写真は、三重交通(本社:津市)が2020(令和2)年秋に導入した連節バス「神都ライナー」です。
同年12月19日よりプレ運行を開始し、2021(令和3)年4月1日より伊勢市駅~外宮前~内宮前を結ぶ「外宮内宮線」の特急便(新設)として本格運行を開始しました。
三重交通「神都ライナー」に関する情報は、ネットなどで事前に知ってはいましたが、先日ご紹介したこちらの記事
でも書いた通り、スルっとKANSAI「バス印ラリー」(現在は緊急事態宣言中につき記帳・特典交換を停止中)の記帳で三重交通伊賀営業所を訪れた際に、営業所の職員の方から「神都ライナー」について説明を受けまして、「それならば機会を見計らって見に行こう!」ということで、先日、伊勢市内で活躍する「神都ライナー」を見て来ました。
今回は、その時の模様を簡単にご紹介します。
いすゞブランドとしては2例目のj-bus製ハイブリッド連節バス「神都ライナー」
三重交通「外宮内宮線」への連節バス導入計画を進めていることが明らかになったのは、今から約3年前の2018(平成30)年の秋のこと。
「外宮内宮線」は多くの観光客が訪れる伊勢市で特に乗客が多い路線で、当時、定期便だけでは乗客を収容仕切れないため、4~6台を追加するのが年間を通じて常態化していたといいます。
このため、連節バスを導入することで、利用客の待ち時間の短縮や運転士の負担減を目指したといわれています。
2019(令和元)年9月には、走行環境や道路状況などの調査を目的とした走行試験を実施。
課題などを洗い出した上で準備を進め、2020年12月19日よりプレ運行を開始。
そして、2021年4月1日より本格運行へ移行し、現在に至ります。
三重交通が採用した車両は、国産のj-bus製ハイブリッド連節バス「いすゞERGA DUO」。
j-bus製ハイブリッド連節バスとしては、JRバス関東、横浜市交通局、東京BRT(京成バス)続く4例目にあたり、いすゞブランドの連節バスとしては、東京BRTに続いて2例目になります。
全長は約18m、定員は113名となっており、愛称の「神都ライナー」は、神宮お膝元のまちを連想させる「神都」と特急便を「ライナー」と表現し組み合わせたものになります。
三重交通の公式サイトによると、「神都ライナー」の外観は、「外宮内宮線」専用車として「神宮の森」や「神聖さ」「五十鈴川の流れ」をイメージしデザイン化しているそうです。
「神宮の森」と「神聖さ」は当社路線バスと同じ緑色と白色のツートンカラーで表現、「五十鈴川の流れ」は中扉のドット柄で表現しています。
同社のコーポレートカラーを残しつつ、スタイリッシュな外観デザインが特徴といったところでしょうか。
先述の通り、「神都ライナー」は「外宮内宮線」の特急便という扱いになっており、内宮前を起終点として、神宮会館前、猿田彦神社前、伊勢市駅、外宮前、五十鈴川駅に停車、内宮前に戻って来るという循環形式で運行されています。(一部便を除く。)
運行本数は、平日が7本(おおむね毎時1本)、土日祝日が16本(おおむね毎時2本)。
運賃は、伊勢市駅前・外宮前~内宮前が片道440円、五十鈴駅~内宮前が片道230円となっています。
三重交通ICカード「エミカ」や全国交通系ICカードも利用出来ます。
内宮前にて「神都ライナー」を見てみる
大阪から近鉄特急に乗車すること1時間半。(写真はイメージです。)
やって来たのは、伊勢新宮への玄関口のひとつである伊勢市駅です。
伊勢志摩の中心都市「伊勢市」の代表駅であり、古くから伊勢参りの玄関口としても有名です。
バスのりばはJR駅の駅舎側にありますが、駅の構造上、近鉄線のホームとJR線のホームが離れているため、近鉄線を利用の方は、連絡通路を渡ってJR線駅舎へ移動する必要があります。
こちらが、JR線駅舎前にあるバスのりば。
バスのりばの配置図も用意されていて、分かりやすいです。
伊勢神宮(外宮・内宮)行きバスは、駅舎から一番近い10番のりばから発車します。
本来であれば、往復とも連節バスで移動したかったのですが、生憎都合の良い時間の便がなかったため、往路は一般路線バスで移動。
コロナ禍であるにもかかわらず、車内は立ち客が出る程の盛況ぶりでした。
25分程で、バスは内宮前に到着。
バス停には、この様な立派なバス待合所・案内所も完備されています。
到着したのがお昼過ぎということもあり、バス停向かいの食堂で昼食を済ませます。
人生初の「てこね寿司」と「伊勢うどん」でしたが、こんな美味しいものがあったのか・・・と。
新しい発見でございました。
バス停前では、この様な珍しいバスも待機しておりました。
「神都バス」には、次回訪問時に是非乗車してみたいですね。
時間が来たところで、「神都ライナー」に乗車します。
コロナ禍の影響もあり、内宮前発車時は空席が多数ありましたが・・・
途中停留所からの乗車が結構あり、猿田彦神社前を発車した時点で、座席はほぼ全て埋まる程の盛況ぶりでした。
コロナ禍の影響がなければ、もっと混雑していたのでしょうが・・・。
j-bus製の連節バスに乗車するのは今回が2度目ですが、ハイブリッド機構を搭載しているからか、走行音を含めた「音」は確かに静かですね。
ただ、AMT特有の変速ショックは多少感じることもあり、このあたりの乗り心地の良さは、やはりトルコン式AT車に敵わないのかなぁという印象を受けました。
20分程で、バスは伊勢市駅に到着。
こちらで、鉄道に乗り換える乗客と、伊勢新宮へ乗客が入れ替わります。
伊勢市駅を発車する「神都ライナー」です。
いうまでもありませんが、やはり連節バスは車体が長いですね。
最後に
私自身、恥ずかしながら伊勢市を訪れるのは今回が事実上初めてでしたが、
「JR線のホームと近鉄線のホームが意外と離れていること」
「駅前バスのりばの様子」
「伊勢市駅~内宮間の距離が意外とあること」
「てこね寿司・伊勢うどんというおいしい食べものがあること」
などなど、知らないことばかりで勉強になりました。
お目当ての見え連節バス「神都ライナー」にも実乗しましたが、同社のシンボルカラー「深緑」を基本にしつつも、スタイリッシュな外観のバスは「お伊勢参りの新たな魅力」として、今後注目を集めそうです。
今回の乗車では、座席が全て埋まる程度の混雑ぶりでしたが、最繁忙期において「神都ライナー」は、かなりの威力を発揮するのでではないでしょうか。
一方で、車内のデッドスペースのとり方や座席配置など、まだまだ改善点があるのも事実。
コスト面も含め、今後どの様に改善されていくのか注目したいところですが、それ以前に、(開催されるか怪しい)東京五輪を年頭に月日をかけて開発された国産連節バスの灯が消えることのないよう、是非とも祈念したいところ。
そんなことを感じた、今回の伊勢市訪問及び三重交通「神都ライナー」の乗車でございました。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/05/01
- 乗車区間:
内宮前→伊勢市駅 - 運行会社:三重交通
- 車両:いすゞ/ERGA DUO[エルガ デュオ](LX525Z1)
- 年式:2020年式
- 所属:伊勢営業所
- 社番:1001




