西鉄高速バス「桜島号」夜行便4012号車 乗車記(2015年9月乗車分)
旅はまだ続きます。
西鉄高速バス「桜島号」昼行便で鹿児島へやって来た私。
ここからは西鉄高速バス「桜島号」夜行便で福岡へ戻るのですが、「桜島号」夜行便の発車時刻まで時間が空いているということで、指宿もしくは枕崎辺りまで乗りバスをしようと試みます。
ですが、時折雨が激しく降る空模様で、次第に乗りバスする気が失せてしまいます。
「どうしようか・・・」と悩んだ挙句、鹿児島県内を走るバスの中でも有数の高収益路線であり、私自身一度も乗車したことが無かった鹿児島空港リムジンバス「エアポートシャトル」で鹿児島市内~鹿児島空港間を往復してみることにしました。
本数の多さと速達性が特長の「エアポートシャトル」
今回は、天文館から鹿児島空港までの便と、鹿児島空港から鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)までの便を利用してみました。「エアポートシャトル」鹿児島市内線は、日中時間帯10分~20分おき運行という高頻度運行と所要時間約50分という速達性が特長であります。
しかも、鹿児島空港~鹿児島市内間の交通アクセスをほぼバスが独占しているために、利用者が多い路線でもあります。
往路(天文館→鹿児島空港)はこちらのバス↓に乗車しました。 いわさきバスネットワーク担当便の現代ユニバースです。
いわさきグループで台数を増やして来た現代ユニバースですが、「エアポートシャトル」でもそれなりの台数が活躍しています。
天文館から鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)を経由し、ほぼ満席になったバスは、1時間弱でバスは鹿児島空港に到着します。
空港で1時間程時間を潰し、復路(鹿児島空港→鹿児島中央駅前)はこちらのバス↓に乗車しました。(写真はイメージです。) 南国交通担当便の日野セレガHDです。
復路の便も鹿児島空港で8割方の座席が埋まり、50分程でバスは鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)に到着しました。
初めての鹿児島空港リムジンバス「エアポートシャトル」の利用でしたが、日本一利用が多い地方空港へのアクセスをしっかり担っていることを実感しました。
鹿児島市内の渋滞というリスク要因はありますが、高速道路一本で移動出来る速達性と九州自動車道のインターチェンジ傍にあるという鹿児島空港の立地を上手く生かしている印象を受けました。
余程のことが無い限り、この路線に関しては暫く安泰なのかなぁと思いました。
利用が安定している「桜島号」夜行便
鹿児島中央駅に到着後、鹿児島市営の市内電車や鹿児島交通バスで乗り鉄・乗りバスを楽しみ、鹿児島中央駅前の南国交通バスターミナルへ戻ります。「桜島号」夜行便の入線を待っていると、やがて広島行きの期間限定運行夜行高速バス「鹿児島ドリーム広島号」が入線します。
JR九州バスの三菱エアロエース(LKG-MS96VP)が充てられていました。
そして、バスを待つこと約1時間の23時38分に福岡行きの西鉄高速バス「桜島号」夜行便が入線。
今回もこちらの車両↓に乗車しました。
西鉄高速バス福岡支社所属の4012号車(三菱KL-MS86MP 西工02MC SD-Ⅰ)です。
にしてつグループとしては最後の西工SD型夜行高速車になります。
以前もご紹介しましたが、元々この車両は西日本鉄道博多自動車営業所に在籍していまして、福岡~東京線「はかた号」や福岡~名古屋線「どんたく号」、福岡~大阪線「ムーンライト号」などで活躍後、夜行高速バス伊勢線(西鉄高速バス・三重交通運行)の車両確保に伴い、三重交通にレンタルされていました。
西鉄に返却後は西鉄高速バス(福岡支社)に移籍、現在は主に「桜島号」夜行便で活躍しています。
車内はこの様になっておりまして、
3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様になっています。
かつて「さぬきエクスプレス福岡号」や「桜島号」夜行便などで活躍していた3802号車と同仕様です。
残念ながら、所要時間が短いことからプライベートカーテンは撤去されましたが、一方で昨今の利用者にニーズに応える目的で各座席にコンセントが設置されました。
