このブログでは、これまで関西圏と長野県を結ぶ高速バスをいくつか紹介して来ました。
代表的なものとしては、南海バスの夜行高速バス「サザンクロス」長野線(神戸・大阪・京都~長野・湯田中・野沢温泉)や、
アルピコ交通の高速バス「アルペン長野号」昼行便(長野~京都・大阪梅田)、
西日本JRバスの夜行高速バス「青春ドリーム信州号」(大阪・京都~長野・上田・佐久平・小諸)などが挙げられますが、
実は、これまで紹介出来ずにいた路線がもう1路線あったのです。
その路線を今回はご紹介します。
その路線とは・・・夜行高速バス「千曲川ライナー」です。
夜行高速バス「千曲川ライナー」とは、いったいどんな路線なのでしょうか。
夜行高速バス「千曲川ライナー」とはどんな路線?
「千曲川ライナー」は、大阪・京都と長野県上田・佐久・軽井沢地区を乗り換えなしで結ぶ夜行高速バス。
近鉄バス(本社:東大阪市)と千曲バス(本社:佐久市)が共同で運行します。
運行を開始したのは、2003年7月。
近鉄バスが中距離・長距離の夜行高速路線を立て続けに開設した時期でもあります。
これまで、途中停留所の新設・変更といった軽微な変更は行われていますが、基本的な運行形態は開業当初のまま、今日に至っています。
使用車両は、3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
トイレはもちろんのこと、各座席には足置き台(フットレスト)、レッグレスト、コンセントを完備しています。
ハイグレード仕様の千曲バス「千曲川ライナー」で一路大阪へ・・・
やって来たのは、JR北陸新幹線&JR小海線の佐久平駅。
「千曲川ライナー」の始発は軽井沢駅ですが、今回は行程の関係上、こちら佐久平駅から乗車することにしました。
この日の「千曲川ライナー」は、千曲バスが運行を担当。
こちらの車両に乗車しました。(写真はイメージです。)
千曲バス小諸営業所所属1411号車(いすゞガーラHD QTG-RU1ASCJ)です。
2015年に導入された車両で、同社の「千曲川ライナー」専用車としては最新車になります。
佐久平駅の発車時刻は21時03分。
発車時刻ギリギリにバスは入線。
乗車改札を受け、車内に入ります。
気になる車内の様子は・・・
先述の通り、車内は3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
中央WC前の5B席を無くしてフリースペースとしていることで、A席側からのトイレへの出入りをしやすくしています。
通路カーテンは窓側座席にのみ設置。
床は木目調のものを、シートモケットはチェック柄の紫色のものを採用しています。
シートは、南海バス「サザンクロス」や西武バスの新型車両や阪急バスの新型車両などで採用されている天龍工業製の可動式枕付きシートを採用。
座り心地の良さが特徴で、リクライニング角度もかなり深く、長時間の移動を快適に過ごすことが出来ます。
もちろん、足置き台(フットレスト)、レッグレストも完備。
肘掛下にはコンセントが設置されています。
携帯電話、スマートフォンの充電に便利です。
と、ひと通り車内をご紹介しましたが、見た限りにおいては、南海バス「サザンクロス」並みのハイグレードな車内設備が印象に残ります。
新型コロナ対策について
今回乗車した便の新型コロナウイルス対策は、以下の通りです。
【主な新型コロナ感染症対策】(乗車当時のものです。)
・座席使用制限:なし
※全席通路カーテン付き。
・車内消毒液設置:あり
・運転席回りのビニール製カーテン設置:あり
※消灯時に前方遮蔽カーテンをセット。
・運行終了時の車内消毒:実施
・エアコンの外気導入:実施
メーカー公式【いすゞ自動車】バスの室内空調の操作方法について
・休憩時の車内換気:実施
・その他:
車内抗菌処理実施済み
乗務員のマスク着用 など
21時03分 佐久平駅(蓼科口)発車
定刻に佐久平駅(蓼科口)を発車したバスは、東御市役所前、上田駅前、上田営業所の各停留所に停車後、国道18号を長野市方面へ向けて走行。
その後、坂城インターから上信越自動車道に入り、千曲川さかきにて乗車扱いと乗務員交代のために停車します。
運行距離からして、ギリギリ全区間ワンマン運行かなぁとも思いましたが、どうも夜行路線のワンマン運行制限に引っかかる様で、「道後エクスプレスふくおか号」(福岡~今治・松山、伊予鉄バスなど3社が運行)と同様に、途中で乗務員交代を実施します。
千曲川さかきにて乗務員交代を実施したバスは、最後の乗車停留所である上信越道屋代にて乗車扱いを行い、上信越自動車道から長野自動車道へ進路を変えるのですが・・・
千曲川さかきから乗務員を担当者した乗務員の案内放送が、まぁ~長い!
