日本最長夜行路線バス「ライオンズエクスプレス」(西武観光バス担当便)乗車記
いつもこのブログをご覧頂きましてありがとうございます。
さて、以前このブログで予告したと思いますが、過日日本最長距離を走る夜行路線バス「Lions Express」(ライオンズエクスプレス)に乗車してきました。
今回はこの時の模様を簡単にご紹介したいと思います。
ご存知の方も多いかと思いますが、この「ライオンズエクスプレス」は、昨年2011年12月に開業、さいたま大宮・東京池袋・横浜YCAT~福岡間を結ぶ、日本最長距離を運行する夜行路線バスです。
開業当初は路線のPRもなかなか浸透せず、乗客数が一桁という日も珍しくありませんでしたが、年末年始、更には春休み期間にかけて次第にこの路線の存在が認知されるようになり、現在では週末を中心に満席便が出るなど、利用客は徐々にではありますが増えているそうです。
この路線の魅力は、やはり「安さ」でしょうね。
4列シート車の運行とはいえ、東京池袋~福岡間が片道8,500円~12,500円で移動できるというのは、移動費を浮かせたい人にはうってつけ路線と言えるでしょう。
当初私自身、この路線の乗車するかどうかについては正直悩みました。
夜行仕様とはいえ、「4列シート車による運行」という部分が、特に私の精神的・体力的な部分で最後まで引っかかっていました。
しかし、「論ずるよりもまずは乗車してみて、それからお勧めできるかどうは判断しよう」と考え、今回乗車することにしました。
埼玉西武ライオンズの新ロゴが目立つ専用車両
今回乗車したのは、福岡発の西武観光バス担当便。埼玉西武ライオンズの新ロゴが大きくデザインされたいすゞガーラHD(PKG-RU1ESAJ)になります。
札幌からいつものルートで福岡入りした私。
いつものルートとは・・・・・・
※上記4枚の写真は全てイメージです。
このブログではもうお馴染となりました、名鉄バスの「名古屋~松山線」と西鉄高速バスの「さぬきエクスプレエス福岡号」です。
途中乗り鉄や乗りバスも堪能しながら、九州福岡へと向かいます。
九州でもう一路線乗りバスを済ませ、福岡に戻ったところで所用を済ませたところで、始発地の西鉄天神バスセンターで「ライオンズエクスプレス」の入線を待ちます。
(行程途中で乗車した乗り物については、後日このブログで随時ご紹介しますのでお楽しみに。)
バスは発車10分前の20時にバスセンター5番乗り場に入線、乗客を待ちます。
乗務員の改札を受け車内に入ります。
早速車内を見てみることにしましょう。
まずは車内全体から。 4列シートですが、共同運行会社の西鉄高速バスが38人乗りなのに対して、こちら西武観光バスの車両は34人乗りと若干ゆったりしています。
というのもこの車両、元々は西武バスの関越高速路線等で活躍していた車両で、夜行運行にも対応している仕様のため、今回の「ライオンズエクスプレス」の路線の性格から考えると、このコンバートは「適材適所」といったところでしょうか。
シートはこんな感じ。
リクライニング角度が若干浅いのが少々気になります。
因みに写真には載っていませんが、各座席にはフットレスト・レッグレストも完備。
靴を脱いで足を載せることが出来ます。
車内後部にはこんな設備も。
トイレと乗務員専用の仮眠室です。
乗務員仮眠室を設置している関係からか、トイレが狭いのが気になりますが、致し方がない部分でしょうね。
全体を見た感じでは、「良くも悪くも同社の関越高速仕様そのままだな・・・・」という印象が強く残りました。
途中休憩は2回 終点大宮到着はお昼前
20時10分、定刻にバスは西鉄天神バスセンターを出発。この後博多バスターミナルで乗車扱いを行い、総勢9名の乗客を乗せた「ライオンズエクスプレス」は、一路首都圏へと向かいます。
自動音声による全体の案内が行われた後に乗務員からの補足説明があり、最後に「好きな座席に移動しても構いませんよ。」との案内があったため、多くの乗客が座席を移動、思い思いの時間を過ごしていきます。
