JRバス関東「グラン昼特急9号」 乗車記
増備や運行系統の新設及び整理などを経て、現在は「グラン昼特急号」「青春昼特急号」を含め、1日7往復(週末や繁忙期は9往復)運行しています。
前回このブログで、JRバス関東「ドリームルリエ2号」の乗車記をご紹介しましたが・・・
今般、この「ドリームルリエ2号」の実見をはじめとする大阪、岡山、九州方面への所用の足として、久しぶりにJRバスの東京~京都・大阪間昼行高速バス「東海道昼特急号」に乗車しました。
今回はその時の模様をご紹介します。
久しぶりの「東海道昼特急号」の旅、果たしてどんな旅だったのでしょうか・・・。
新型クレイドルシートを搭載した「グラン昼特急号」
やって来たのは、東京駅八重洲南口のJR東京駅高速バスターミナル。関越道や常磐道、東京湾アクアラインなどを経由して各地へ向かう高速バスや、静岡・名古屋、関西、山陽、山陰、四国方面、はたまた成田空港へ直通する「THEアクセス成田」を待つ乗客でいつも賑わう、東京都内有数の高速バスターミナルであります。
今回乗車したのは、「東海道昼特急」の上級グレード便に位置する「グラン昼特急号」。
東京発の「グラン昼特急9号」を選びました。
「グラン昼特急9号」は、原則としてJRバス関東の車両で運行されます。
こちらのタイプの車両が充てられていました。 夜行便「グランドリーム号」専用車両の日野セレガHD(QRG-RU1ESBA)です。
ホワイトボディに「Gran Dream」のロゴと月、そして伝統のつばめマークがデザインされた、シンプルながらも夜行便車両らしさを感じさせる車体デザインが特徴です。(写真はイメージです。)
車内は、専用の新型クレイドルシートが配置された、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっています。
シート幅は46.5cm(座面)、リクライニング角度は135°を誇ります。
リクライニングの角度は浅いですが、ゆりかご機能がしっかりしている分、足元は想像以上に広く感じます。
シートのホールド感も従来型から改良されてはいますが、どちらかというと夜行便運用に特化したシートであるという印象を強く受けます。
東名高速の渋滞で約1時間遅れに・・・
「グラン昼特急9号」東京駅発車時刻は10時10分。発車の5分前~10分前には乗り場に入線し改札が始まります。 週末ということもあってか、私を含めて20名弱の方が乗車。
定刻に東京駅八重洲南口を発車したバスは、都内の一般道路を霞が関まで走行し、霞が関からは首都高速道路3号線から東名高速道路へと入っていきます。
この日は、東名横浜町田インター~東名厚木バス停間において事故渋滞が発生しており、「グラン昼特急9号」も東名川崎インターの手前から渋滞に巻き込まれます。
結局、東名厚木バス停を通過したのは、定刻よりも約1時間遅れの12時02分のことでした。
東名厚木からは車の流れもスムーズになり、車窓もそれまでの都会の住宅地から一変。
長閑な風景が一面に広がります。
改めて車内を見回すと、意外と通路カーテンをセットして休息する乗客が目立ちます。
流れゆく車窓こそが「昼特急」の醍醐味だと思うのですが、ここぞとばかりに普段の寝不足を移動中に解消しようという方が多い様に見受けられました。
12時40分、バスは最初の休憩場所である東名高速道路足柄サービスエリアに到着します。
こちらでは20分間の開放休憩が設定されており、殆どの乗客がバスを降りてトイレや買い物などを済ませていきます。
とはいえ、昼食時間帯と重なり、サービスエリア内の店舗はどこも混雑。
飲食物の買い出しも一苦労です。
私も、トイレと昼食の買い出しを手早く済ませ、WEB用写真撮影に勤しみ、バスへ戻ります。
13時00分、バスは足柄サービスエリアを発車します。
他の「昼特急」とは違い、「グラン昼特急号」は利用者のプライバシー確保などの観点から、発車前の人数確認を実施しないため注意が必要です。
別に人数確認を実施しても問題ないのでは?と私は思うのですが・・・。
東名御殿場、東名富士、東名静岡、東名浜松北の各バス停で乗車扱いを行い、東名高速道路を西へ向けて走行したバスは、約2時間後の15時01分に2回目の休憩場所である浜名湖サービスエリアに到着します。
こちらでは15分間の休憩時間が設定されており、売店も充実していることから、多くの乗客がバスを降りて買い物を楽しんでいました。
私もスターバックスで”3時のおやつ用”のキャラメルフラペチーノとスコーンを購入してバスへ戻ります。
15時16分、バスは浜名湖サービスエリアを発車。