詳しい案内を行うは良いとして、この日の運行にあまり関係ないことまでグダグダとマイクを使って喋るのはどうか・・・と思いました。
個人的には、「明瞭かつ簡潔な案内」が好きですね。
結局、その乗務員による案内は、更埴ジャンクションを過ぎて、姨捨サービスエリア通過時まで延々と続くのでありました。
23時07分~23時27分 梓川サービスエリアにて開放休憩
そうこうしているうちに、バスは消灯前かつ唯一の開放休憩場所である長野自動車道梓川サービスエリアに到着。
こちらでは、20分間停車しました。
梓川サービスエリアは、長野県安曇野市と松本市の境界付近に位置するサービスエリア。
岡谷方面は安曇野市に位置しているのに対し、長野方面は松本市に位置しています。
梓川スマートインターチェンジを併設しており、長野自動車道唯一のガソリンスタンドと24時間営業の売店、コンビニ、ATM(ゆうちょ銀行)があるサービスエリアとしても知られています。
消灯前の飲食物の購入や土産物の購入は、こちらで済ませておくと良いかもしれません。
06時43分 大阪駅前(地下鉄東梅田駅)到着
開放休憩時間が終わり、梓川サービスエリアを発車したバスは、23時30分に車内が消灯され、お休みタイムに。
この先は、長野自動車道から中央自動車道~東名高速道路~名神高速道路を経由し、京都・大阪へと向かいます。
シートを倒して目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
翌朝は、京都駅八条口到着も気付くことなく、大阪市内に入るまで熟睡しておりました。
06時30分、目を覚まします。
暫くして、大阪駅前(地下鉄東梅田駅)到着を告げるアナウンスが流れ、急いで身支度を済ませます。
そして、06時43分、バスは定刻よりも15分程早く大阪駅前(地下鉄東梅田駅)に到着。
乗務員から荷物を受け取り、終点のユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ) へ向けて走り去るバスを見届けながら、私は次なる目的地へと向かうのでありました。
ひと眠りしたら目的地へ・・・バスならでの良さを生かした夜行バス
以上、千曲バス「千曲川ライナー」の乗車の模様をお届けしました。
初乗車の路線ではありましたが、率直に感じたのは、「ひと眠りしたら目的地」という、バスならでの良さを生かした夜行バスであるということでした。
始発地から終点まで乗り通すとなると、所要時間が11時間以上と距離の割には長丁場になりますが、消灯前の開放休憩がしっかりと設けられており、恐らく一番利用が多いと思われるであろう大阪・京都~上田・佐久間の利用であれば、さほど長く感じることはないのではないでしょうか。
大阪・京都~長野県上田・佐久・軽井沢間という運行区間も、鉄道では乗り換え必須な区間を乗り換えなしで結んでおり、利便性は高いといえるでしょう。
一方で、利便性が高いがゆえに、運賃は高めに設定されています。
JRバス「青春ドリーム信州号」と競合する大阪~上田間で比較すると、JRバス「青春ドリーム信州号」が片道3,500円~4,000円台であるのに対し、「千曲川ライナー」は片道9,500円(往復17,100円)となっており、仮に「千曲川ライナー」と大阪~軽井沢駅間通しで利用するとなると、その運賃は片道9,900円(往復17,900円)となります。
運賃設定の評価については人それぞれですが、平日の利用が必ずしも多いとは考えにくい(?)現行の運行区間設定及び昨今のコロナ禍による利用者数の激減(※2021年2月現在、「千曲川ライナー」は運休中)などを考えると、個人的には曜日別運賃の導入もしくはダイナミックプライシングの導入などで、閑散期(平日)の運賃を安くして利用喚起を促す施策を是非とも期待したいところです。
閑散期もしくは平日の運賃が安ければ、もっと利用する人が増えるのでは?と思うのですが・・・。
ともあれ、今回、久しぶりに利便性の高い夜行バスに出会った気がします。
特に、首都圏において「避暑地」として有名な軽井沢へ関西から直行出来る利便性の良さは、もう少し高く評価されても良いのではないでしょうか。
さらに足を伸ばして、草津方面へ出かけるというのもアリなのかもしれません。
2021年2月現在、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言の影響で「千曲川ライナー」は運休していますが、今度乗車する機会があれば是非とも大阪~軽井沢間を通しで利用してみたいですね。
皆様も、運行を再開した暁には、是非一度利用してみてはいかがでしょうか。
【乗車データ】
- 乗車日:2020/11/30
- 乗車区間:
佐久平駅(蓼科口)→大阪駅前(地下鉄東梅田駅) - 運行会社:千曲バス
- 車両:いすゞ/ガーラHD(QTG-RU1ASCJ)
- 年式:2015年式
- 所属:千曲営業所
- 社番:1411



