前回と前々回、長電バスの2階建てバス”三菱エアロキング”を見に長野を訪問した様子をご紹介しましたが・・・


今回ご紹介するのは、長野訪問からの帰路で乗船した新日本海フェリー「ゆうかり」です。
新日本海フェリー「ゆうかり」
新日本海フェリーは、大阪府大阪市に本社を、北海道小樽市に本店を置く日本の海運会社。
関光汽船を中心とした「SHKライングループ」に属しており、関釜フェリー、阪九フェリーと共にSHKライングループの中核をなしています。
現在は、苫小牧・小樽と秋田・新潟・敦賀・舞鶴の間を結ぶフェリーを運航しており、国内数あるフェリー会社の中でも、多様な船内設備にレストラン・グリルでの食事など、旅客サービスに力を入れているフェリー会社として数多くの方に利用されています。
また、小樽~舞鶴航路と、苫小牧東~敦賀航路では、時速30ノット前後で航行可能な高速フェリーを導入するなど、競合するRO-RO船との差別化を図っています。
現在、新日本海フェリーでは、以下の全4航路を8隻の船舶で運行しています。
- 小樽~舞鶴 「はまなす」「あかしあ」
- 苫小牧東~敦賀 「すずらん」「すいせん」
- 苫小牧東~秋田~新潟~敦賀(寄港便) 「らいらっく」「ゆうかり」
- 小樽~新潟(直行便) 「らべんだあ」「あざれあ」
小樽~舞鶴間で運航している「あかしあ」
苫小牧東~敦賀間で運航している「すいせん」
苫小牧東~秋田~新潟~敦賀間で運航している「ゆうかり」
小樽~新潟間で運航している「らべんだあ」
苫小牧東~秋田~新潟~敦賀航路の寄港便に乗船するのは久しぶりになりますが、今回はどんな船旅になったのでしょうか。
新日本海フェリー「らいらっく/ゆうかり」とは?
ここで、おさらいの意味も含めて、新日本海フェリー「らいらっく/ゆうかり」について改めてご紹介しましょう。
大阪府大阪市に本社を置く新日本海フェリーが現行の「ゆうかり」を投入したのは、今から20年以上前の2003(平成15)年2月。
「フェリーあざれあ」「フェリーしらかば」の代替として、小樽~新潟航路(直行便)でデビューしました。
姉妹船は「らいらっく」。
「ゆうかり」のデビュー前、2002(平成14)年4月に就航しています。
「ゆうかり」の姉妹船「らいらっく」
デビューから暫くの間は小樽~新潟航路(直行便)で活躍していましたが、2017年春の「らべんだあ」「あざれあ」デビューに伴い、苫小牧東~秋田~新潟~敦賀航路にコンバートされ、現在に至ります。
「ゆうかり」は、IHIマリンユナイテッド(→ジャパンマリンユナイテッド)横浜工場で建造。
一方の「らいらっく」は、石川島播磨重工業(→IHIマリンユナイテッド→ジャパンマリンユナイテッド)横浜第3工場で建造されました。
2隻とも、2000(平成12)年11月に施行された高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)に準拠した設計となっており、日本国内の長距離フェリーでは初のバリアフリー対応の新造船となったことでも注目を集めました。
全長は199.9m、全幅は26.5mとなっており、巨大船に該当しない限界の大きさになっています。
航海速力は22.7ノット。
「はまなす/あかしあ」や「すずらん/すいせん」と異なり、一般的な長距離カーフェリーと同等の航行速度に抑えられています。
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