名鉄バス「どんたく号」乗車記(2014年5月乗車分)
名古屋~北九州・福岡間夜行高速バス「どんたく号」。
1989年12月25日に運行を開始し、以来中京地区と福岡県とを結ぶ夜行交通機関として確固たる地位を築いています。
この間、全国初の液晶テレビ付きシートを採用したり、「げんかい号」(名古屋~北九州・久留米・大牟田・荒尾線)との統合、新名神高速道路開通による経路変更を行ってきました。
近年では旧高速ツアーバス・LCC(ジェットスター)との競合対策として、変動制運賃や片道5,000円台の事前購入割引運賃を導入するなど、シェアの獲得・維持に努めています。
私自身、「どんたく号」には一時期よく利用していましたが、近年は中々利用する機会がありませんした。
ですが、今年2014年ゴールデンウィークの九州遠征の足としてに久々に利用することになり、早速ネットで予約・乗車してきました。
今回はその時の模様をご報告したいと思います。
通常は5番乗り場から発車しますが、今回は続行便の2号車に乗車するので、隣の6番乗り場でバスの入線を待ちます。
で、今回乗車したバスですが・・・これまた「名古屋~松山線」などでお馴染みの三菱エアロクイーンⅠ(PJ-MS86JP)。
3列独立シート27人乗りの夜行高速バス仕様となっており、シートは足置き台・レッグレスト完備の天竜工業製標準シートを採用しています。
勿論、名鉄バスの夜行高速バスではお馴染みの通路カーテン・座席コンセントも完備しています。(写真はイメージです。)
高速バス表示ガイドラインに基づく路線概要の表示は、前方の液晶モニターを使用して行われます。
そうこうしているうちに、発車時刻の21時になり、バスは定刻に名鉄バスセンターを出発します。
10分程走行した栄(オアシス21)で乗車扱いを行い、総勢9名の乗客を乗せたバスは、名古屋高速から東名阪自動車道に入ります。
この間、交代乗務員による自己紹介・運行経路の説明・車内装備の説明が行われ、最後に車内を一巡して不明点がないかどうかを確認していきますが、過不足ない丁寧な案内が特徴の名鉄高速バス。
乗車する度に思うのですが、乗務員によるレベルのムラが目立たないのは流石といったところでしょうか。
先述の通り、Uターンラッシュの逆方向ということもあってか、この車両の乗客数は私を含めて9名。
空いている座席を使用して良いとのアナウンスもあり、希望の座席へ移動してくつろいだり、既にシートを倒して眠りにつくなど、思い思いの時間を過ごしています。
名鉄バスセンターを出発して1時間35分後の22時35分、バスは新名神高速道路の土山サービスエリアに到着。
ここで消灯前の開放休憩となります。
出発は15分後の22時50分。
それまでに洗顔や買い物などを済ませます。
22時50分、乗客が全員戻ったのを確認してバスは出発。
新名神高速道路から名神高速道路~中国自動車道~山陽自動車道~中国自動車道~関門橋~九州自動車道などを経由して、一路北九州・福岡へと向かいます。
23時00分、消灯。
通路カーテンを閉めてシートを倒すと、いつしか眠りについていました。
途中、何度か目を覚ますものの、思いの他ぐっすり眠りことが出来、翌朝の交代乗務員によるモーニングコールでようやく目を覚まします。
5時50分、バスは関門橋の手前に位置する中国自動車道壇ノ浦パーキングエリアに到着します。
ここで、車内灯が点灯され、朝の開放休憩が実施されます。
サービスエリアの駐車場はトラックや行楽帰りのマイカーで大混雑。
よくもバスの駐車スペースが確保できたものだなぁと感心します。
因みに1号車は、「どんたく号」専属の2912号車。
そして、送り込みの3号車(2915号車、4列シートパウダールーム付き)も停車していました。(写真はイメージです。)
6時10分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
パーキングエリアの出口の坂をかけ登ると、目の前は関門橋です。
関門橋を渡り、門司インターから北九州都市高速道路へ。
15分走り、市街地を数分走ったところで、バスは最初の降車停留所である小倉駅前(高速バス降車場)に到着します。
ここでは2名が下車。
その後、砂津(チャチャタウン前)では1名が下車し、再び北九州高速道路に入ります。
黒崎インター引野口は降車客0ですが、律儀にバス停に停車し降車客が無いか確認した上で発車します。
引野口からは北九州高速道路から九州自動車道に入り、鞍手・若宮・古賀と聞きなれたインターを通過します。
福岡インターで九州自動車道とお別れし、福岡都市高速道路から博多駅東ランプへ。
福岡市街はすぐ目の前です。
7時50分、バスは定刻ぴったりに博多バスターミナル(JR博多駅前)に到着。
