2022年もありがとうございました。
皆様におかれましては、今年1年間、このブログをご愛顧いただきまして、ありがとうございました。
時刻は2022(令和4)年12月31日の12時00分。
新年まで残り12時間00分となりました。
ここ数年間、年末年始は自宅で過ごしていたのですが、今年はこの時間、東京ビックサイトにて開催されているコミックマーケット101の会場にいるはずです(笑)。
自宅に戻るのは大晦日深夜の予定ですが、久しぶりに年末を道外で過ごしています。
年末にお出かけするのも、これまた久しぶりになります。
毎年恒例になっていますが、大晦日ということで、今年1年間を簡単に振り返りたいと思います。
目次
世界情勢に翻弄されている2022年
昨年2021年以上に、2022年は世界情勢に翻弄されている1年であったといえましょう。まもなく3年になろうとしているコロナ騒動の収束が完全に見通せていないはもちろんのこと、ロシアのウクライナ侵攻と、これに伴う物価の高騰、さらには緊迫している台湾情勢、北朝鮮のミサイル発射などなど、日本を取り巻く情勢がかつてないほどの厳しさになっています。
もちろん、これらの事象は交通業界にも影響を与えており、路線バスの休廃止、減便、運賃改定(値上げ)などの動きも昨年以上にあった様に思います。
昨年の年末に、
- コロナ禍前の状態を取り戻すことが出来るのか
- 利用者数2割減を前提に事業モデルを再構築するのか、出来るのか
- それとも、政府・自治体の抜本的な支援が無く、事業者が力尽きて交通崩壊してしまうのか
ですが、一部の事業部門や事業者を除き、コロナ禍前の状態を取り戻すまでには至っておらず、実際の状況としては「利用者数2割減を前提に事業モデルを再構築している(もしくはしようとしている)」「事業者が力尽きて交通崩壊してしまう」の間に位置しているのではと感じます。
新型コロナ感染症の分類変更(2類から5類への変更)が検討されている昨今、「コロナ禍による影響」という理由(大義名分)が使えない状況下で、来年20203年は行政、自治体、事業者の格差(=やる気の度合いの差、力量の差)がより広がるのではないかと見ています。
地域公共交通の問題が注目された2022年
そして、今年は特に「地域公共交通の問題」、とりわけ「危機に瀕している地域公共交通をどうしていくのか」という問題が注目された年でもありました。国土交通省が設置した「アフターコロナに向けた地域交通の「リ・デザイン」有識者検討会」で取りまとめた提言が報道されたあたりから、マスコミなどが地域公共交通の問題を取り上げる頻度が多くなった様に思えます。
ですが、提言に記載されていることの多くは、実はコロナ禍前からいわれいたことでもあり、コロナ禍によって10年先の問題が今表面化したと指摘する方もいらっしゃいます。
せっかく提言が出されたのですから、いまこそ関係者(とりわけ自治体)はこの問題に真剣に取り組んで欲しいです。
「国がどうにかすべき問題」という意見もある様ですが、そんな呑気なことをいっていられる状況ではないのではないかと。
該当する自治体及び関係者は、一刻も早く協議会を設置して、「自分のところの地域公共交通を今後どうするのか?」を議論して結論を出し、実行に移して欲しいと願わずにいられません。
私の地元北海道でも、「地域公共交通の問題」は深刻なものととして受け止められつつあります。
近々の問題としては、やはり留萌線の廃止代替交通をどうするのかという点と、函館本線長万部〜新函館北斗間の並行在来線問題に注目です。
前者においては、2023年3月31日をもって留萌〜石狩沼田間の廃止が決定したにも関わらず、今この時点においても廃止区間の代替交通について具体的内容が正式に決まっていません。(提案ベースではいくつか出て来てはいますが・・・。)
廃止まで、あと3ヶ月程しかなく、時間がありません。
いったいどうするのでしょうか。
沿線住民が不便にならないことを願うばかりです。
そして、後者においては、仮に旅客輸送を廃止したとして、国の物流に重要な役割を果たしている貨物輸送をどうするのかという点です。
上下分離で貨物輸送だけ維持をするのか、それとも貨物輸送を他の方法に代替した上で線路を完全に剥がすのか・・・関係者の煮えきらない態度に苛立つところもあるのですが、これについてもそろそろ結論を出す時期に来ているのでは?と感じます。
2022年以上に動向が気になる高速バス
