西日本鉄道「桜島号」とJR九州「指宿のたまて箱」(簡単な乗車記)

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初乗車の「指宿のたまて箱」

翌日は、早朝にホテルをチェックアウトし指宿へ向かいました。
目的は、これまで一度も乗車することのなかったJR九州のD&S列車「指宿のたまて箱」に乗車するためですが、SUNQパスを所有しているのと、往復鉄道利用ではつまらないと考え、往路は鹿児島交通の路線バス「指宿・山川線」を利用することにしました。
鹿児島交通 1540

バスに揺られること1時間40分程で、バスは指宿(指宿駅前)に到着します。
鹿児島交通 指宿(指宿駅前)

鹿児島交通 1540 指宿(指宿駅前)にて

後で知人から聞いた話で、この指宿(指宿駅前)バス停前にある建物、入口看板には「鹿児島交通(株)指宿営業所」と記載されているのですが、実はバス待合室だとか。
てっきりバス営業所の事務所だと思っていただけに、話を聞いて驚きました。
中に入れば良かった・・・。(笑)

JR指宿駅です。
久しぶりに来た気がします。
JR指宿駅

窓口でネット予約していたきっぷを受け取り、ホームにて列車を待っていると・・・お目当ての列車がやって来ました。
鹿児島中央~指宿間を走るJR九州のD&S列車「指宿のたまて箱」です。
JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 指宿にて_01

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 指宿にて_12

「指宿のたまて箱」は、2011年(平成23年)3月12日の九州新幹線(鹿児島ルート)の全線開業時に、それまで運行していた特別快速「なのはなDX」を置き換える形でデビューしました。
ただし、「なのはなDX」が特別快速として運行されていたのに対し、「指宿のたまて箱」は定期特急列車として運行されています。
このため、乗車の際には普通運賃の他に特急料金が必要です。

ベース車両は、キハ47形。
通常は2両で運行されますが、土曜・日曜・祝日は1両増結(キハ140 2066)して3両編成で運行されます。
ですが、この日は土曜日であるにもかかわらず、キハ47形1両+キハ140形1両の2両で運行されていました。

10時56分 指宿駅発車

今回私が乗車したのは、指宿10時56分発の特急「指宿のたまて箱2号」
折り返し時間が10分も満たないことから、到着して簡単な清掃を実施後、すぐに乗車となりました。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 指宿にて_11

車内は、JR九州のD&Sならではの木材をふんだんに使用した「水戸岡仕様」。
1号車と2号車で仕様が異なり、今回私が乗車した2号車に使用されている木材は、南九州産の杉材だそうです。
座席配置も、海側と山側で異なっており、海側座席は全席が海に面した回転椅子になっています。
また、写真はありませんが、2号車の山側座席の一部は、本棚のあるソファコーナーになっています。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 2号車 車内_01

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 2号車 車内_02

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 2号車 車内_03

2号車の車端部はフリースペースになっており、誰でも利用することが可能になっています。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 2号車 車内_04

10時56分定刻に発車した列車。
暫くすると、広大な海が一面に広がります。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 車窓_01

喉が渇いたので、車内で販売されている「指宿温泉サイダー」を購入し、喉を潤します。
大変飲みやすいサイダーで、個人的に気に入りました。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 指宿温泉サイダー

やがて、海側には桜島の姿が。
天気も良く、噴煙を上げた桜島をはっきりと望むが出来ます。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 車窓_02 桜島_01

喜入を過ぎると、鹿児島の街並みと共に、噴煙を上げた桜島がよりはっきりと見えます。
これを見られただけでも、「指宿のたまて箱」に乗る価値があるということが分かりました。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 車窓_03 桜島_02

11時47分 鹿児島中央駅到着

52分間の楽しい時間はあっという間に過ぎ、定刻の11時47分に列車は終点の鹿児島中央駅に到着しました。
列車降りてドア上部を見てみると・・・たまて箱の煙をイメージした"ミスト"を噴射しておりました。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 鹿児島中央にて_01

鹿児島中央駅到着後は、簡単な清掃を実施した上で、次の「指宿のたまて箱3号」として指宿へ向かいます。
鹿児島中央駅での折り返し時間も10分弱となっており、実に忙しい列車であります。

JR九州 キハ47&キハ140「指宿のたまて箱」 鹿児島中央にて_02

初めての「指宿のたまて箱」の旅でしたが、晴天下の桜島や美しい海岸線を堪能出来る楽しい列車だと感じました。
強いて望むならば、(時間的に)もう少し車窓を楽しみたかったなぁと。
2012(平成24)年に乗車した熊本~三角間の「A列車で行こう」程ではありませんが、少しせわしい印象を受けました。
所要時間があと10分程度余計にかかっても十分に楽しめる列車なのでは・・・そんなことを感じた次第です。


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