バスは九州道から関門橋~中国道~山陽道~中国道~名神高速~新名神~東名阪道~伊勢湾岸道~東名高速を経由していくのですが、バスは至って安全運転。
途中の首都圏側の渋滞を考えると、少しでも距離を稼いでおきたいというのが本音でしょうが、安全に勝るものはありません。
長距離の運行であることから、途中2箇所の開放休憩も設定されています。
1回目の休憩は、消灯前に山陽道の下松サービスエリアにて15分間の停車。
順調に進むと22時30分過ぎに到着します。
1回目の休憩が終わり、バスが出発すると、15分後には完全消灯されます。
真夜中のハイウェイをひた進み、翌朝の2回目の休憩は東名高速の足柄サービスエリアにて15分間停車します。
順調に進むと8時過ぎの到着になります。
足柄サービスエリアを出発すると、約1時間20分程で横浜駅東口(YCAT)に到着。
横浜市内や東急沿線、羽田空港方面へ行かれる方はこちらで下車すると便利ですね。
横浜からは首都高速羽田線、中央環状線などを経由して約1時間程で池袋駅東口に到着。
大半の乗客はここで下車していきます。
そして池袋からは首都高埼玉大宮線を経由して約50分程で大宮駅西口に到着。
更に10分程走ると、バスは終点の西武バス大宮営業所に到着します。
乗車の際は自己防衛が必要? 上り便の遅れが常態化と季節波動が今後の課題
以上、「ライオンズエクスプレス」の乗車の模様を簡単に書きましたが、今回乗車してみて気になった点を。まず車両についてですが、シート自体は少々硬いものの、シートピッチが広めに確保されていたこともあって、思っていたよりも眠ることが出来ました。
ただ、車両自体の乗り心地の悪さが若干気になりました。
時々下から突き上げる振動があって、何度か目を覚ますことも。
この車両、恐らくハズレの部類に入るでしょうね。
あと、この「ライオンズエクスプレス」に乗車される方は、ある程度の自己防衛が必要でしょうね。
最低でも、飲み物類、空気式枕(100円ショップで売っているものでOK)と耳栓、暇を潰すグッズ(iPodやスマートフォン、ゲームなど)、携帯電話を持っている方は電池式の充電器が必須だと思います。
あと、これはあまりお勧めできませんが、どうしても眠れない方は市販の睡眠導入剤をもって乗車されてもいいかもしれませんね。
次に運行ダイヤですが、他のサイトやブログでも指摘されている通り、上り便の遅れが常態化しているようです。
私が乗車した便も25分程遅れて到着していますし、その3日前に見かけた西鉄高速バス担当便の大宮ゆき「ライオンズエクスプレス」は約1時間遅れて到着していました。
定時運行できないバス路線ほど、無くなるリスクが高くなるのは火を見るよりも明らかで、例えば下り便を30分~1時間早く出発する代わりに、上り便も30分~1時間早く出発するなどといった、何らかのダイヤ修正は早急に実施する必要があると感じました。
あと、このタイプの長距離路線ですが、季節波動が大きい様に思えます。
恐らくツアー高速バスに対応する目的で開設したのでしょうが、閑散期及び平日の利用率が悪いと、路線自体の収支に大きく影響するでしょう。
場合によっては、”週末のみの運行””年末年始、お盆・GWなど繁忙期のみの運行”に切り替えた方が、効率良い運行が出来るかもしれませんね。
とはいえ、久しぶりの大型路線開業ということで注目を集めた「ライオンズエクスプレス」。
総延長1170km、所要時間15時間10分。
所要時間では「いわみエクスプレス」に負けますが、総延長では「ライオンズエクスプレス」は文句無しの日本最長距離路線です。
体力に自信があって、出来るだけ安く移動したい方にはお勧めしてもいい路線です。
興味がある方は是非一度利用してみてはいかがでしょうか。
※現在は運行を終了しています。
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