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北海道北見バス「高速えんがる号」乗車記(+道北バス「流氷もんべつ号」)

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ひろしプロジェクトです。
いつもこのブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。

北海道東部北見地方内陸部に位置する遠軽町。
かつては道央圏とオホーツク海側を結ぶ交通の要衝として栄えた街でもあります。
この遠軽町と札幌の間を結ぶ都市間バスが、今回ご紹介する「高速えんがる号」であります。

「高速えんがる号」は、北海道中央バス(小樽市)、北海道北見バス(北見市)、道北バス(旭川市)の3社が共同で運行していますが、実はこの路線、札幌発2便、遠軽発3便と特殊な運行体系を取っています。(写真はイメージです。)


通常であれば往復同じ便数で設定するのでしょうが、なぜこの様な運行体系なのか・・・
その理由は、車両運用と「高速えんがる号」が誕生する過程にありました。

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「特急オホーツク号」と「流氷もんべつ号」の関係に近い「高速えんがる号」

「高速えんがる号」を語る上で欠かせないのが、旭川~白滝・遠軽間都市間バス「特急北大雪号」です。
1990年(平成2年)9月22日に、道北バスと北見バス(現:北海道北見バス)は旭川~遠軽間都市間バス「特急北大雪号」を新設しました。
両社各2往復の1日4往復が設定され、道北と遠軽地区を結ぶ交通機関として利用される様になりますが、一方で道央自動車道の延伸に伴って札幌方面への都市間バス新設の要望が出てきます。
しかし、遠軽地区の人口を考えると、単に路線を新設をしたのでは採算面から見て効率が良くありません。
そこで、「特急北大雪号」の旭川行3本・遠軽行2本、高速あさひかわ号の札幌行3本・旭川行2本を振り替える形で登場したのが、「高速えんがる号」なのです。
旭川発着路線を後に札幌まで延伸する手法は、「特急オホーツク号」と「流氷もんべつ号」の関係に近いともいえるでしょう。

「高速えんがる号」が運行を開始したのは1995年7月21日。
新たに北海道中央バスが共同運行会社として加わり、運行開始から暫くの間は全便旭川経由で運行されます。
2000年代初頭に実施された直行便2往復(札幌~遠軽・中湧別間)の試験運行を経て、現在は先述の通り札幌発が2便(いずれも直行便)、遠軽発が3便(直行便2便、旭川経由1便)運行されています。

尚、札幌発と遠軽発の便数が異なる理由ですが、実は道北バスの車両運用が関係しており、道北バス担当便が朝一の旭川発「特急北大雪号」
で遠軽へ向かった後、「高速えんがる号」で札幌へ向かい、札幌発夜の「高速あさひかわ号」で旭川へ戻るという運用を組んでいるからであります。
中間事業者故の苦労・・・ということになるのでしょうか。(写真はイメージです)
道北バス「高速えんがる号」

乗り得の北海道北見バス担当便

やってきたのは、札幌駅南口に位置する札幌駅前ターミナル
ビックカメラが入っているビルの1階にあります。
「高速えんがる号」はここが始発地となります。
札幌駅前ターミナル

今回乗車した車両はこちら↓。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053

北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 リア
北海道北見バスの2053号車(三菱エアロクイーンⅠ PJ-MS86JP)です。
かつては札幌~北見・網走線「ドリーミントオホーツク号」の専用車として活躍していましたが、現在は遠軽駐在の上、「高速えんがる号」専用車として活躍しています。

「ドリーミントオホーツク号」で活躍していたということは・・・車内はゆったり3列シート仕様。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 車内

北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 シート
かつて東急バスが夜行高速バス「ミルキーウェイ」で採用していた3列30人定員の夜行高速仕様になっています。
後ろ8席が4列シートと若干の当たり外れはありますが、フットレスト・レッグレストが装備されていることを考えると、所要時間4時間弱の路線にしては十分な装備を誇っているといえましょう。
シート柄も「H.Kitami Bus」のロゴが入った特注仕様です。

