北見から路線バスで女満別空港、ウトロ、羅臼を経由して釧路へ向かう「北見~知床~釧路 路線バスぐるり旅」
前回は、北見から女満別空港、網走、斜里を経由してウトロまで移動した時の模様をご紹介しました。

今回は、その<後編>として、ウトロから羅臼、そして釧路へ移動した時の模様をお届けします。
あの有名な長距離路線バスも登場しますよ!
【第3ランナー】斜里バス「羅臼線」(ウトロ~羅臼)
ウトロからは、一年のうち約半年しか開通しない国道334号知床峠を経由してウトロと羅臼を結ぶ路線バスで羅臼へ移動します。
ウトロと羅臼を結ぶ路線バスは、斜里バス)(本社:斜里町と阿寒バス(本社:釧路市)が相互乗り入れという形で運行しており、路線名称も斜里バスは「羅臼線」、阿寒バスは「ウトロ線」と異なっています。
一年のうち約半年しか開通しない知床峠を経由する観光路線であり、運行期間も毎年6月中旬から10月中旬までの約4カ月間しか運行されない、ある意味貴重な路線でもあるのです。
以前このブログで、阿寒バス運行の「ウトロ線」をご紹介しましたが・・・
今回乗車したのは、斜里バスが運行する「羅臼線」。
写真の三菱エアロバス(PJ-MS86JP)が充てられていました。
この車両、元々は貸切車であったと記憶していますが、いつの間にか路線用に転用された様です。
車内は4列シート60人乗りの定員重視仕様となっています。
多くの観光客を輸送するとなると、どうしてもこの様な仕様に落ち着いてしまうのでしょうね。
ウトロ~羅臼間の路線バスは、1日4往復体制で運行。
2往復を斜里バスが、残りの2往復を阿寒バスが担当します。
12時30分、定刻にウトロ温泉ターミナルを発車したバスは、北こぶし知床 ホテル&リゾート前を通過し、海岸線を眺めながら知床峠へと向かいます。
8分程で知床自然センターに到着し乗車扱い。
ここから先は、いよいよ知床峠に入ります。
道自体は広いのですが、カーブと坂がきつく、乗務員も慎重にハンドルを捌きます。
12時50分過ぎ、知床峠バス停に到着。
このバス停の位置が、知床峠の頂上付近になります。
バス停からの見晴らしも素晴らしいですね。
知床峠バス停を発車すると、ここから先は下り坂。
ウトロ側と同様に、カーブと坂がきつく、安全速度で峠を下っていきます。
知床峠を下り、羅臼温泉を通過すると、羅臼町の市街地はすぐそこです。
そして、13時20分、バスは羅臼町市街地北部の阿寒バス羅臼営業所に到着しました。
なんでもこのバス、私を含めた乗客が降車後に、折り返し便(ウトロ行き)としてすぐに発車するとのこと。
営業所で待っていた数名の乗客を乗せ、バスはウトロへと向かって行ったのでありました。
コロナ騒動がなければ、もっと多くの乗客で賑わっていたであろう斜里バス「羅臼線」と阿寒バス「ウトロ線」。
今回の乗車では、私を含めて僅か3名と閑散な車内でしたが、来年こそは少しでも乗客数が戻ることを祈念したいです。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/09/10
- 乗車区間:
ウトロ温泉ターミナル→羅臼(阿寒バス羅臼営業所) - 運行会社:斜里バス
- 車両:三菱/エアロバス(PJ-MS86JP)
- 年式:2005年式
- 所属:本社営業所
- 社番:213
阿寒バス羅臼営業所では、複数のバスを見ることが出来ました。
こちらは、釧路から到着した「釧路羅臼線」。
どこかで見覚えのあるカラーリングを纏った三菱エアロクイーンⅠです。
30分程休息した後、「ウトロ線」(羅臼~ウトロ)として羅臼~ウトロ間を1往復する様でした。
こちらは、羅臼町オリジナルカラーを纏った日野ブルーリボンⅡ自家用仕様。
主に羅臼町内路線で活躍しています。
そして、こちらは元標津線代替路線専用車の日野レインボーHR10.5m仕様。
ご覧の通り「丹頂カラー」にカラーリングを変更し、羅臼町内路線などで活躍しています。
この日は羅臼町内のホテルに宿泊。
夕暮れの街並みとオホーツク海が素晴らしかったです。
【第4ランナー】阿寒バス「釧路羅臼線」(道内最長路線)
そして、今回の旅のアンカーは、ご存知阿寒バスが運行する路線バス「釧路羅臼線」(釧路~中標津~標津~羅臼)です。
釧路~羅臼間約166kmを4時間弱かけて走破する全国でも屈指の長距離ローカル路線バスとして知られており、その系統距離は、奈良交通が運行する「八木新宮線」(大和八木駅~十津川温泉~新宮駅)に次いで全国第2位。
もちろん、道内を走る路線バスの中では、文句なしの第1位を誇ります。
阿寒バス「釧路羅臼線」についても、以前このブログでご紹介したことがありますが・・・
