夜行高速バス 2022年秋~冬の動き(ダイヤ改正、運行会社の変更、新規参入、運行終了など)

夜行バス

2022年秋~冬 夜行高速バスの動き(ダイヤ改正・パートナー変更・運行撤退など) アイキャッチ用 960

新型コロナウイルス感染拡大が完全に落ち着いていない昨今、年末年始を迎えるにあたり人々の動きが活発になっていますが、2022年秋から冬にかけて全国各地で高速バスの運行再開、運行本数の変更(一部便の運行再開)などの動きが出ています。

こと夜行高速バスに関しては、「運行会社の変更(パートナーの変更)」「愛称の変更」といった比較的大きな動きや、人々の動きが活発になっているにも関わらず「運行の終了」(=休止・廃止)といった残念な動きも出ています。

そこで、今回は「夜行高速バス 2022年 秋~冬の動き」と題し、特に話題となった「ダイヤ改正」「運行会社の変更」「運行終了」などの情報を改めておさらいしたいと思います。

南海バス・和歌山バス「サザンクロス」鎌倉線 (横須賀地区への乗り入れ・停留所の改廃)

最初に取り上げるのは、南海バスと和歌山バスが運行する大阪・京都~小田原・藤沢・鎌倉・戸塚間夜行高速バス「サザンクロス」鎌倉線のダイヤ改正です。

南海バス「サザンクロス」 ・477
南海バス「サザンクロス」

和歌山バス「サザンクロス」 ・759
和歌山バス「サザンクロス」

「サザンクロス」鎌倉線もご多分に漏れず、新型コロナウィルス感染拡大の影響で運休→運行再開を繰り返していましたが、2022年7月より本格的に運行を再開。
そして、2022年10月1日に比較的大がかりなダイヤ改正を実施しました。

ポイントは、夜行高速バスとしては初であろう横須賀地区への乗り入れ開始と停留所の改廃です。
これまでは、鎌倉駅東口から大船駅東口を経由して戸塚駅東口へ向かっていましたが、ダイヤ改正で鎌倉駅東口から京急横須賀中央駅前、JR横須賀駅前を経由して戸塚駅東口へ向かう経路に変更しました。
これにより、横須賀地区から京都・大阪方面へのアクセスが大幅に向上することになりました。

尚、ダイヤ改正に伴い、JR堺市駅前南海堺東駅前南海堺駅前大船駅東口の各停留所が廃止。
かつては複数の路線が堺市内を起終点としていた南海「サザンクロス」ですが、この路線の停留所改廃の結果、堺市内を発着する「サザンクロス」は堺・大阪・京都~柏崎・長岡・三条線のみとなりました。

詳しくは、南海バス「サザンクロス」鎌倉線のページにてご確認をお願いいたします。

近鉄バス・山交バス「アルカディア号」休止へ

あの長距離夜行路線が休止です。

近鉄バス山交バスは、共同運行していた大阪・京都~山形間夜行高速バス「アルカディア号」を、2022年11月1日付で運行を休止すると発表しました。

近鉄バス「アルカディア号」 2851
近鉄バス「アルカディア号」

山交バス「アルカディア号」 1502
山交バス「アルカディア号」(イメージ)

「アルカディア号」は、2002(平成14)年3月20日に運行を開始。
以来、関西と山形県を乗り換えなしで移動出来る交通機関として重宝されていましたが、この路線ももご多分に漏れず、2020年以降の新型コロナウィルス感染拡大の影響で長期間運休することになります。
2022年4月28日から5月7日までの間、期間限定で運行を再開しますが、これ以降、再び長期間の運休へ。
夏季の繁忙期に運行することはなく、そのまま運行終了ということになってしまいました。

大阪・京都~仙台線「フォレスト号」に次ぐ関西~東北間長距離夜行高速バスとして約20年間運行し続けて来ましたが、結果としてコロナ禍に負けてしまった格好になりました。

関西と山形県を結ぶ高速バスは、他に南海バスと庄内交通が運行する大阪・京都~鶴岡・酒田線がありますが、こちらも2021年春の一時的な運行再開以降は長期運休が続いています。
果たして運行再開することはあるのか・・・大阪・京都~鶴岡・酒田線の今後の動向も注目したいところです。

詳しくは、近鉄バスのプレスリリースにてご確認をお願いいたします。

弘南バス 東京方面高速バスのブランド(愛称名)を統一

東京方面高速バスのブランド(愛称名)を統一しました。

弘南バス「ノクターン・ネオ号」 1128_01
「ノクターン・ネオ号」に改称した「津輕号」

弘南バスは、これまで複数設定した東京方面高速バスのブランド(愛称名)を2つに統一しました。

同社はこれまで、発着地やグレードごとにそれぞれ愛称をつけていましたが、一方で路線が増えたことで利用者の混乱を招き、機会損失にもつながっていたとのこと。
今回、路線の愛称を2つに統一することで、より分かりやすくしました。

実施は2022年12月1日から。
以下の通り、3列シート車は「ノクターン号」に、4列シート車は「パンダ号」に統一されました。

【3列シート便】
  • 「ニューノクターン号」 五所川原・弘前~新宿・横浜
  • 「ノクターン・ネオ号」 青森・弘前~新宿・東京
【4列シート便】
  • 「パンダ号」上野線 青森・弘前~上野
  • 「パンダ号」東京新宿線 五所川原・弘前~新宿・東京
  • 「パンダ号」八戸線 青森・八戸~上野(季節運行)
  • 「パンダ号」スカイ線 青森・弘前~上野(昼行便)※現在運休中

利用者に分かりやすくしたという点で、今回のブランド統一は評価できると思います。
このブランド統一をきっかけに、更なる利用促進に繋げていくことを期待したいですね。

尚、今回のブランド統一に伴う運行時刻の変更はありません。
また、ブランド統一を記念して【高速バス】東京線ブランドリニューアルキャンペーンを実施しており、2022年12月1日から12月15日までの期間限定で東京線全線・全席を特別運賃にてご利用いただけます。

詳しくは、弘南バスのプレスリリース「【高速バス】東京線ブランドリニューアルキャンペーン」のページにてご確認をお願いいたします。

(次ページに続きます。)