ご存じ「キング・オブ・夜行バス」こと西日本鉄道(本社:福岡市)が運行する東京新宿→北九州・福岡間夜行高速バス「はかた号」。
現在は現行専用車2台(0001・0002 三菱エアロクイーン 2TG-MS06GP)と、先代の専用車である予備車2台(0003・0004 三菱エアロクイーン QRG-MS96VP)の計4台体制で運行しています。
現行の専用車については、このブログでも何度かご紹介していますが・・・
西鉄「はかた号」 0001
今回は、繁忙期や代走時でなければお目にかかれない予備車の0003号車・0004号車(三菱エアロクイーン QRG-MS96VP)について改めてご紹介します。
「はかた号」先代専用車については、かなり前に私のブログでご紹介しました。


この時の管理番号(通称:西鉄コード)は0001・0002でしたが、現行専用車のデビューに伴い改番され、現在は0003・0004となっています。
実は先日、九州へお出かけした際に、東京から九州(北九州小倉)まで「はかた号」を利用したのですが、通常は現行専用車が運用に就く予定が、車両整備の関係で予備車の0003号車(三菱エアロクイーン QRG-MS96VP)が充てられており、久しぶりに先代の専用車に乗車することになったのです。
西鉄「はかた号」 0003
今や10年選手となった「はかた号」先代専用車。
現状はいったいどうなっていたのでしょうか。
もう暫く使用する予定!? モケットが新しくなった先代専用車のシート
前回の記事の続きです。
地元北海道から商船三井さんふらわ「さんふらわあ ふらの」に乗船して茨城県大洗港に到着した私。
商船三井さんふらわあ「さんふらわあ ふらの」

大洗港フェリーターミナルから大洗町循環バス「海遊号」と鹿島臨海鉄道大洗鹿島線、JR常磐線特急「ときわ74号」を乗り継いで、東京へ移動します。
茨城交通 大洗町循環バス「海遊号」
鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線 水戸駅にて
JR東日本 E657系「ときわ」 水戸駅にて(イメージ)
東京駅からJR中央線快速電車に乗車してやって来たのは、ご存じ日本最大級の高速バス専用バスターミナル「バスタ新宿(新宿高速バスターミナル)」。
これから乗車する「はかた号」の発着場所としても知られています。
改めてご紹介しましょう。
今回乗車したのは、こちらの車両。
西日本鉄道博多自動車営業所所属0003号車(三菱エアロクイーン QRG-MS96VP)です。
2014年12月にデビューした「はかた号」用車両で、デビューから6年弱の間は専用車として活躍していましたが、2020年7月の現行専用車デビューに伴い、現在は予備車として主に繁忙期の続行対応や現行専用車の車検・車両整備時の代車運用で活躍しています。
20時50分、バスタ新宿D10番のりばに北九州・福岡行き「はかた号」が入線。
入線後、早速乗車改札が始まります。
この日は週末ということもあり、車内は予約で満席でした。
「はかた号」先代専用車の車内
車内は、個室型プレミアムシートと3列独立ビジネスシートの「2クラス制」を採用しています。
車内前方4席が個室型プレミアムシート、後方19席(予備席を含む)が3列独立ビジネスシートになっています。(写真はイメージです。)
個室型プレミアムシート
まずは、今回私が乗車した個室型プレミアムシートのご紹介。
個室型プレミアムシートは車内前方4席に設定されており、マジカルテクニカ製の独立本革タイプシート「A380-F」が採用されています。
シート幅約50cm、最大リクライニング角度150度、シートピッチ135cmを誇り、ゆったりとしたシートが特徴です。
暫く乗車していない間に車両更新工事を行ったのかは不明ですが、本革シートの表皮が新しくなっており、デビュー当時の輝きを取り戻しておりました。
シート操作は全て電動式となっており、リクライニング・オットマンの角度調整はもとより、シートヒーター・マッサージ機能・座面送風機能までもが搭載されています。
室内灯は座席候補に設置されており、通路側のボリュームスイッチで明るさを無段階調節出来ます。
読書灯は頭上の他に座席通路側から手元を照らせる位置にも設置されています。
モバイル充電は、コンセントとUSBポートのデュアルタイプになっています。
但し、すぐ前にカップホルダーがあるため、飲み物を置くと使い難い印象を受けます。
テーブルは、窓側の肘掛けに収納されています。
カバーを開け、引き出して使用します。
座席窓側下には、小型のダストボックスと小型の空気清浄機が設置されています。
シートポケットには、各種リーフレット類が入っています。
プレミアムシート利用者には、ビオレパウダーシート(汗拭き)とめぐりズム、パックのお茶が配られます。
一方で、現行専用車のプレミアムシートに設置されている足置き台は、このタイプの車両には設置されていません。
ですが、オットマンの長さがそれなりに確保されており、置き台が無いことによる不自由感は特に感じない印象です。
このプレミアムシートですが、完全個室で回りを気にせずに休むことが出来ることから、予備車に格下げされた現在においても人気のあるシートです。
3列独立ビジネスシート
続いては、3列独立ビジネスシートのご紹介。(写真はイメージです。)
「ビジネスシート」は車内後方部に19席設置されており、うち最後部3席を除く16席には、マジカルテクニカ製の3列独立タイプ本革シート「A330-F」が採用されています。
シート幅は46cm、最大リクライニング角度は143度、シートピッチは95cmを誇り、全席3点式シートベルトを採用するなど、安全・安心を売りにしています。
私自身、このシートには過去に1度だけ乗車しましたが、見た目と違ってホールド感は良く、足置き台も十分に伸ばせられる奥行きを確保していることから、快適に休めるシートだと感じました。
こちらのシートも、本革シートの表皮が新しくなっており、デビュー当時の輝きを取り戻しておりました。
個室型プレミアムシートと比較すると見劣りがするのは事実ですが、他社の3列独立シートと比較すると、かなりのハイグレードシートという印象を受けます。
「プレミアムシートの”豪華さ”まで必要はないが、出来るだけ安く、かつ出来るだけ快適に回りを気にせずに移動したい」という方にはお勧めのシートです。
その他の設備
充電施設(コンセント・USBポート)
各座席には充電用コンセントとUSBポートが設置されています。
プレミアムシートは、窓側のひじ掛け先端下に充電用コンセント1口とUSBポート1口を設置。
ただ、窓側のドリンクホルダーに飲み物を置くと、正直使い難い感は否めないです。
ビジネスシートは、ひじ掛け下に充電用コンセント1口とUSBポート1口を設置しています。
以前はシートポケット上にUSBポートがありましたが、現在は閉鎖されている模様で、代わりにひじ掛け下にUSBポート1口を増設しています。
確認はしていませんが、もしかすると写真のコンセントは使用不可にしているかもしれません。
フェイスカーテン
写真はありませんが、ビジネスシートには全席にフェイスカーテンを装備しています。
ただし、使用に際しては深夜運行前に乗務員がセットするため、基本的に日中運行時間帯は使用することが出来ませんのでご注意を。
トイレ
トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりにあります。
正直狭いため、あくまで緊急用と考えた方が良さそうです。
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