全国有数の「高速バス激戦区」のひとつ”東京~仙台間”。
コロナ禍の影響で便数は減っているものの、既存系・旧ツアー系を問わず現在も数多くの路線が毎日運行されています。
最近では、2023年7月に成田空港交通(→京成バス千葉イースト、本社:成田市)と宮城交通(本社:仙台市)が昼行高速バス「ザ・サンライナー」を開設。
東京~仙台間の高速バスにまたひとつ選択肢が増えたことはこのブログでもご紹介しました。


そんな東京~仙台間の高速バスですが、実は先日、こちらの路線に乗車する機会がありました。
JRバス東北(本社:仙台市)が運行する高速バス「仙台・新宿号」です。
東京~仙台間を運行する高速バスの中では老舗の部類に入るこの路線、何度か乗車してはいるのですが、このブログで紹介するのは2015(平成27)年にご紹介したこちらの記事以来となります。
車両も変わり、東京側の発着地もバスタ新宿に変わった10年後の「仙台・新宿号」のいまを、今回は乗車の模様を中心にご紹介します。
元々は他社共同運行路線だった?「首都圏~仙台線」のあゆみ
まずは、「仙台・新宿号」を含むJRバス東北「首都圏~仙台線」のあゆみを簡単にふり返ります。
元々この路線は、JRバス東北、JRバス関東、東北急行バスの3社が共同で運行を開始した昼行高速バス「政宗号」が始まりでした。
愛称名の由来は、いうまでもなく独眼竜の異名で知られる初代仙台藩主伊達政宗。
1990(平成2)年8月に開設され、各社1往復の計3往復体制で運行を始めましたが、のちにJRバス関東が運行から撤退し、JRバス東北、東北急行バスによる2社体制での運行が続きます。
「政宗号」の運行が続く中、2003(平成15)年4月、JRバス東北が単独で夜行便「ドリーム政宗号」の運行を開始します。
運行開始当初は昼行便と同様の4列シート車を充当していましたが、2005(平成17)年には3列独立シート化されます。
また、2005(平成17)年には仙台と品川・横浜を結ぶ「ドリーム横浜・仙台号」(京浜急行バス(のち京急観光バスに移管→撤退)との共同運行)と、古川・泉中央と東京を結ぶ「ドリームササニシキ号」をそれぞれ開設し、路線網を拡充していきます。
2005年に運行を開始した「ドリームササニシキ号」(東京~仙台・泉中央・古川)
しかしその後、旧高速ツアーバスの台頭により、特に昼行便の利用が急激に減少していきます。
そうした中、2008(平成20)年3月31日をもってJRバス東北・東北急行バスの2社による共同運行を終了。
以降はJRバス東北が「仙台・新宿号」(昼行便)と「ドリーム政宗号」(夜行便)を、東北急行バスは「ネオスイート号」(昼行便)をそれぞれほぼ同じ区間で運行します。
東北急行バスの「ネオスイート号」は短命に終わりますが、「仙台・新宿号」「ドリーム政宗号」は運賃を旧高速ツアーバスとほぼ同水準に引き下げたことにより利用が回復、現在に至るまで堅調に推移しています。
2016年(平成28年)4月からは、週末・繁忙期の限定運行という形で「仙台・東京号」(仙台~東京駅)を開設。
その半年後の10月には、「仙台・新宿号」「ドリーム政宗号」「ドリーム横浜・仙台号」「ドリームササニシキ号」「仙台・東京号」の各路線名称が「首都圏~仙台線」に統一されます。
また、羽田空港の発着枠拡大に伴う需要拡大を見込み、2020年(令和2年)3月29日には昼行便の一部を羽田空港に延伸し、「仙台・羽田号」として運行を開始します。(のちに「仙台・羽田号」は運行を終了。)
2020年代前半のコロナ禍の影響で減便されますが、現在は昼行便「仙台・新宿号」「仙台・東京号」と夜行便「ドリーム仙台・大宮/新宿号」「ドリーム仙台・新宿/横浜号」「ドリーム仙台・東京号」「ドリーム仙台・東京/横浜号」「ドリーム仙台・東京/成田号」の計7系統体制で運行しています。(※「ドリーム仙台・東京/成田号」は京成バス千葉イーストと共同運行。)
バスタ新宿を発車する仙台行き「仙台・新宿1号」
東北2県を転々とした夜行用車両でバスタ新宿へ
札幌から函館バスの都市間バス「高速はこだて号」で函館へ移動して1泊し、
翌日、函館からJR在来線と北海道・東北新幹線を乗り継いで仙台にやって来ました。
仙台駅西口を高速バスの発着拠点とする宮城交通に対し、JRバス東北は仙台駅東口を高速バスの発着拠点にしています。
近くにはヨドバシカメラなどの商業施設もあり、利便性は高いといえましょう。
のりば付近には乗車券うりば・待合室とサイネージ表示も整備されてます。
今回乗車したのは、仙台駅東口11時00分発の「仙台・新宿8号」。
こちらの車両が充てられていました。
JRバス東北仙台支店所属H677-16403号車(日野セレガHD QRG-RU1ESBA)です。
秋田支店に配属され「ドリーム秋田・東京号」専用車として活躍した後、青森支店へ転属し「ドリーム青森/盛岡・東京号」専用車として活躍しますが、2024年に仙台支店へ転属し、現在は「仙台・新宿号」や「ドリーム仙台・新宿/横浜号」などで活躍しています。
どこかで見た車両だなぁ・・・と思いきや、実は今から5年前の2020年秋に「ドリーム青森・東京号」(当時)で乗車していました(笑)。
気になる車内は・・・
乗車時は満席で撮影が出来なかったため、ご紹介する車内の画像は「ドリーム青森・東京号」乗車時に撮影したものです。
車内仕様自体は撮影当時と変わりありません。
車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様。
ブラウン基調の内装が特徴で、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
座席と通路を仕切るカーテンは、中央列座席を含めた全席に完備。
トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりにあります。
シートは、天龍工業製の夜行用標準シートを採用しています。
夜行便で快適性を大きく左右するリクライニングの角度もそれなりに深く倒れる仕様になっており、快適に休むことが出来ます。
モバイル充電はコンセントタイプを採用、ひじ掛け下に設置されています。
もちろん、レッグレストや足置き台(フットレスト)も完備。
通路カーテンをセットすると、この様になります。
以上、簡単に車両と車内について紹介しましたが、所要6時間弱の仙台~東京間高速バスとしては十分な充実設備を有しているといえましょう。
(次ページに続きます。)




