斜里バス「イーグルライナー」昼行便乗車記
この路線のキャッチフレーズを付けるとしたら、おそらくこれになるでしょう。
2007年4月21日、北海道内では久しぶりの長大路線が開業しました。
札幌と知床を結ぶ都市間バス「イーグルライナー」です。
この路線、元々は北海道中央バスが2006年秋に試験運行したことから始まります。
当時は札幌発の夜行便と、ウトロ発の昼行便の1日1往復が運行されました。
その時の試験運行での輸送実績や評判などから、「通年運行でいける」と判断、今回の通年運行化に踏み切ったのです。
通年運行化に際しては、1往復増便と斜里バスの新規参入、途中停留所の追加等の変更が行われています。
今回、この路線が本格開業したということで、「折角だから知床観光も絡めて乗車しよう」と考え、GW初日の2007年4月28日の札幌発昼便と、翌29日のウトロ発昼便に乗車することにしました。
雄大な景色を眺めながら斜里・知床へ
札幌発昼便の出発時刻は11時。中央バス札幌ターミナルから発車します。連休初日からか、ターミナル内は帰省客や観光客で賑わっています。
11時50分、1台のピンクのバスが入線して来ます。
斜里バスの知床行き「イーグルライナー」です。
車体左側窓上部には、しっかり路線のPRもされています。
早速改札を受け、車内に入ります。ワインレッドのシートがすぐさま目に入ります。北海道らしい(?)落ち着きのある配色です。
実はこのバス、今回の参入に際し、とある首都圏事業者から移籍した車両です。
この車両を含めて2台移ってきたらしいのですが、それなりに手入れされていて、さほど古さは感じられません。
11時、ほぼ満員の乗客を乗せたバスは定刻に発車。
音声案内で運行経路や車内設備の案内がなされた後、乗務員から自己紹介と補足説明が行われます。
ただ、運行開始から間もないからか、マニュアルは手放せない様で、マニュアルを見ながら案内していました(笑)。
11時15分、札幌インターから道央自走車道に入ります。
ここから上川層雲峡インターまでは高速道路と自動車専用道路をひた走ります。
車内は景色を眺めたり、自前で用意したヘッドフォンステレオで音楽を楽しむ人、車内テレビを見たりする人など様々です。
知床までのバスの旅は始まったばかり。のんびりと行きますか~~~。
12時53分 、道央自動車道比布大雪PAに停車。
ここで1回目の乗務員交代が行われ、すぐさまバスは発車しました。
13時35分 、層雲峡陸万ドライブインで1回目の開放休憩の為に停車します。 殆どの人がバスを降りて、トイレを済ませたり買い物を済ませていました。
タバコを吸う人もここで一服。
13時45分、バスは再び出発します。
ここから暫くは峠越えに入ります。
外はまだ雪が残っており、北海道の冬の厳しさを改めて思い知らされる光景です。
14時50分、道の駅おんねゆ温泉で停車。
ここで2回目の乗務員交代が行われ、すぐさま発車しました。
15時15分頃札幌ゆき中央バスイーグルライナーとすれ違います。
昨晩の夜行便で続行がついた様で、1号車はセレガR-GDでしたが、回送と思われる2号車がなんと、新型セレガSHD!!どうやら新車が入った様です。
ここで「明日、新車に乗れるといいなあ~。」という淡い期待を持ちます。
15時38分、北見駅を通過し、更に走ること約30分、美幌のローソンで2回目の休憩と乗務員交代を行います。 乗務員から「停車時間が僅かですので、御用をお済ませになった方は速やかにバスにお戻りください。」との案内が。
約5分間の休憩の後、バスは出発しました。
知床まであともうひと息です。
16時38分、最初の停留所である東藻琴(セブンイレブン前)に到着。
ここで3人が下車しました。
ここから約1キロ程歩くと市街地に辿り着きますが、市街地からは網走ゆきの網走交通バスに乗り継ぐこと
も可能です。(但し平日のみですが・・・・・。)
16時58分、小清水に到着。ここでは1人が下車していきましたが、停留所の場所が市街地からかなり離れた国道沿いの場所にあり、少々不便です。
網走バスや斜里バスとの調整が必要でしょうが、市街地の乗り入れを検討しても良いのではと思いました。
17時09分、清里町新栄に到着。
なんと、ここでは一気に10人が下車していきましたが、ここも停留所の場所が市街地からかなり離れた国道沿いの場所にあり、正直不便です。
小清水停留所と同様、清里町の市街地乗り入れを検討しても良いのではと思いました。
17時23分、定刻より8分遅れで斜里バスターミナルに到着です。
ここで13人が下車。
斜里バスターミナルは改築工事中で、仮設プレハブでの営業状態になっていました。
7月には新バスターミナルが完成するほか、その翌月にはホテルルートイン(グランティア)も完成します。
大きく生まれ変わる斜里駅前に期待したいところです。
斜里を出発してラストスパートの1時間は、ひたすら海岸沿いの国道をひた走ります。
道路から眺める海と夕焼けのコントラストが最高で、思わず見入ってしまいます。
ほぼ定刻の18時15分、自分以外の女性一人が知床第一ホテルで下車。そして私は・・・乗務員の計らいで本来は停車しない筈の自分が宿泊するホテルのすぐ近くまで止めて貰い、下車しました。
若い乗務員が「疲れたでしょ~」と声をかけて貰っったのが嬉しかったですね。
また使って下さいと売り込みも。
(もちろん「また是非使います。」とお答えしておきました。)
最初はかなり疲れるかなあ~と思いましたが、夜行用車両だったこともあって快適に過ごすことが出来、久しぶりに楽しいバス旅が出来ました。
この後は温泉に入ってのんびりするだけ。思う存分知床の夜を満喫するとしますか・・・・・。
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