北都交通「はまなす号」(札幌~稚内線)乗車記
1981年に会員制貸切バス(いわゆるツアーバス)として運行を開始し、後に路線化されますが、運行開始から暫くの間、「はまなす号」と「特急わっかない号」は競合関係にありました。
ところが、JRの「急行宗谷」などの特急化に対する競争力強化のために、2001年(平成13年)7月20日より共同運行を開始。
この時に運賃値下げや回数乗車券を設定しています。
その後、夜行便を季節運行という形で新設し(後にJRの夜行特急列車「利尻」廃止に伴い定期運行化)、現在に至っています。
私自身、「はまなす号」と「特急わっかない号」には数回利用していますが、この度、道北遠征の帰りに北都交通の「はまなす号」を利用してきましたので、今回はそのときの模様を簡単に報告したいと思います。
どことなく見覚えのある車両で一路札幌へ・・・
やってきたのは、JR稚内駅から徒歩10分程の距離に位置する稚内フェリーターミナル。稚内と利尻・礼文・サハリンへの玄関口としても有名ですね。
「はまなす号」と「特急わっかない号」の一部の便は、ここが始発地となります。
今回乗車したバスはこちら↓。
夜行高速仕様の日野セレガGD(KC-RU4FSCB)です。
で、車内はこの様になっているのですが、この内装、何処かで見た様な気が・・・。
そう、実はこの車両、大阪から全国各地へ夜行高速バスを運行している近鉄バスからの移籍車両でした。
近鉄バスで現役の時に同型の車両に乗車したことがあるのですが、まさか元近鉄バスの車両に北海道で再開するとは・・・ちょっとビックリしました。
現役時代はこの様な姿↓で活躍していたのでしょうか・・・。(写真はイメージです。)
では、乗車時の模様を簡単にご紹介。
稚内フェリーターミナルには、定刻10分前に乗場に入線します。 購入済みの乗車券を乗務員に提示して、車内に入ります。
ここでワンポイントアドバス。
この「はまなす号」と「特急わっかない号」ですが、実は多くの高速バスで採用されている「予約指定制」ではなく「予約定員制」となっているために、座席の指定がありません。
従って、お気に入りの座席を確保したい場合には、通常の路線バスを待つ要領と同じく、バスの入線前にバス停で並んで待つ必要がありますのでご注意を。(但し、夜行便は前9席が女性専用席となっていますので、その点も注意が必要です。)
稚内フェリーターミナルでは半数以上の16名が乗車。
フェリーの乗り継ぎ客が大半なのでしょうが、それにしても昼便にしては乗客が多いです。
その後、稚内駅前ターミナルで4名、道北観光前で1名、大黒3丁目で1名、潮見5丁目待合所で2名が乗車。
合計24名を乗せたバスは、国道40号線を南下し豊富町・幌延町へと向かいます。
幌延町からは進路を日本海側の国道232号へと変更し、右手に日本海の車窓を眺めながら留萌方面へ南下していきます。 この辺りは、羽幌に本社を置く沿岸バスのエリアとなりますが、夏位に再度訪れてみたいですね。
稚内を出発後、約2時間半でバスは最初の休憩である羽幌町の「サンセットプラザはぼろ」に到着。
ここでは約10分間の開放休憩があります。
出来ることなら、ここでひとっ風呂浴びて・・・といきたいところですが、時間がないのでトイレと買い物を済ませてバスに戻ります。
「サンセットプラザはぼろ」出発後は国道232号を更に南下して留萌市街へ。
留萌からは国道233号に進路を変更し、留萌大和田インターから自動車専用道路の深川留萌自動車道に入ります。
外は暖かいからか雪が解けており、路面も一部濡れている程度で、走行には問題ない路面状況でした。
深川留萌自動車道を約40分程走行した後は、深川ジャンクションから道央自動車道を札幌に向けてひた走ります
そして、「サンセットプラザはぼろ」から約2時間で、次なる休憩地の砂川サービスエリアに到着です。
ここでも10分間の開放休憩が設定されています。
殆どの乗客がバスを降りて、トイレや買い物を済ませていました。
ここまで来ると、札幌まであと少し。
いかにも北海道らしい車窓を眺めながらバスは札幌インターへと向かいます。
1時間弱で道央自動車道札幌インターを通過し、菊水元町から平和大橋・苗穂駅前を通過。
そして若干渋滞に巻き込まれながらも、バスはほぼ定刻に大通東1丁目の札幌市営大通バスセンターに到着しました。
終点は札幌駅前の旧全日空札幌支店前ですが、諸事情によりこのバスとはここでお別れとなりました。
今回、久しぶりに札幌~稚内間の都市間バスを利用しましたが、所要時間6時間があっという間に過ぎてしまった・・・
これが今回乗車しての正直な感想です。
車窓に変化があって飽きさせないのと、途中の2回の開放休憩が功を奏しているのでしょうが、これに加えて道央自動車道と深川留萌自動車道の時間短縮効果が意外と効いているなぁと今回の乗車を通じて感じましたね。
あと、もう一つ感じたのは、利用客が想像以上に多かったことです。
JR「サロベツ」の運休による影響もあるのでしょうし、今回私が乗車した便が偶然そうだっただけなのかもしれませんが、それにしては乗客数が多かったなぁと。
札幌~稚内間の移動(移動時間・本数含めて)が決して便利でないこと、そして都市間バスの運行開始から33年を経過していることを考えると、一交通機関としての地位を確立しているのかなぁとも思いました。
都市間バス「はまなす号」と「特急わっかない号」。
暫くは現状の体制で運行を続けていくことでしょうが、今後も札幌と稚内とを結ぶ重要な陸路交通機関として、何よりも「安全第一」で運行を続けて欲しいと思います。
【乗車データ】
- 乗車日:2014/03/22
- 乗車区間:
稚内フェリーターミナル→札幌大通市営バスセンター - 運行会社:北都交通
- 車両:日野/セレガGD(KC-RU4FSCB)
- 年式:1996年式
- 所属:バス事業部大曲営業所
- 社番:320
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