一方で、私のテリトリーである高速バス関連は、コロナ騒動から立ち直ろうとする動きがある一方で、「アルカディア号」や「大山号」の様に利用客の減少に加えて乗務員不足などの理由で休廃止する動きがありました。また、コロナ騒動から2年以上休止している路線も未だにある他、一部の大手事業者で長距離高速路線や夜行便を全便運休し続けているケースもあります。
果たして、来年はどうなるのか・・・。
今後の世界情勢や新型コロナの収束状況にもよりますが、利用客の減少、乗務員不足といった課題に解決の見通しが立っていないことなどから、長距離高速路線を中心に休廃止の動きが続くのではと見ています。
少なくても、昨年から2年以上も運休を続けている長距離高速路線については、そのまま休廃止になる可能性が高いのではと私は見ています。
一方で、首都圏〜富士五湖間や首都圏〜草津温泉間など、大都市と近場の観光地を結ぶ路線では徐々に活況を取り戻しつつあり、今後暫くはこの様な大都市と近場の観光地などを結ぶ路線で活路を見出す傾向が続くのではないでしょうか。
また、今年は「バスターミナル東京八重洲」第1期開業や、「名古屋〜岡山・倉敷線」の名鉄バスの新規参入、福岡〜長門市間高速バス「おとずれ号」の開設など、明るい話題もありました。
来年2023年こそは、今年以上の明るい話題が次々と出てくることを是非とも期待したいです。
未乗車路線の乗車機会が少なかった2022年
一方で私自身はというと、今年は昨年2021年と比較してお出かけする機会は若干増えました。乗車した高速バスの回数も、今年2022年は63回。
2021年と比較すると若干増えましたが、それでも全盛期と比較すると3/4に減っています。
そして、今年の傾向として、未乗車路線の乗車機会が少なかったというのがあります。
これは、行き先がある程度限られていたという点と、未乗車路線が多い東北方面へのお出かけが少なかったというのがあります。
来年2023年は、未乗車路線を1路線でも消化すること、「バスとりっぷ」の乗車取材および関連記事の掲載を増やすことと、原稿執筆の機会を今年以上に増やしていくことに注力したいと考えています。
一方で、今年は新作同人誌を3冊(時刻表本2冊と、高速バスの歴史本1冊)を出すことが出来ました。
【お知らせ】
同人誌『夜行バス時刻表 2022~2023年 冬号』と『SOUTHERN CROSS HISTORY 南海高速バス34年のあゆみ』は、コミックマーケット101で委託頒布を行っています。
コミックマーケット101での委託頒布についてはこちらからどうぞ。
同人誌『夜行バス時刻表 2022~2023年 冬号』と『SOUTHERN CROSS HISTORY 南海高速バス34年のあゆみ』は、コミックマーケット101で委託頒布を行っています。
コミックマーケット101での委託頒布についてはこちらからどうぞ。
私にとっての今年の個人的一番のトピックは、10月にお披露目された旭川電気軌道の三菱MR430です。
製造から約60年経過した車両の大掛かりな復元はもちろんこと、高度経済成長期における大量輸送時代&輸送力増強を目指す試行の証として、バス業界にとっても特筆すべき出来事になりました。
見事に復元された旭川電気軌道の三菱MR430
復刻塗装ノンステップバス(三菱エアロスターノンステップ)との並び
2022年の目標
来年2022年の目標は、「いま一度自分を見つめ直し、やるべきことを改めて明確にして、与えられたこと、やりたいことを着実にこなしていく」です。実は昨年も同じことを書きましたが、私自身、来年はいよいよ50代に突入します。
残された人生に限りがあるわけでして、来年こそは自分をいま一度見つめ直し、今やるべきことを明確にして、実行に移す1年にしたいです。
もしかすると、今年以上にお出かけしたり取材に出かける頻度は減るかもしれませんが、可能な限りで書く仕事も精力的にやっていきたいですし、直接現地へ行って「見る」「感じる」機会を増やすこともやっていきたいですね。
最後になりますが、皆様におかれましては今年1年間お世話になりました。
来年も引き続きこのブログをご愛顧いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
それでは皆様、良いお年をお迎えください!!
2022年に乗車した主な乗りもの
長電バス「屋代須坂線」 屋代駅にて(車両後面LED表示に注目)
2022(令和4)年12月31日
須田 浩司(ひろしプロジェクト)
須田 浩司(ひろしプロジェクト)
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