西日本JRバス「名神ハイウェイバス」超特急15便【名阪間乗り物比較】

昼行高速バス,高速バス乗車記

『名阪間乗り物比較』の後編です。

前回の記事では、近畿日本鉄道(近鉄)の名阪間ノンストップ特急「ひのとり」を取り上げましたが、

近畿日本鉄道 80000系「ひのとり」11列車
近畿日本鉄道(近鉄)の名阪間ノンストップ特急「ひのとり」

今回は、名古屋~大阪間の高速バス「名神ハイウェイバス」大阪線を取り上げます。

西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線 644-21917
西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線(名古屋駅にて)

「名神ハイウェイバス」の歴史は古く、運行を開始したのは今から50年以上前の1964(昭和39)年10月5日。
名古屋~大阪・神戸線が旧国鉄(→JRバス)と日本急行バス(→名古屋観光日急→名鉄観光バス、現在は名鉄バスに高速乗合事業を移管)により開業しました。
翌年の1965(昭和40)年には名古屋~京都系統が新設され、同時に日本高速自動車(現:名阪近鉄バス)が運行に参入しました。

日本初の本格的な高速バス路線としても知られており、以前は東名ハイウェイバスと同様に途中に多数の停留所が開設されていましたが、現在は中間の停留所を大幅に縮小し、中京圏~京阪神間の都市間輸送に比重を置いています。

現在は、名古屋~大阪線がJR東海バス、西日本JRバス、名阪近鉄バスの3社、名古屋~京都線がJR東海バス、名鉄バス、名阪近鉄バスの3社、名古屋~神戸線がJR東海バス、西日本JRバス、名鉄バスの3社がそれぞれ運行。
このうち、名古屋~京都線が中間の停留所を大幅に縮小しつつも各停運行を維持しているのに対し、名古屋~大阪線と名古屋~京都線は都市間輸送に比重を置いた(事実上の)ノンストップ運行になっています。

名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線 3806
名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線

ある意味"乗り得"な「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便 その理由とは?

今回乗車したのは、名古屋発の「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便
西日本JRバスが運行を担当します。

充当車両はこちら。
西日本JRバス大阪高速管理所所属641-17935号車(いすゞガーラHD 2TG-RU1ASDJ)です。

西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便 641-17935_01

西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便 641-17935_02

この車両見て、勘の良い方は気付いているかもしれませんが、実はこの「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便は、大阪発の夜行便「青春大阪ドリーム名古屋2号」の折り返し運用として運行されている便でして、他の便よりもグレードの高い車両が投入されているのです。(ただし車両点検時などを除く。)

そのことは、車内の画像を見ていただけるとお分かりかと思います。
西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便 641-17935 車内

西日本JRバス「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便 641-17935 シート

車内は4列シート40人乗りのワイドシート仕様。
同路線に投入されている同社他便の車両よりもシート幅が広く、座り心地もゆったりとしています。
シートには、大型のフットレストも搭載しており、靴を脱いでくつろげる他、大型テーブルとコンセントも完備。
夜行便用の車両ならともかく、所要3時間程度の昼行路線としては十分な設備を有しており、名古屋午後発の便の中でもグレードが高いことで"知る人ぞ知る"的な便でもあります。

西日本JRバス自体、4列ワイドシート車の保有台数が少ないことを考えると、この「名神ハイウェイバス」大阪線 超特急15便は、ある意味"乗り得"な便であるといえましょう。

(次ページに続きます。)