阪急バス「くにびき号」 簡単な乗車記【博多札幌間のりもの乗り継ぎ旅】

昼行高速バス,高速バス乗車記

前回のおさらい

またまた思い付きで始めた、博多から札幌まで出来るだけ陸路の交通機関だけで戻ろうという企画「博多札幌間のりもの乗り継ぎ旅」

初日は、お目当ての列車「WEST EXPRESS 銀河」を見るために、「出雲ドリーム博多号」に乗車して山陰島根へ移動します。

中国JRバス「出雲ドリーム博多号」 641-3955

JR西日本 117系「WEST EXPRESS銀河」 出雲市駅にて_01

目的を果たしたところへ、次なる場所へ移動。
そして今回、約20年ぶりとなるあの老舗路線と再開するのです。

前回の記事は、以下のリンクからご覧いただくことが出来ます。

大阪~島根を結ぶ老舗路線に乗車

JR出雲市駅前で見かけた一畑バスです。
一畑バス 出雲 ・660
一畑バス出雲支社所属の一般路線車(いすゞエルガミオ)

一畑バス「みこと号」 ・598
一畑バス「みこと号」広島~出雲(いすゞガーラHD)

ここ最近の一畑バスの路線車は、かつて採用されていたカラーリングの復刻版を採用し続けています。
これはもう、「先祖帰り」したということなのでしょうか。
個人的にはこのカラーリングが好きなので、今後も採用を続けて欲しいところですが・・・。

一方の広島~出雲間「みこと号」の車両、かつてはトイレなしの一般観光仕様が投入されていましたが、最近は(一畑バス担当便のみ)トイレ付き車両も投入されているそうで、時代の流れを感じます。

「WEST EXPRESS 銀河」を出雲市駅で見るという所定の目的を果たしたところで、出雲からは少し先を急ぐことにしました。
色々と考えた挙句、こちらの路線を利用します。
阪急バス「くにびき号」 1168
大阪と松江・出雲を結ぶ高速バス「くにびき号」です。
今回は、阪急バス担当便に乗車します。

高速バス「くにびき号」は、1989(平成元)年4月1日に運行を開始した老舗高速路線。
阪急バス・一畑バス・中国JRバスの3社が共同で運行しています。
運行開始当初は1日5往復の運行でしたが、利用者増加に伴って幾度となく増便を重ね、現在は夜行便1往復を含め13往復設定されています。(ただし、現在は新型コロナの影響で1日5往復に減便中です。
増便の過程で、別系統「大阪~米子線」の設定(現在は廃止)や、夜行便の出雲大社への延伸も実施しています。

「くにびき号」には、過去に一度だけ乗車したことがあるのですが、私の高速バス乗車記録を調べてみたところ・・・前回乗車したのが1998(平成10)年5月23日。
この時は、出雲市から新大阪まで乗車したのですが、それ以来になりますので、実に20年以上ぶりの老舗路線との再会になります。

今回乗車した車両はこちら。
阪急バス「くにびき号」 1168
阪急バス豊中営業所所属1168号車(日野セレガHD 2RG-RU1ESDA)です。
同社の高速バスといえば、なんといっても「西工車」というイメージが強いのですが、ここ数年で車両の代替が進み、現在は「くにびき号」に使用される車両も日野セレガHDに統一されています。

そして、同社といえば、本社社屋と豊中営業所の移転が発表されました。

阪急バス豊中営業所および本社の移転について(阪急バス公式サイト)

本社は阪急宝塚線岡町駅近くの高架下に、豊中営業所は大阪市の阪急十三駅近く(武田薬品工業十三グラウンド跡?)にそれぞれ移転します。
中でも、豊中営業所は大阪市内へ移転することから、営業所名称も「大阪営業所」に変更。
この車両のナンバーも、近いうちに"なにわナンバー"へ変更されるのでしょうね。

バスは発車の10分程前にのりばに入線。
乗車改札が始まります。
のりばは、JR出雲市駅前バスのりばの3番のりば。
一畑グループのホテル「ツインリーブスホテル出雲」目の前ののりばになります。
阪急バス「くにびき号」 1168 JR出雲市駅改札中

気になる車内の様子は・・・

車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様。
阪急バスは昼行便のみの担当で夜行便を担当しませんが、運行距離が長いとはいえ、あえて夜行仕様車を投入するあたり、この路線に対する位置付けが分かる様な気がします。

阪急バス「くにびき号」 1168 車内

シートは、西武バスの新型車両や南海バス「サザンクロス」新型車両などで採用されている天龍工業製の可動式枕付きシートを採用。
座り心地の良さが特徴です。
リクライニング角度もかなり深く、長時間の移動を快適に過ごすことが出来ます。

阪急バス「くにびき号」 1168 シート

足置き台(フットレスト)、レッグレストも完備しています。

阪急バス「くにびき号」 1168 足置き台(フットレスト)・レッグレスト

モバイル充電は、コンセントとUSBポートのデュアルタイプ。
各々肘掛下に設置されています。
さらに、コンセントの上部にはシートヒータのスイッチが。
寒くなる時期に重宝するありがたい設備ですね。

阪急バス「くにびき号」 1168 座席コンセント・シートヒーター

阪急バス「くにびき号」 1168 USBポート

トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりにあります。
中からロックすることで、トイレ入口上部と車内最前部のランプが点灯します。
ランプが消えていることを確認した上で使用しましょう。

阪急バス「くにびき号」 1168 トイレ

以上、車内を簡単に紹介しましたが、1人掛けシートにコンセント、USBポート、シートヒーター完備と、所要5時間程度の昼行路線としては十分過ぎる程の設備を有しているといえましょう。


新型コロナ対策について

今回乗車した便の新型コロナウイルス対策は、以下の通りです。

【主な新型コロナ感染症対策】(乗車当時のものです)
・座席使用制限:なし
・車内消毒液設置:あり
・運転席回りのビニール製カーテン設置:あり
・運行終了時の車内消毒:実施
・エアコンの外気導入:実施
 <動画追加>【お知らせ】バス事業者様へ 大型観光バス「日野セレガ」の室内空調について
・休憩時の車内換気:実施
・その他:
 プラズマクラスターイオン発生装置を設置
 車内各所に消臭・抗菌・抗ウイルス施工を実施
 乗務員のマスク着用 など


(次ページに続きます。)