夜行高速バス 2024年をふり返る(新規参入、運行終了など)

夜行バス



南海高速バス「サザンクロス」は3路線が運行終了へ・・・

大阪なんば・京都を拠点に各地へ高速バスを運行する南海バスグループ
特に夜行高速バスは「サザンクロス」という愛称で親しまれ、長野線や長岡線では多くの方に利用されていることでも知られています。

そんな南海バスグループですが、残念ながら2024年に3路線の運行終了を発表しています。

2024年夏頃には、「和歌山・なんば~新宿・東京線」(サザンクロス和歌山号)が同社の公式HP内路線一覧から削除され、事実上の運行終了となりました。

南海ウィングバス南部「サザンクロス和歌山号」 181
南海ウイングバス「サザンクロス和歌山号」

続いて、2024年9月1には、早朝4時台に東京都内に到着出来ることで一部の乗客に人気があった「なんば・京都~秋葉原・成田空港・銚子線」を廃止へ。

南海バス「サザンクロス」銚子線 ・677
南海バス「サザンクロス」銚子線

そして、その3か月後の2024年12月1日は、関西~東北日本海側を結ぶ貴重な路線でもあった「なんば・京都~鶴岡・酒田線」を廃止しました。

南海バス「サザンクロス」酒田線 ・406
南海バス「サザンクロス」酒田線

「サザンクロス和歌山号」と「サザンクロス」酒田線は、コロナ騒動の最中に期間限定で運行を再開したこともありましたが、長続きすることはなく、3路線ともに運行を終了する結果となってしまいました。

特に酒田線は、個人的に思い入れの深い路線であっただけに、廃止の報を聞いた時は(ある程度予想していたとはいえ)ショックでしたね。

南海バスグループで残る夜行高速路線は、現在運行している長野、長岡、鎌倉の3路線と、運休が長期化している立川線の計4路線。
立川線の今後の動向が心配されます。

西日本JRバスも3路線を運行終了へ

大阪駅・京都駅を拠点に全国各地へ高速バスを運行している西日本JRバス
その西日本JRバスも、2024年は3路線の運行終了を決定しています。

2024年6月1日には、大阪・京都~長野・小諸線「青春ドリーム信州号」の運行を終了。
但し、こちらの路線については休止扱いとなっており、2024年12月27日(金)〜2025年1月5日(日)の期間限定で運行することが発表されています。

西日本JRバス「青春ドリーム信州号」 2320
西日本JRバス「青春ドリーム信州号」

そして、2024年9月1には、大阪~横浜間の夜行高速バス「グランドリーム横浜号」昼行高速バス「横浜グラン昼特急大阪号」を廃止しています。

西日本JRバス「横浜グラン昼特急号」 641-16936
西日本JRバス「横浜グラン昼特急号」

西日本JRバスは、コロナ騒動の最中に大幅な路線整理を行っていますが、これにより路線整理がひと段落つくのか、それとも来年以降も続くのか、注目したいところです。

大阪~山口間の夜行高速バスも休止へ・・・

1990(平成2)年8月2日に運行を開始し、長らくの間関西と山口県の間を結んでいる夜行高速バス「カルスト号」(近鉄バス・防長交通)が、2025年1月末日をもって運行を休止することが先日発表されました。

防長交通「カルスト号」 1184 神戸三ノ宮にて
防長交通「カルスト号」

運行開始当初は、大阪あべの橋~徳山・山口・萩間での運行でしたが、運行経路の変更や乗務体系の変更(ツーマン運行→途中交代式のワンマン運行)、路線延伸などを経て現在に至っています。

また、「カルスト号」といえば、かつてのライバル路線「ふくふく号」(阪急バス・サンデン交通)とともに運行開始までの様子がMBS系情報番組にも取り上げられ、当時注目を集めました。

最近では、長門市への延伸(のちに取り止め)や広島市内(広域公園駅)への乗り入れ開始など、積極的な需要開拓が印象的でしたが、思っていたより利用者数が伸びなかったからなのか、乗務員不足も影響しているからなのか分かりませんが、最終的な判断で今回の運行休止の結論に至った様です。

「カルスト号」には、今年2024年2月に山口湯田温泉から神戸三宮まで乗車している他、12年前には神戸三宮から萩バスセンターまで乗車したこともあります。
特に、今年2024年2月に乗車した際は満席であったために、運行休止の報を聞いた時は正直信じられませんでしたが、繁忙期などに期間限定で運行することも念頭においているのでは?と個人的には思っており、この路線の今後の動向にも注目したいですね。

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