近鉄バス「SORIN号」(大分特急線) 大分→神戸三宮 簡単な乗車記

夜行バス,高速バス乗車記



京都発着路線なのに大阪府内の営業所が運行を担当???

やって来たのは、JR大分駅から車で5分程の場所に位置する、大分交通新川バスセンター
福岡・北九州・長崎方面高速バスや大分空港連絡バスの発着所としても有名です。
夜行高速バス「SORIN号」も、こちらが起終点となります。

隣には、大手回転寿司チェーンの店舗やディスカウントストア(ドンキホーテ)が立ち並び、乗車前の飲食や買い物にも便利な場所です。

「SORIN号」は、発車5分前にのりばに入線、乗車改札が始まります。
近鉄バス「SORIN号」 2954_02

今回乗車した車両はこちら。
近鉄バス「SORIN号」 2954_01
近鉄バス稲田営業所所属2954号車(日野セレガHD 2RG-RU1ESDA)です。
2019年式の比較的新しい車両で、6速AMT「Pro Shift 6」を搭載しています。
京都を発着する路線は、基本的に京都営業所が運行を担当するのですが、「SORIN号」については、諸事情により東大阪市にある稲田営業所が運行を担当するそうで、毎日東大阪の営業所と京都の間を回送するとのことでした。

早速、乗務員の改札を受け、車内に入ります。

気になる車内の様子は・・・

車内は、3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
トイレ入口横がフリースペースになっており、進行方向左側座席からトイレへの行き来がしやすくなっています。
座席と通路を仕切るカーテンは、窓側座席のみに設置されています。

近鉄バス「SORIN号」 2954 車内

シートは、天龍工業製の夜行用標準シートを採用。
フットレスト、レッグレストも完備しています。
本来であれば、各座席に毛布(ブランケット)とクッションを備え付けていますが、新型コロナ感染拡大防止のため、乗車時はサービスを停止していました。

近鉄バス「SORIN号」 2954 シート

肘掛け下には、携帯電話・スマートフォン充電用のUSBポートを設置しています。
従来はコンセントを設置していましたが、コスト面や電源容量の関係などから、ここ数年来に導入されている車両はUSBポートに変更されています。

近鉄バス「SORIN号」 2954 USBポート

座席のシートポケットには、安全のしおり、車内設備、Wi-fiの設定方法などを記したリーフレットが入っています。
簡潔で分かりやすい内容が印象に残りました。

近鉄バス「SORIN号」 2954 リーフレット類

トイレは、車内中央部の階段を降りた突き当りに設置。
扉には、禁煙の徹底を記したステッカーが貼られていました。
過去に何かトラブルでもあったのでしょうか・・・。

近鉄バス「SORIN号」 2954 リーフレット類

以上、近鉄バス「SORIN号」の車内を簡単に紹介しましたが、夜行バスに必要な設備はひと通り揃っている印象を受けました。


新型コロナ対策について

今回乗車した便の新型コロナウイルス対策は、以下の様になっておりました。

【主な新型コロナ感染症対策】(乗車当時のものです)
・座席使用制限:なし
 ※窓側座席のみ通路カーテン付き
・車内消毒液設置:あり
・運転席回りのビニール製カーテン設置:なし
 ※消灯時に前方遮蔽カーテンをセット。
・運行終了時の車内消毒:実施
・エアコンの外気導入:実施
 <動画追加>【お知らせ】バス事業者様へ 大型観光バス「日野セレガ」の室内空調について
・休憩時の車内換気:実施
・その他:
 車内抗菌処理実施済み
 プラズマクラスターイオン発生装置を設置
 乗務員のマスク着用 など


途中休憩は1回のみ 目覚めると神戸中心部の街並みが・・・

20時30分 大分新川発車

20時30分、定刻に大分新川を発車したバスは、5分程で中央通り(トキハ前)に到着。
こちらで乗車扱いのために停車します。

ここまでの乗客数は、私を含めて僅か3名。
さらに、乗務員の話によると、本日の予約客はこれで全てだとか。
コロ中禍の影響があるとはいえ、寂しい車内です。

近鉄バス「SORIN号」 2954 車内_02

20時40分、定刻に中央通りを発車したところで、乗務員から自己紹介と各種案内が交代乗務員からマイクを通じて行われ、その後、車内を巡回して不明点がないかどうかを確認します。
案内のフォーマットが「某社に似ているかなぁ・・・」とも思いましたが、過不足ない丁寧な応対は好感がもてますね。

20時55分、別府北浜にて乗車扱いのために停車するも、乗車客はなし。
その後、宇佐法鏡寺中津サンライズホテルにて停車するも、乗車客がなく、今乗車している3名の乗客で、一路関西へと向かいます。

中津サンライズホテルにて1度目の乗務員交代を行ったバスは、国道10号を北へ。
大分から小倉東インターまで、ずっと一般国道(国道10号)をひた走ります。
豊前インターから東九州自動車道に入れば・・・とも思うのですが、所要時間の関係からかなのか、はたまた費用面関係からなのか、運行開始当初からの運行経路を踏襲している様です。

22時51分、車内の照明が減光。
完全消灯しても遅くはない時間ですが、開放休憩場所まで時間を要することから、暫くは減光のまま運行します。

23時41分、小倉東インターから九州自動車道へ。
その14分後の23時55分、関門橋を通過し、九州から本州に入ります。


00時35分〜00時45分 美東サービスエリアにて開放休憩

このバスの途中休憩は1箇所のみ。
山口県の山陽自動車道美東サービスエリアにて10分程停車します。

定刻では00時30分前後に到着しますが、疲れが溜まっていたからか、小倉東インターを通過したところでシートを倒して眠っていたということもあり、外に出る気力が失せてしまい、そのまま車内で寝ておりました。

その後、バスは順調に高速道路を走行。
私も、快適なシートと心地良い揺れの効果で、翌朝5時半頃まで目を覚ますことはありませんでした。

尚、ひとつ補足を。
上り便(神戸・大阪・京都行き)の休憩場所は、先述の通り美東サービスエリアですが、下り便の休憩場所は、阪神高速道路の中島パーキングエリアまたは山陽自動車道の三木サービスエリアにて実施する様です。
下り便ご利用予定の方はご参考までに。


06時08分 三宮バスターミナル(ミント神戸)到着

05時39分、兵庫県に入り、バスは三木ジャンクションを通過。
ここで、山陽自動車道に別れを告げ、神戸淡路鳴門自動車道〜阪神高速北神戸線〜神戸長田ランプを経由し、神戸市中心部へ向かいます。

近鉄バス「SORIN号」 2954 まもなく神戸三宮到着

06時04分、京橋ランプを流出。
その4分後の06時08分、定刻8分遅れでバスは三宮バスターミナル(ミント神戸)に到着しました。

近鉄バス「SORIN号」 2954 神戸三宮到着

終点は京都駅八条口ですが、行程の関係から、「SORIN号」とはこちらでお別れ。
大阪・京都方面へ走り去っていく「SORIN号」の姿を見届け、私は次なる目的地へと向かうのでありました。