ここでは4名が下車します。
その後、キャナルシティ博多は降車客0ですが、ここでも律儀にバス停に停車し降車客が無いか確認した上で発車します。
そして、終点の西鉄天神バスセンターには、これまた定刻ぴったりの8時10分に到着しました。
私ともう一名の乗客を降ろすな否や、車内の忘れ物確認をすばやく済ませてLED表示を「回送」に変更、バスは休憩先(西鉄百道浜自動車営業所)へと回送されていきました。
以上、名鉄バス「どんたく号」2号車の乗車の模様をお届けしました。
今回、久しぶりに「どんたく号」に乗車しましたが、「一時期程の活気がないのかなぁ」というのが私の第一印象でした。
もっとも、ウィラーエクスプレスをはじめとする「旧高速ツアーバス移行組路線」やLCC(ジェットスター)の就航、更には新幹線の利便性向上といった外的環境が当時と大きく変わっている他、夜行バスの全盛期を知っていることによる先入観が私自身にあるので、一概に比較はできませんが、とはいえ全盛期と比較すると、他の交通機関に利用客が流れている事実は否めないと思います。
ただ、繁忙期には満席になる便も多いことから、一定のシェアは維持しているでしょうし、今後もその傾向は大きくは変化しないと考えます。
問題は、閑散期の利用をどのように維持・増加させていくか・・・。
その為の布石ともいえる早期購入割引「WEB早割5」が、2014年4月7日(月)から6月30日(月)までの間設定されています。
月曜日から木曜日までの曜日限定・座席数限定ですが、名古屋~北九州・福岡間の運賃が片道5,500円と、繁忙期片道運賃の半額以下で乗車することが出来ます。
乗車率・採算面においてこの施策が果たしてどう評価されるのか・・・とても気になりますね。
ともあれ、「旧高速ツアーバス移行組路線」やLCC、新幹線とどう勝負していくのか・・・名鉄バスと西鉄の今後の施策に注目したいですね。
そんなことを思った、今回の名鉄バス「どんたく号」の乗車でございました。
【乗車データ】
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名鉄バス(本社:名古屋)と西日本鉄道(本社:福岡市)が運行する
1989年12月25日に運行を開始し、以来中京地区と福岡県とを結ぶ夜行交通機関として確固たる地位を築いています。
この間、全国初の液晶テレビ付きシートを採用したり、「げんかい号」(名古屋~北九州・久留米・大牟田・荒尾線)との統合、新名神高速道路開通による経路変更を行ってきました。
近年では旧高速ツアーバス・LCC(ジェットスター)との競合対策として、変動制運賃や片道5,000円台の事前購入割引運賃を導入するなど、シェアの獲得・維持に努めています。
私自身、「どんたく号」には一時期よく利用していましたが、近年は中々利用する機会がありませんした。
ですが、今年2014年ゴールデンウィークの九州遠征の足としてに久々に利用することになり、早速ネットで予約・乗車してきました。
今回はその時の模様をご報告したいと思います。
久しぶりの「どんたく号」は「名古屋~松山線」などでお馴染みの三菱エアロクイーンⅠ
やってきたのは、私のブログではすっかりお馴染みの、名鉄名古屋駅上に位置する名鉄バスセンター。通常は5番乗り場から発車しますが、今回は続行便の2号車に乗車するので、隣の6番乗り場でバスの入線を待ちます。
で、今回乗車したバスですが・・・これまた「名古屋~松山線」などでお馴染みの三菱エアロクイーンⅠ(PJ-MS86JP)。
3列独立シート27人乗りの夜行高速バス仕様となっており、シートは足置き台・レッグレスト完備の天竜工業製標準シートを採用しています。
勿論、名鉄バスの夜行高速バスではお馴染みの通路カーテン・座席コンセントも完備しています。(写真はイメージです。)
高速バス表示ガイドラインに基づく路線概要の表示は、前方の液晶モニターを使用して行われます。
そうこうしているうちに、発車時刻の21時になり、バスは定刻に名鉄バスセンターを出発します。
10分程走行した栄(オアシス21)で乗車扱いを行い、総勢9名の乗客を乗せたバスは、名古屋高速から東名阪自動車道に入ります。
この間、交代乗務員による自己紹介・運行経路の説明・車内装備の説明が行われ、最後に車内を一巡して不明点がないかどうかを確認していきますが、過不足ない丁寧な案内が特徴の名鉄高速バス。
乗車する度に思うのですが、乗務員によるレベルのムラが目立たないのは流石といったところでしょうか。
先述の通り、Uターンラッシュの逆方向ということもあってか、この車両の乗客数は私を含めて9名。
空いている座席を使用して良いとのアナウンスもあり、希望の座席へ移動してくつろいだり、既にシートを倒して眠りにつくなど、思い思いの時間を過ごしています。
