写真は、長電バス(本社:長野市)が運行する高速バス「長野~池袋・新宿線」須坂系統で活躍する三菱エアロエース(QTG-MS96VP)です。
2022年2月に長野駅前の歩道橋上から撮影しました。
競合路線との統合 そして須坂への延伸
元々この路線は、高速バス「長野~池袋線」として1996(平成8)年12月に西武バス(本社:所沢市)と共同で運行を開始しました。
東京~長野間においては、既に京王バス(運行開始当時は京王帝都電鉄)とアルピコ交通(運行開始当時は川中島バス)が高速バス「新宿~長野線」を運行しており、事実上のダブルトラック状態となっていました。
暫くの間は、競合路線としてお互い切磋琢磨していましたが、2019年にひとつの転機が訪れます。
2019年9月30日をもって、西武バスが運行から撤退。
翌10月1日から、西武バスに代わってアルピコ交通東京(現在はアルピコ交通東京支社)との共同運行路線になります。
そして、翌年2020年4月1日、それまで競合状態であった高速バス「新宿~長野線」と路線を統合、高速バス「長野~池袋・新宿線」として再出発したのです。
路線統合に伴い、時刻表や予約システムの一本化(京王SCR「ハイウェイバスドットコム」への一本化)を実施した他、翌年の2021年5月には、長電バス担当便を長野柳原(長電バス本社)から長野電鉄須坂駅へ延伸するなど、新たな施策も取り入れています。
とはいえ、運行会社によって発着停留所が異なるなど、改善すべき点があるのも事実。
コロナ禍明けで人々の流動が回復しようとしている昨今、今後の更なる改善を期待したいところです。
高速バス「長野~池袋・新宿線」須坂系統 長電バス担当便に乗ってみました
2022年2月のとある日に、高速バス「長野~池袋・新宿線」須坂系統 長電バス担当便に乗車する機会がありました。
その時の模様を簡単にご紹介します。
やって来たのは、JR長野駅前の長電高速バス案内所前。
長野駅善光寺口を出て目の前の「ドン・キホーテ」が入っているビルの1階にあり、その目の前に高速バス用のバス停があります。
今回乗車したのは、長野駅前08時00分発の便。
須坂駅始発でバスの到着がギリギリになるかと思いきや、発車の5分前には到着していました。
のりばに到着後、早速乗車改札が始まります。
新潟行き高速バス「長野~新潟線」と同時刻発車となるため、乗り違いには注意したいものです。
気になる車内の様子は・・・
車内は、3列独立シート28人乗りの昼行高速仕様。
トイレは、車内最後部左側に設置しています。
感染症対策の一環で、窓側座席には通路カーテンを後付け。
夜行バスと同じ感覚で快適に移動出来るようになっています。
シートは、天龍工業製の夜行高速用標準シートを採用。
足置き台(フットレスト)やレッグレスト、モバイル充電用のコンセントも完備しています。
所要時間4時間弱の路線にしては十分な車内サービス。
これで片道最安3,000円台で移動出来るのですから、乗らないわけにはいきません。
途中休憩は2回、景色を見ながらの快適な高速バスの旅
08時00分、定刻に長野駅前を発車したバスは、長野バスターミナル、丹波島橋南、しもひがの、川中島古戦場、長野インター前の各バス停にて乗車扱いを行った後、長野インターから上信越自動車道に入ります。
予約済みの乗客が揃ったところで、車内前方のモニターを使用して運行経路や車内設備などの案内放送が流れます。
上信越自動車道に入り、上信越道屋代、千曲川さかきにて乗車扱いのために停車。
その後、10分歩道走行した09時03分に、最初の休憩場所である東部湯の丸サービスエリアに到着します。
こちらでは、1回目の開放休憩として12分間停車しました。
東部湯の丸サービスエリアは、上信越自動車道有数のサービスエリアですが、施設は他のサービスエリアと比べると、若干コンパクトにまとめられている印象を受けます。
また、このサービスエリアは東部湯の丸インターや東部湯の丸バスストップが併設されている他、近くにはJRバス関東小諸支店があることから、東京~金沢線「グランドリーム金沢号」「青春ドリーム金沢号」の乗務員交代地点にもなっています。
バスも、しばしのひと休みです。
東部湯の丸サービスエリアを発車したバスは、引き続き上信越自動車道をひた走ります。
遠くには、雪を被った山々の景色が。
冬の信州に来ていることを実感します。
東部湯の丸サービスエリアから1時間程で、バスは藤岡ジャンクションを通過。
ここから先は関越自動車道に進路を変え、東京池袋をめざします。
10時15分、バスは2回目の休憩場所である上里サービスエリアに到着。
こちらでは15分間停車しました。
上里サービスエリアは、関越自動車道のサービスエリアの中でも1~2位の広さを誇ります。
サービスエリアの施設も充実していることで知られており、乗用車、バス、トラックの停車台数も多いのが特徴です。
それだけに、乗車したバスを間違えない様、注意したいものです。
上里サービスエリアを発車し、川越的場バス停や新座料金所を通過すると、東京都内はすぐそこです。
11時20分、練馬インターを通過。
練馬駅(練馬区役所前)、下落合駅は降車客がなく通過し、12時04分、定刻よりも若干遅れてバスは終点の池袋駅東口の高速バス専用降車停留所に到着しました。
最後に
東京~長野間の高速バスには何度も乗車していていますが、長電バス担当便に乗車したのは今回が初めてでした。
正直なところ、京王・アルピコ便と同等かそれ以下なのかな?とあまり期待はしていませんでしたが、実際に乗車してみて、想像以上の快適さでした。
これなら、選択肢のひとつとして加えても良いかなぁと思いました。
元々、東京~長野間においては、新幹線という最大のライバルが存在し、さらに複数の事業者が同区間に高速バスを運行しています。
全国有数の「すみ分け」が出来ている区間でもあり、時間と予算に応じて使い分けられるというメリットがあります。
とはいえ、「長野~池袋・新宿線」もコロナ禍の影響は受けており、2021年9月から減便ダイヤにて運行しています。
コロナ禍明けの予測を立て難いところではありますが、人の流動が回復した暁には、”運行便数の回復”と”老舗事業者ならではのサービスの充実”を是非とも期待したいところです。
機会がありましたら、また是非利用したいと思います。
【乗車データ】
- 乗車日:2022/02/17
- 乗車区間:
長野駅前(9番のりば、長電高速バス案内所前)→池袋駅東口 - 運行会社:長電バス
- 車両:三菱/エアロエース(QTG-MS96VP)
- 年式:2016年式
- 所属:長野営業所
- 社番:1558
【おまけ】動画にしてみました
現在、Youtubeにて公開しています。
宜しければご覧いただけると幸いです。