「高速えんがる号」は、札幌駅前ターミナル南レーンの14番のりばから発車します。
発車時刻は17時05分。
この時間帯は発車する高速バスが多く、「高速えんがる号」は発車5分前の17時過ぎに入線します。
入線後、早速改札開始です。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 札幌駅前ターミナル改札中

北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 発車直前の車内
「高速えんがる号」は運行会社によって乗務員の人数が異なりますが、北海道北見バスは全区間2名の乗務員が交代で運転します。
1名が改札を行い、もう1名がトランクに荷物を積み込むという、長距離高速バスではよく見かける光景です。

17人の乗客を乗せたバスは、定刻の17時05分に札幌駅前ターミナルを発車。
大通の中央バス札幌ターミナルで乗客2名を乗せ、菊水元町7条で乗車扱いを行った後、17時33分に札幌インターから道央自動車道に入ります。
曇り空の中をバスは遠軽へ向けてひた走ります。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 札幌インターより道央道へ

高速野幌で乗車扱いのための停車後、バスは引き続き遠軽へ向けてひた走ります。
車内ではDVDが放映されますが、睡眠不足を解消すべくシートを倒して眠る人や、スマートホンでネットやゲームを楽しむ人など、ゆったりとした空間の中でそれぞれ思い思いの時間を過ごしています。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 遠軽へ向けて走行中

札幌インターから約1時間半後の19時01分、バスは比布大雪パーキングエリアに到着します。
ここでは乗務員交代と開放休憩のために約10分間停車します。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 比布大雪PAにて

19時11分、乗客が全員揃ったところでバスは比布大雪パーキングエリアを発車します。
2分後の19時13分に比布北ジャンクションを通過し、ここからは旭川紋別自動車道を丸瀬布インターまで全走します。

19時48分、浮嶋インターを通過すると、ここからは峠越えに入ります。
峠越えとはいいつつも、実際にはトンネルが長い直線区間で、カーブがきつい国道333号北見峠と比べると楽であることには間違いありません。
15分程で峠越えは終わり、20時04分にバスは白滝バス停乗降車扱いのために一旦白滝インターを降ります。

20時05分、白滝バス停に到着するも乗降客はおらず、20時07分に再度白滝インターから旭川紋別自動車道に入ります。
下道(国道333号)であれば、右手に「白滝シリーズ」の旧白滝駅と下白滝駅が見えるのですが、ショートカットする旭川紋別自動車道はトンネル区間が多く、残念ながら見渡すことは難しいです。
10分程で丸瀬布インターを通過し、20時22分にバスは丸瀬布に到着。
ここでは1名が下車していきます。
丸瀬布といえば、丸瀬布森林公園いこいの森という森林公園があり、その森林公園内を走るSL「雨宮21号」が有名です。
残念ながら行ったことはありませんが、機会があればぜひ一度行ってみたいですね。
その後20分程でバスは遠軽町市街地に入り、遠軽木楽館で1名の乗客を降ろしたバスは、定刻よりも8分早く終点遠軽ターミナル(北海道北見バス遠軽営業所)に到着しました。
乗客全員を降ろしたバスは、到着点呼の後、軽く車体を洗車して、少し離れれた車庫へと回送されていきました。
北海道北見バス「高速えんがる号」 2053 遠軽ターミナル到着

というわけで、北海道北見バス「高速えんがる号」乗車の模様をお届けしました。
恥ずかしい話、北海道在住の身でありながら、「高速えんがる号」の乗車は今回が初めてだったのですが、「札幌と遠軽の間ってこんなに近かったっけ?」というのが率直な感想でした。
「高速えんがる号」に限ったことではないのですが、高速道路や自動車専用道路延伸のメリットを十分に生かしている路線であることを今回の乗車を通じて実感しました。
札幌~遠軽間直行で4時間弱という所要時間は、並行する鉄道と比較しても十分に戦えると思います。
後術する名寄本線代替バスに乗り換えて湧別、中湧別まで利用するという使い方も場合によってはありかもしれません。
(今回の乗車で、実際に「高速えんがる号」と「名寄本線代替バス」を乗り継いで札幌から中湧別まで移動された方もいました。)
そして、今回乗車した北海道北見バス担当便の車両ですが、いうまでもなく「乗り得感が高い車両」であるといえましょう。
何せ夜行路線と同仕様の車両ですので、北海道の雄大な景色を見ながらゆったりと移動することが出来ます。
運行時間帯がどうしても遠軽中心にはなってしまいますが、時間が許されるのであれば北海道北見バス担当便を狙って乗車するもの良いかもしれません。

