3列夜行用車両で運行される「クリスタルライナー」昼行便
09時20分、京都駅八条口F3のりばに1台のバスがやって来ました。
甲府行き高速バス「クリスタルライナー」昼行便です。
この日は近鉄バスが運行を担当しました。
到着後、早速乗車改札が開始されます。
乗務員にWEB乗車券を提示し、車内に入ります。
今回乗車した車両を改めて紹介します。
近鉄バス八尾営業所所属2256号車(日野セレガHD QPG-RU1ESBA)です。
お馴染み「クルーザー色」とも呼ばれる近鉄高速バス専用カラーリングを纏っています。
この車両、かつては京都営業所や稲田営業所で主に関西~九州方面路線の専用車として活躍していましたが、宮崎特急線「ひなたライナー」運行終了に伴い八尾営業所へ転属、現在は主に「クリスタルライナー」昼行便で活躍しています。
因みに、こちらは「ひなたライナー」時代に京都駅八条口近くで撮影した近鉄バス2256号車です。
当時と外観はほとんど変わっていませんね。

車内は、3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
トイレは、車内中央部の階段を下りた突き当たりに設置。
窓側座席には、座席と通路を仕切るカーテンも設置しています。(写真はイメージです。)
シートは、天龍工業製の夜行用シートを採用していますが、ヘッドレストの部分が少し大きくなっているのがこの時期に導入された近鉄高速バスの夜行用シートの特徴です。
もちろん、各座席には足置き台(フットレスト)とレッグレストを完備。
各座席には充電用コンセントを設置しています。
シートポケットには、Wi-fiの設定方法や車内のご案内、乗車前・乗車後のサービスについて記載されたリーフレットが入っています。
持ち出し禁止なのでご注意を。
ひと通り「クリスタルライナー」昼行便の外観と車内をご紹介しましたが、経年車で多少くたびれた印象が否めないものの、昼間に走る高速バスとしては十分な設備であるといえましょう。
ゆったり3列シート車で甲府までの昼間のバス旅
09時30分 京都駅八条口発車
乗客が全員揃い、09時30分、バスは定刻に京都駅八条口F3のりばを発車。
発車後、自動案内放送が流れた後、乗務員による補足説明が行われます。
鴨川を渡り、バスは京都市内を東へ進みます。
京都東インターから名神高速道路に入ったバスは、愛知県まで名神高速道路を走行した後、東名高速道路~中央自動車道を経由して山梨県をめざします。
交通量もさほど多くはなく、バスも順調に名神高速道路を走行します。
10時18分~40分 黒丸パーキングエリアにて開放休憩
京都駅八条口を発車して約50分後の10時18分、バスは黒丸パーキングエリアに到着します。
こちらでは、最初の開放休憩として20分間停車しました。
黒丸パーキングエリアは、滋賀県東近江市にある名神高速道路のパーキングエリア。
パーキングエリアということもあり、有名な草津パーキングエリアや多賀サービスエリアと比較するとこじんまりとした印象を受けますが、スナックコーナーやショップ(売店)を併設していることから、施設としてはそれなりに充実しているといえましょう。
ショップ(売店)で生八つ橋を購入し、バスに戻ります。
バスもしばしのひと休み。
終着の甲府駅南口までは、まだまだ先です。
10時40分、乗客全員が揃ったところで、バスは黒丸パーキングエリアを発車します。
この先、バスはおよそ1時間半間隔であと2回サービスエリアで開放休憩停車を行いますが、この休憩のタイミングが絶妙で、尚且つ1回の休憩時間が20分~30分と長めに設定されていることから、雰囲気はさながら昼間のバスツアーそのものです。
黒丸パーキングエリアから彦根市付近に差し掛かると、先日の大雪の影響でしょうか、沿線はかなりの雪が積もっておりました。
北陸自動車道の分岐点である米原ジャンクションを過ぎ、合戦で有名な関が原付近を通過しますが、この辺りも雪が残っていますね。
岐阜県と愛知県の県境を流れる木曽川を渡ります。
12時20分~50分 恵那峡サービスエリアにて開放休憩
バスは名神高速道路をさらに東へ進み、
11時45分頃、小牧ジャンクションを通過し、中央自動車道に入ります。
中央自動車道は、東京都杉並区の高井戸インターから愛知県小牧市の小牧ジャンクション、および途中の山梨県大月市の大月ジャンクションで分岐して山梨県富士吉田市の富士吉田インターを結ぶ高速道路。
標高の高い地域を経由することから、アップダウンとカーブが多く、運転に際して気を遣う高速道路としても知られています。
その分、沿線からの車窓は素晴らしく、特に沿線からの山々の風景や、岡谷市から諏訪市にかけての諏訪湖の風景は一見の価値アリです。
多治見インターを通過し、30km程走行すると、
バスは恵那峡サービスエリアに到着します。
恵那峡サービスエリアは、岐阜県恵那市の中央自動車道上にあるサービスエリア。
中央自動車道のサービスエリアの中でも有数の広さを誇り、飲食施設やショップ(売店)、コンビニといった施設も充実していることから、昼夜問わず数多くの自家用車やトラック、バスが停車しています。
恵那峡サービスエリアでは、昼食休憩も兼ねて12時50分までの30分間停車。
長めの休憩時間を利用し、私もフードコートで昼食をとることにしました。
注文したのは・・・富山ブラックと小ライス。
久しぶりのラーメンライスにしてみました。
お味は・・・まあ、富山ブラックそのものの味でした。
バスもしばしのひと休み。
終着の甲府駅南口まで、あと4時間弱といったところでしょうか。
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