前回ご紹介したこちらの記事
の続編的な内容です。
首都圏（東京・千葉）と長野を結ぶ夜行バスといえば、どの路線が思い浮かびますか？
昼行便がメインの首都圏～長野間においては、京王バスやアルピコ交通、長電バスといった既存系事業者よりは、どちらかというとWILLER EXPRESSや昌栄交通、ジャムジャムエクスプレスといった旧ツアー系事業者の方が夜行便に関しては便数、路線数ともに多い傾向にあります。
アルピコ交通の夜行高速用車両（いすゞガーラHD）
WILLER EXPRESSの新宿～長野線（日野セレガHD）
近年では、長電バス（本社：長野市）が志賀高原・長野～東京間の夜行バス「雪物語号」を開設。
季節限定の運行ではありますが、スキー客や観光・ビジネスの足として新たな選択肢が出来ました。
志賀高原・長野～東京間夜行バスを開設した長電バスの夜行高速用車両（三菱エアロエース）
そんな首都圏～長野間の夜行バスの中から、今回はこちらの路線を取り上げます。
京成バス千葉イースト（本社：成田市）とアルピコ交通（本社：長野市）が共同運行する夜行高速バス「成田空港・東京～松本・長野線」です。
2012（平成24）年2月1日に成田空港交通（→京成バス千葉イースト成田空港営業所）とアルピコ交通が共同で運行を開始して以来、千葉・東京と長野県を結ぶ夜行路線として一定の利用があるといわれているこの路線、以前から気になっていた路線ではありますが、中々乗車する機会に恵まれず、紹介出来ずにいました。
しかし、今年2025年秋、初めて利用する機会があり、早速乗車。
今回はその時の模様をご紹介します。
千葉・東京と長野県を結ぶ夜行高速バス「成田空港・TDR・東京～松本・長野線」、いったいどんな路線なのでしょうか。
必要十分の設備を有した京成バス千葉イーストの夜行高速用車両
やって来たのは、夜のJR長野駅前。
週末ということもあってか、飲み会帰りの若者の姿が目立ちます。
東京・成田空港行き夜行高速バスは、長野駅7番のりばバス停から発車します。
目の前には、アルピコ交通の案内所があります。
今回乗車した車両はこちら↓。
京成バス千葉イースト成田空港営業所所属615号車（日野セレガHD 2RG-RU1ESDA）です。
京成グループ高速用カラーリングを纏った現行型日野セレガHDで、同社では成田空港交通時代を含め自社導入車としては最新型夜行高速用車両になります。（2025年10月時点）
東京・千葉方面ではよく見かけるカラーリングでもありますね。
元々この車両は、海浜幕張・西船橋・東京・横浜～堺・和歌山線「サウスウェーブ号」（和歌山バスと共同運行）の専用車として導入されましたが、千葉交通（→京成バス千葉イースト成田営業所）から夜行高速用車両が1台移籍したのに伴い、現在は「成田空港・TDR・東京～松本・長野線」にも使用されています。
気になる車内は・・・
車内は、3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
トイレ入口横がフリースペースになっており、A列席（進行方向左側列の席）からトイレへの出入りがしやすくなっています。
ダークブルー基調の内装が特徴で、この内装はここ成田空港交通時代からの共通仕様にもなっています。
窓側座席には、座席と通路を仕切るカーテンを完備。
トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりにあります。
シートは、天龍工業製の夜行用標準シートを採用しています。
ヘッドレストカバーがビニール製になっているのがこの車両の特徴なのでしょうか・・・。
座り心地は中々のものです
レッグレストや足置き台（フットレスト）、充電用USBポートも完備しており、快適に休むことが出来ます。
以上、簡単に車両と車内について紹介しましたが、成田空港～長野間所要約10時間の夜行路線にしては必要十分な設備を有している印象を受けました。
（次ページに続きます。）