札幌と遠軽地区を4時間弱で直行する「高速えんがる号」。
両地区を移動するのに便利な交通機関であることには間違いなさそうです。
機会があればまた利用してみたいと思わせる都市間バスでございました。

  • 乗車日:2016/04/05
  • 乗車区間:
    札幌駅前ターミナル→遠軽ターミナル
  • 運行会社:北海道北見バス
  • 車両:三菱/エアロクイーンⅠ(PJ-MS86JP)
  • 年式:2006年式
  • 所属:遠軽営業所
  • 社番:2053

【おまけ】名寄本線代替バスと道北バス「流氷もんべつ号」

この日は紋別泊まりであったため、こちらのバス↓で紋別まで移動しました。
北紋バス 名寄本線代替バス ・189 遠軽にて

北紋バス 名寄本線代替バス ・189 車内
北紋バス「名寄本線代替バス」です。
昔はハイデッカータイプの車両が投入されていましたが、現在は一般路線タイプのバスが投入されており、便によっては写真の様な中型ノンステップバスが投入されています。
遠軽~紋別間の所要時間は約1時間半。
昼間であれば右手にオホーツク海を眺めながら・・・ということになるのでしょうが、夜の便なので外は真っ暗。
所々でウトウトとしているうちにバスは紋別市内に到着しましたが、平日の夜とはいえ、指で数える程の乗客数に、ローカル線代替バスの厳しさを改めて実感しました。

紋別で宿泊後、翌日はこちらのバス↓で札幌へ戻りました。
道北バス「流氷もんべつ号」 1026

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 リア

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 車内

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 シート

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 紋別ターミナル改札中

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 車内 その2

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 滝上(旧渚滑線北見滝ノ上駅)

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 比布大雪PAにて

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 リア 比布大雪PAにて

道北バス「流氷もんべつ号」 1026 側面 比布大雪PAにて
道北バスの札幌~紋別間都市間バス「流氷もんべつ号」(日産KL-RA522RBN 西工02MC SD-Ⅱ)です。
通算4回目の道北バス西工SD-Ⅱ夜行仕様車の乗車でしたが、ゆったりした座席回りと車内空間は流石としかいいようがありません。
寝不足からか、途中からは完全熟睡モード。
あっという間の4時間20分でした。

尚、道北バス「流氷もんべつ号」については乗車記を公開しています。こちらからご覧ください。

【遠軽→紋別】
  • 乗車日:2016/04/05
  • 乗車区間:
    遠軽ターミナル→本町6丁目
  • 運行会社:北紋バス
  • 車両:三菱/エアロミディノンステップ(PA-MK27FH)
  • 年式:2005年式
  • 所属:本社営業所
  • 社番:189

【紋別→札幌】
  • 乗車日:2016/04/06
  • 乗車区間:
    紋別ターミナル→札幌駅前ターミナル
  • 運行会社:道北バス
  • 車両:日産/KL-RA552RBN(西工02MC SD-Ⅱ)
  • 年式:2003年式
  • 所属:本社(旭川営業所)※紋別駐在
  • 社番:1026

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管理人

Koji Suda(ひろしプロジェクト)

Koji Suda(ひろしプロジェクト)

自称「高速バスアドバイザー」。高速バス乗車回数900回以上(2016年12月現在)。バス・鉄道をはじめとする乗り物を追っかけて撮ったり、ブログやサイトの運営、バス関連本やネットニュースの原稿執筆、同人誌活動などを通じて、乗り物旅の素晴らしさを伝える活動を行っています。北海道札幌市在住。バスと鉄道とカレーと粉物が大好き。 [詳細]

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