携帯電話やスマートフォン利用者にはありがたいですね。
寝ている間にバスは一路福岡へ・・・
23時45分、私を含めて20名が乗車した「桜島号」夜行便は、定刻5分遅れで鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)を出発します。出発後、自動音声による案内が行われた後、乗務員から自己紹介・運行経路の説明・車内設備の案内・補足説明が車内マイクを通して行われます。
ハンドルを握りながらの丁寧な案内はいつもながら感心するですが、一方で夜行便でも自動音声放送の運用を開始するあたり、乗務員の負担軽減を考慮に入れ始めたのかなぁという印象を受けました。
下伊敷を通過したバスは、00時03分、鹿児島北インターから九州自動車道に入ります。
00時18分に高速帖佐で3名が乗車し、00時32分に鹿児島空港南で残りの乗客4名が乗車します。
満席になったところで、乗務員が改めてマイクでの案内を行い、前方のカーテンをセットして消灯となります。
この「桜島号」夜行便ですが、所要時間が約6時間半と短いことから、開放休憩は設定されていません。
翌朝の福岡到着まで下車することが出来ませんので、飲食物の購入は事前に済ませておくことをお勧めします。
暫くは起きていましたが、1時過ぎに眠くなりシートを倒すと、すぐさま夢の中へ。
バスはその間、九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。
翌朝4時50分、目を覚まします。
外を見てみると、バスは広川サービスエリアに停車していました。
長時間停車していた様で、こちらのサービスエリアで仮眠休憩を取っていたのでしょう。
4時53分、起床。
車内灯が点灯され、暫くするとバスは再び福岡へ向けて走り出しました。
5時01分、バスは久留米インターに到着しますが、降車客はおらずに通過。
その後、5時15分に高速基山バス停に到着し1名が下車、5時20分に筑紫野(二日市温泉入口)で1名が下車していきました。
5時26分、大宰府インターを通過。
ここからは国道3号バイパスを経由して、博多バスターミナルへと向かいます。
夜行便については基本的に福岡都市高速道路を経由しませんが、恐らく運行経路の関係でしょうね。
5時51分、バスは定刻に博多バスターミナルに到着。
ここでは20名が下車しましたが、人数が多かったからか降車扱いが終わるまで時間を要します。
そして、朝が明けていない博多の街を駆け抜け、定刻よりも6分遅れてバスは終点の西鉄天神高速バスターミナルに到着しました。
今春お洒落に生まれ変わったバスターミナルに改めて驚きつつも、この時間帯から頻繁に出入りするバス達を見つめながら、私は次なる場所へと向かうのでありました。
というわけで、西鉄高速バス「桜島号」夜行便の乗車記をお届けしました。
再三同じことを書いていますが、運行時間帯といい車内設備といい、更には「SUNQパス全九州版」が使用可能な点を含め、使い勝手が良い「宿代わり」になる夜行高速バスであることを今回も実感しました。
かつて、JR「ドリームつばめ」が運行されていた頃は、平日の利用が少ないといった印象があったのですが、「ドリームつばめ」が廃止され、九州新幹線が全線開業してからは、週末・繁忙期はもとより平日でも混む様になっている印象を受けます。
九州新幹線というライバルがあるにせよ、福岡~鹿児島間唯一の夜行交通機関である以上、この路線(夜行便)に関しては、暫くは堅調に推移していくことでしょう。
あとは如何に利用客の期待を裏切らないサービスを今後も提供し続けることが出来るか・・・私はこの点において今後注目していきたいですね。
恐らくですが、そう遠くない時期にまたこの路線を利用することになるかと思います。
果たして次回はいつ乗車することになるのでしょうか・・・。
【乗車データ】
- 乗車日:2015/09/18
- 乗車区間:
鹿児島中央駅前(南国交通BT)→西鉄天神高速バスターミナル - 運行会社:西鉄高速バス
- 車両:三菱/KL-MS86MP(西工02MC SD-Ⅰ)
- 年式:2005年式
- 所属:福岡支社
- 社番:4012
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