JRバス東北「百万石ドリーム政宗2号」 金沢→仙台 簡単な乗車記

夜行バス,高速バス乗車記

高速道路や有料道路などを走行して、寝ている間に目的地へ連れて行ってくれる便利な乗りもの「夜行高速バス」
現在運行している路線を見ると、東京〜大阪間の様な”大都市と大都市を結ぶ路線”や、東京〜秋田間の様な”大都市と地方を結ぶ路線”が多くを占めますが、今回ご紹介する路線は”地方と地方を結ぶ路線”になります。

”地方と地方を結ぶ路線”は、このブログでも何回か紹介しておりまして、直近では関西圏を通り越して広島と北陸を結ぶ「百万石ドリーム広島号」(西日本JRバス・中国JRバス)をご紹介しましたが、

中国JRバス「百万石ドリーム広島号」 641-8969_101


今回は、この「百万石ドリーム広島号」の元になったといえる路線をご紹介します。
こちらの路線です。

西日本JRバス「百万石ドリーム政宗号」 641-4935
西日本JRバス「百万石ドリーム政宗号」

JRバス東北「百万石ドリーム政宗号」 H677-18408
JRバス東北「百万石ドリーム政宗号」

西日本JRバス(本社:大阪市)とJRバス東北(本社:仙台市)が運行する金沢・富山〜仙台間夜行高速バス「百万石ドリーム政宗号」です。
何だか強そうな(?)愛称の夜行高速バスですが、いったいどんな路線なのでしょうか。

既存事業者が運行する区間に新規参入したJRバス

夜行高速バス「百万石ドリーム政宗号」が運行を開始したのは、2017(平成29)年7月28日。
西日本JRバスとJRバス東北の共同運行路線がこれまでなかっただけに、関係者やバスファンに注目された路線でもありました。

とはいえ、金沢・富山〜仙台間においては、既に北陸鉄道(本社:金沢市)と富山地方鉄道(本社:富山市)が夜行高速バス「金沢・富山〜山形・仙台線」を運行しており、運行事業者変更などの変遷があったとはいえ、約30年を誇る老舗路線でもあります。(現在は運休中。)
それだけに、JRバスが金沢〜仙台間の夜行高速バスを開設すると発表した際、「地方対地方の路線に後発参入して、果たして採算が取れるのか?」と不安視されたのも、これまた事実であります。

しかし、そこは「広域ネットワークの強み」が活かせられるJRバス。
中間地点で交代する乗り継ぎワンマン運行よってコストを出来るだけ抑え、さらにハイグレードの「グランドリーム」仕様車を投入することで、既存路線との差別化を図ったのです。
その結果、利用客は徐々に付くようになり、開業当初は「木金土日・祝日・祝前日・繁忙日運行」であったのが「毎日運行」に変更されるまでに成長します。

そして、この路線のノウハウは、後に運行を開始した「北陸ドリーム四国号」(西日本JRバス・JR四国バス)や「百万石ドリーム広島号」に引き継がれることになるのです。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020(令和2)年4月下旬から約2ヶ月間は運休しましたが、それ以外の期間は運休することもなく、現在に至ります。
運行再開→再運休を繰り返す路線も少なくない中、移動の利便性を維持し続ける姿勢は、いち利用者として感謝するしかありません。

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