バス「ニューブリーズ号」(小田急ハイウェイバス・中国JRバス)が、2023年3月末日をもって廃止されました。

小田急ハイウェイバス「ニューブリーズ号」 No47
小田急ハイウェイバス「ニューブリーズ号」(イメージ)

運行開始当初は、常時2台以上のバスが運行される人気路線でしたが、旧高速ツアーバスの参入などで路線需要が大きく減少、そこに新型コロナウイルス感染症拡大の影響も加わり、更に深刻な乗務員不足も重なって、2021年~2022年の年末年始運行以降は運休が続いていました。

コロナ禍ということもあり、最終運行を迎えることもなく廃止された「ニューブリーズ号」。
今でも廃止を惜しむ声が少なからずあると聞いております。

「ニューブリーズ号」廃止については、過去記事「「ニューブリーズ号」(東京・新宿~西条・広島) 廃止へ・・・」で纏めていますので、宜しければこちらもお読みいただけると幸いです。


老舗夜行バス「おけさ号」も事実上の廃止へ

そして、こちらの老舗夜行バスも事実上の廃止へ・・・。

バブル期の1988(昭和63)年9月29日に運行を開始し、長らくの間大阪・京都と新潟の間を結んでいた夜行高速バス「おけさ号」(阪急バス→阪急観光バス・新潟交通)が、2023年3月末日をもって運行休止となりました。

阪急バス「おけさ号」 3110
阪急バス「おけさ号」 3110(イメージ)

新潟交通「おけさ号」 ・997
新潟交通「おけさ号」(イメージ)

先程ご紹介した「ニューブリーズ」と同様に、運行開始当初は週末や繁忙期を中心に2台以上のバスが運行される人気路線でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大による長期間運休が大きく響いた他、深刻な乗務員不足も重なって、今後の運行再開・継続が困難と判断、2023年3月末日をもって運行を休止するに至りました。

これはもう、事実上の廃止といっても差し支えないでしょう。

JR深夜急行列車「きたぐに」を廃止にまで追いやったともいわれている老舗夜行高速バス「おけさ号」までもが運行休止に追いやられるというあのコロナ騒動。
影響の深刻さを改めて実感した次第です。

こちら「おけさ号」も、高速バス・夜行バス・バスツアーの旅行・観光メディア 「バスとりっぷ」(株式会社LCL)の乗車取材でお世話になった路線のひとつ。
私が執筆した「おけさ号」の乗車記が公開されていますので、宜しければこちらもお読みいただけると幸いです。


「出雲ドリーム博多号」「広島ドリーム博多号」が小倉駅前の西鉄高速バスのりば乗り入れへ・・・

JR九州バスの夜行高速バスが西鉄高速バスのりばに停車します。

JR九州バス「広福ライナー」夜行便 4656
JR九州バス「出雲ドリーム博多号」(イメージ)

JR九州バスは、福岡・北九州~松江・出雲間夜行高速バス「出雲ドリーム博多号」福岡・北九州~広島間夜行高速バス「広島ドリーム博多号」(いずれも中国JRバスと共同運行)のダイヤ改正を2023年7月1日に実施しました。

ダイヤ改正の大きな柱は、小倉駅前のりばの変更
これまで、小倉駅前ののりばは小倉駅新幹線口でしたが、これが西鉄の夜行高速バスが停車する小倉駅前高速バスのりば(おりばは降車場)に変更されたのです。

加えて、福岡・北九州~松江・出雲間夜行高速バス「出雲ドリーム博多号」に至っては、西鉄高速バスの基幹バスターミナルである西鉄天神高速バスターミナルにも停車するようになり、一部のバスファンの間ではかつて西日本鉄道(以下:西鉄)と一畑電気鉄道(→一畑バス)が運行していた夜行高速バス「出雲路号」の復活か!?ともいわれています。

ところで、ご紹介した「出雲ドリーム博多号」「広島ドリーム博多号」にしろ、「WILLER EXPRESS」の祐徳自動車受託運行便にしろ、西鉄はここ最近になって他社運行路線の自社ターミナル乗り入れ(受け入れ)を行っています。
自社系夜行高速バスを縮小させる中で、他社路線の乗り入れを認めることで、少しでもターミナル料収入を得たいということなのでしょうか・・・時代が変わりましたね。

「出雲ドリーム博多号」の運行時刻・運賃は、JR九州バス「出雲ドリーム博多号」のページにてご確認をお願いいたします。

「広島ドリーム博多号(夜行便)」「広福ライナー(昼行便)」の運行時刻・運賃は、JR九州バス「広福ライナー(昼行・夜行)」のページにてご確認をお願いいたします。

(次ページに続きます。)