西日本鉄道「フェニックス号」各停便乗車記(『「SUNQパス」で乗り尽くす九州旅』その3)

昼行高速バス,高速バス乗車記

「SUQパス」九州旅の続きになります。


1988年4月の開業以来、福岡と宮崎県を結ぶ大動脈として親しまれている高速バス「フェニックス号」
にしてつグループ(西日本鉄道・西鉄高速バス)・九州産交バス・宮崎交通・JR九州バスの4社が1日28往復という高頻度にて運行しています。
2011年4月には当時のJR高速バス「たいよう号」や高速ツアーバスに対抗すべく路線リニューアルを敢行。
格安4列シート「セレクトシート」や割引率の高い「席割」を導入した他、運行経路を一部見直すなど、目に見える改正を実施します。
結果、「たいよう号」を僅か1年で廃止に追い込んだ他、新高速乗合バス制度完全移行の影響で一部の高速ツアーバス事業者を催行中止・撤退に追い込む等、「フェニックス号」の地位はほぼ揺るがないものとなりました。

そんなフェニックス号ですが、今年2013年4月より若干の変化が起きています。
その変化とは・・・運行会社であるにしてつグループの運用変更です。
これまでにしてつグループは、本体の西日本鉄道をメインに、一部の便を子会社の西鉄高速バスが運行を担当していました。それが2013年4月に殆どの便を子会社の西鉄高速バスに移管したのです。
まあ、見た目は車体表記の運行会社名が変わったこと以外、主だった変化は無いのですが・・・。
しかし、実は乗務員運用の関係で、1往復だけですが子会社西鉄高速バスへの管理委託便という形で西鉄本体担当便を残しています。
今回、その便に運良く乗車することが出来ましたので、その時の模様をご紹介しましょう。

「フェニックス号」唯一の西鉄本体担当便

今回乗車したのは、西鉄天神バスセンター7時17分発の便。
車両はこちらになります。
西日本鉄道「フェニックス号」 6017
西日本鉄道福岡高速自動車営業所所属の6017号車(日産PKG-RA274RBN 西工02MC C-Ⅰ)です。
にしてつグループが導入したC-Ⅰ型の中でも、比較的年式が新しい車両になります。

出発はいつもの如く、始発の西鉄天神バスセンターから。
西日本鉄道「フェニックス号」 6017 西鉄天神BC改札中

西日本鉄道「フェニックス号」 6017 車内

西日本鉄道「フェニックス号」 6017 レギュラーシート
車内は3列・4列混合の35人乗り。
前方が2+1列の「3列スーパーシート」、後方が4列の「セレクトシート」になっています。
「SUNQパスを持っているので、どうせ乗車するのであれば・・・」ということで、私が選んだのは前方の3列シートの座席。
当然の選択になりますね(笑)。

約4割方の乗客を乗せたバスは、定刻に西鉄天神バスセンターを発車します。
この後、博多バスターミナルと呉服町で残りの乗客を乗せ、満席近い乗車率になったバスは、千代ランプから福岡都市高速道路へ。
更に大宰府インターから九州自動車道へと入ります。
高速基山・久留米インター・八女インターで乗車扱いを行い、ほぼ満席になったバスは、一路宮崎へと向かいます。
この日は天候がさほど良くないからか、週末にしては高速道路の流れもスムーズで、これまでのところ目立った遅れも無く順調であります。

福岡を出発して約2時間経過したところで、バスは宮原サービスエリアに到着します。
ここでは唯一の開放休憩(10分間)が設定されています。
西日本鉄道「フェニックス号」 6017 宮原SAにて

西日本鉄道「フェニックス号」 6017 サイド

西日本鉄道「フェニックス号」 6017 正面
殆どの乗客がバスを降り、トイレや買い物などを済ませます。
乗務員も日報の記入、足回りの点検、トイレに一服と、短い休憩時間を有効に使います。

乗客が全員揃ったところでバスは出発・・・といいたいところですが、乗客の1人が出発時間までに戻って来ません。
乗務員がバスの出入口付近にて待つにも戻って来ず、仕舞にはサービスエリアの売店・トイレまで探しにいく始末。
やがてその1人が戻ってきたところで、バスは宮崎に向けて出発します。
ツアーバスと同じ感覚でいたのでしょうか?全く困ったものです・・・・。

その後バスは4km程走り、八代インターに到着します。
バスは更に人吉・宮崎に向けて・・・といいたいところですが、今回はこの後の行程と乗り継ぎの関係で「フェニックス号」とはここでお別れです。
西日本鉄道「フェニックス号」 6017 八代IC到着
約2時間程でしたが、快適に過ごさせていただきました。

というわけで、西日本鉄道「フェニックス号」各停便の乗車記をお届けしましたが、当時並行していた高速ツアーバスが一部を除いて催行中止になることが決まっていた影響からなのか、乗客が以前乗車した時よりも増えている印象を受けました。
4列シートとはいえ、便数が多く、自宅の近所から乗車することが出来、更にネット決済で高速ツアーバス並みに安く乗車できるということになると、必然的に「フェニックス号」に乗客が流れるのも無理は無いかなあと今回乗車してみて思いました。
高速ツアーバスの新高速乗合バス移行で、今後は「サンマリンライナー」と「みとシティライナー」が「フェニックス号」のライバルとなるわけですが、便数の多さと乗車地の利便性、トータルサービスの良さを考えると、「フェニックス号」に分があるのは言うまでもありません。
果たして福岡~宮崎間高速バスの既存組VS移行組の行方はどうなるのか・・・「フェニックス号」の動向をも含めて今後も注目していきたいですね。


【乗車データ】
●乗車日:2013/07/21
●乗車区間:西鉄天神バスセンター→八代インター
●運行会社:西日本鉄道
●車両:日産/PKG-RA274RBN(西工02MC C-Ⅰ)
●年式:2009年式
●所属:福岡高速自動車営業所
●社番:6017


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