名鉄バスセンターを出発して1時間35分後の22時35分、バスは新名神高速道路の土山サービスエリアに到着。
ここで消灯前の開放休憩となります。
出発は15分後の22時50分。
それまでに洗顔や買い物などを済ませます。
22時50分、乗客が全員戻ったのを確認してバスは出発。
新名神高速道路から名神高速道路~中国自動車道~山陽自動車道~中国自動車道~関門橋~九州自動車道などを経由して、一路北九州・福岡へと向かいます。
23時00分、消灯。
通路カーテンを閉めてシートを倒すと、いつしか眠りについていました。
途中、何度か目を覚ますものの、思いの他ぐっすり眠りことが出来、翌朝の交代乗務員によるモーニングコールでようやく目を覚まします。
5時50分、バスは関門橋の手前に位置する中国自動車道壇ノ浦パーキングエリアに到着します。
ここで、車内灯が点灯され、朝の開放休憩が実施されます。
サービスエリアの駐車場はトラックや行楽帰りのマイカーで大混雑。
よくもバスの駐車スペースが確保できたものだなぁと感心します。
因みに1号車は、「どんたく号」専属の2912号車。
そして、送り込みの3号車(2915号車、4列シートパウダールーム付き)も停車していました。(写真はイメージです。)
6時10分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
パーキングエリアの出口の坂をかけ登ると、目の前は関門橋です。
関門橋を渡り、門司インターから北九州都市高速道路へ。
15分走り、市街地を数分走ったところで、バスは最初の降車停留所である小倉駅前(高速バス降車場)に到着します。
ここでは2名が下車。
その後、砂津(チャチャタウン前)では1名が下車し、再び北九州高速道路に入ります。
黒崎インター引野口は降車客0ですが、律儀にバス停に停車し降車客が無いか確認した上で発車します。
引野口からは北九州高速道路から九州自動車道に入り、鞍手・若宮・古賀と聞きなれたインターを通過します。
福岡インターで九州自動車道とお別れし、福岡都市高速道路から博多駅東ランプへ。
福岡市街はすぐ目の前です。
7時50分、バスは定刻ぴったりに博多バスターミナル(JR博多駅前)に到着。
ここでは4名が下車します。
その後、キャナルシティ博多は降車客0ですが、ここでも律儀にバス停に停車し降車客が無いか確認した上で発車します。
そして、終点の西鉄天神バスセンターには、これまた定刻ぴったりの8時10分に到着しました。
私ともう一名の乗客を降ろすな否や、車内の忘れ物確認をすばやく済ませてLED表示を「回送」に変更、バスは休憩先(西鉄百道浜自動車営業所)へと回送されていきました。
以上、名鉄バス「どんたく号」2号車の乗車の模様をお届けしました。
今回、久しぶりに「どんたく号」に乗車しましたが、「一時期程の活気がないのかなぁ」というのが私の第一印象でした。
もっとも、ウィラーエクスプレスをはじめとする「旧高速ツアーバス移行組路線」やLCC(ジェットスター)の就航、更には新幹線の利便性向上といった外的環境が当時と大きく変わっている他、夜行バスの全盛期を知っていることによる先入観が私自身にあるので、一概に比較はできませんが、とはいえ全盛期と比較すると、他の交通機関に利用客が流れている事実は否めないと思います。
ただ、繁忙期には満席になる便も多いことから、一定のシェアは維持しているでしょうし、今後もその傾向は大きくは変化しないと考えます。
問題は、閑散期の利用をどのように維持・増加させていくか・・・。
その為の布石ともいえる早期購入割引「WEB早割5」が、2014年4月7日(月)から6月30日(月)までの間設定されています。
月曜日から木曜日までの曜日限定・座席数限定ですが、名古屋~北九州・福岡間の運賃が片道5,500円と、繁忙期片道運賃の半額以下で乗車することが出来ます。
乗車率・採算面においてこの施策が果たしてどう評価されるのか・・・とても気になりますね。
ともあれ、「旧高速ツアーバス移行組路線」やLCC、新幹線とどう勝負していくのか・・・名鉄バスと西鉄の今後の施策に注目したいですね。
そんなことを思った、今回の名鉄バス「どんたく号」の乗車でございました。
【乗車データ】
- 乗車日:2014/05/04
- 乗車区間:
名鉄バスセンター→西鉄天神バスセンター - 運行会社:名鉄バス(2号車)
- 車両:三菱/エアロクイーンⅠ(PJ-MS86JP)
- 年式:2006年式
- 所属:名古屋中央営業所
- 社番:2608
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