少し走行した三ケ日インターで一旦高速道路を降り、三ケ日インター傍のバス専用駐車場にて乗務員交代が行われます。
ここで、JRバス関東の乗務員から西日本JRバスの乗務員に交代。
引き継ぎ事項などを確認し、15時25分に三ケ日に駐車場を発車します。
その後バスは、東名高速道路を豊田ジャンクションまで走行し、豊田ジャンクションからは伊勢湾岸自動車道に入ります。
伊勢湾岸自動車道からは、名古屋港や長島温泉(ナガシマリゾート)が一望できます。
伊勢湾岸自動車道を四日市ジャンクションまで走行したバスは、東名阪自動車道を亀山ジャンクションまで走行し、亀山ジャンクションからは新名神高速道路へと入っていきます。
四日市ジャンクション付近もスムーズに流れており、この先何事も無ければ約60分遅れのまま進みそうです。
亀山ジャンクションから10分程で、バスは最初の降車停留所である土山バスストップに到着します。
バスストップ周辺は殆ど何もない場所なのですが、こちらでは2名が下車していきました。
その後10分程で、バスは最後の休憩場所である甲南パーキング到着します。
こちらでは通常30分の開放休憩が設定されていますが、遅延していることから、休憩時間が20分に短縮されました。
それでも、最後の開放休憩ということもあってか、殆どの乗客がバスを降りてトイレや買い物などを済ませていました。
17時35分、バスは甲南パーキングエリアを発車。
草津ジャンクションまで新名神高速道路を走行し、草津ジャンクションからは名神高速道路をひた走る・・・といいたいところですが、この日は京都市内において渋滞が発生しているとのことから、瀬田JCTから京滋バイパスへ迂回することになりました。
京滋バイパスを久御山ジャンクションまで走行し、久御山ジャンクションからはから阪神高速8号京都線へ。
鴨川西ランプ流出したあとは、雨の京都市内を15分程走行し、18時30分、定刻よりも40分程遅れてバスは京都駅烏丸口に到着しました。 この先、大阪市内でも渋滞が発生しており、乗務員から京都でのJRへの乗り換えを勧めていたことから、京都駅烏丸口では私を含めて10名以上が下車していきました。
京都駅停車便はいざという時に乗り換えが出来るので、特に渋滞時はありがたく感じます。
時間を忘れてのんびり移動したい方にお勧めの「グラン昼特急号」
というわけで、JRバス関東「グラン昼特急9号」の乗車記をお届けしました。久しぶりに「昼特急」に乗車しましたが、時間を忘れてのんびり移動出来る「昼特急」ならではの良さは、10年以上経過した今日でも健在でした。
特に、夜行便運用に特化した車両で運行される「グラン昼特急号」は、専用のクレイドルシートに通路カーテンも装備されていることから、特に普段の寝不足を昼間の移動中に解消しようという方にはお勧めの便かもしれません。
一方で、「プレミアム昼特急号」が無くなり、「青春昼特急号」も2階建てバスからハイデッカータイプがメインになっている現状を考えると、「車窓の楽しみ」という点においては一時期程の魅力は無くなっているのかなぁと思います。
もっとも、車齢が10年以上経過している2階建てバス「エアロキング」の老朽化を考慮すると、致し方がない流れなのでしょうが、変化に富んだ流れゆく車窓は健在ですので、さほど気にする点ではないのかもしれません。
ですが、今後は2階建てバスに代わる「魅力づくり」というものも期待したいところです。
今後の車両増備の行く末にもかかってきますが、「プレミアム昼特急」の代わりに、先日デビューしたばかりの「ドリームルリエ号」専用の車両を「昼特急」に投入するとか、4列ワイドシート仕様車の「青春昼特急号」への投入といった施策も個人的には見てみたいですね。
色々と書きましたが、時間を忘れてのんびり移動出来る「昼特急」。
新幹線での移動も便利ですが、ゆったりシートに身を委ね、時間を忘れてのんびり移動する昼行高速バスの旅も楽しいものです。
JRバス「昼特急」は、そんなバスの旅を理想に近い形で実現させてくれる数少ない路線なのではないのか・・・。
そんなことを感じさせてくれた今回の「グラン昼特急9号」の旅でございました。
【乗車データ】
- 乗車日:2017/04/15
- 乗車区間:
東京駅日本橋口→京都駅烏丸口 - 運行会社:JRバス関東
- 車両:日野/セレガHD(QRG-RU1ESBA)
- 年式:2014年式
- 所属:東京支店
- 社番:H677-14423
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