改めて羅臼~釧路間を乗り通そうと、今回あえてこの旅の行程に組み込みました。
早朝の阿寒バス羅臼営業所です。
乗車予定のバスが待機しています。
待合室はこの様になっています。
釧路までの運賃が・・・。
ちょっとした高速乗合バス並みの運賃ですね。
今回乗車したのは、写真の三菱エアロバス(KC-MS829PA)。
日本交通から移籍して来た4列シート仕様のトイレ付き車両です。
シートピッチが多少狭い印象を受けますが、4時間弱のローカル路線バスの車両としては、それなりに整っている印象を受けます。
乗車したのは、土曜日の羅臼07時10分発(釧路)市立病院行き。
「釧路羅臼線」は、平日と休日で運行本数が大きく異なっており、平日が4往復(プラス釧路~標津間の区間便が1往復設定)であるのに対し、土日祝日は1日2往復のみとなっています。
ご利用予定の方は、事前に乗車する曜日と時刻を確認しておきましょう。
07時10分、定刻に阿寒バス羅臼営業所を発車したバスは、羅臼町市街地を抜け、国道335号へ。
進行方向左手にオホーツク海と国後島を眺めながら、標津町へ向かいます。
この路線の特徴のひとつに、標津町を境に風景が大きく変わるという点が挙げられます。
羅臼~標津間の海岸線風景に対し、標津~釧路間は「これぞ道東の酪農地帯」ともいうべき雄大な北海道景色が堪能出来、1度で2度おいしいバス旅が味わえるのです。
羅臼から1時間程で、標津町に入ります。
08時08分、標津バスターミナル(阿寒バス標津営業所)に到着。
こちらでは、数名の乗客と昨日釧路発標津行き区間便を乗務したと思わしき乗務員が乗車します。
標津からは、進路を国道272号線に変え、この地域の最大都市である中標津町へ。
旧JR中標津駅跡地に設けられた中標津バスターミナルにて乗降扱いを行い、中標津町内各バス停に停車後、国道272号の一本道を釧路へ向けてひた走ります。
中標津からは、写真の様な景色が車窓一面に広がります。
道東に来たことを実感させる景色が堪能出来ます。
09時20分、共春バス停に到着。
こちらでは、5分程のトイレ停車となりました。
同時に、乗務員も標津から乗車した乗務員に交代します。
共春を発車したバスは、片側2車線に整備された国道を釧路へ向けてひた走ります。
釧路と中標津を結ぶ主要国道とはいえ、一部区間で片側2車線に整備されていたとは・・・正直驚きました。
10時20分過ぎ、国道44号との合流地点に差し掛かったところで、ここまで走行して来た国道272号線とはお別れ。
別保駅前を通過し、釧路町内に差し掛かると、目的地の釧路駅に近づいていることを実感します。
トライアル別保店、JRAウインズ釧路を通過したバスは、釧路川を渡り、10時31分にイオン釧路店に到着します。
こちらでは半数以上の乗客が下車した他、ここまで乗車していた2名の乗務員も下車。
代わりに、社用車で乗り付けた乗務員に乗務を交代。
この方が終点まで乗務することになります。
イオン釧路店を発車したバスは、釧路市内の主要病院(癌センター前、労災病院前、日赤病院前)に停車し、定刻の10時50分に釧路駅バスターミナルに到着しました。
釧路駅バスターミナル到着時の車内運賃表です。
長大路線に乗車して釧路の地にやって来たことを、改めて実感します。
終点は、この先10分程走行した(釧路)市立病院前ですが、今回は乗り継ぎの関係でこちらで下車。
雄大な景色を眺めているうちにあっという間に着いてしまった、(良い意味で)時間を忘れてしまいそうな4時間弱の充実したバスの旅でした。
以前にアップしたブログ記事にも書きましたが、台地を駆け抜け、酪農地帯を眺め、海沿いの道路を走り抜ける・・・実に変化に富んだ、面白い路線です。
運賃の高さは別として、観光として使うには魅力のある路線であることには間違いないでしょう。
乗るのであれば、やはり「夏」ですね。
先程ご紹介した知床峠経由の季節運行路線バス「羅臼~ウトロ線」と絡めて利用するのが一番良いのではと思います。
補助金頼みの厳しい状況であることに変わりはありませんが、羅臼・根室標津・中標津から釧路へ直通する唯一の公共交通機関だけに、「廃止」という事態だけは避けなければなりません。
「道内最長路線バス」「全国で2番目の長さの路線バス」というネームバリューを活かした知名度向上施策を是非とも期待すると同時に、沿線自治体と住民・事業者3者一体で路線を残す方策についても、今後更に推し進めていく必要があるのでは?と、今回の乗車を通じて改めて感じた次第です。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/09/11
- 乗車区間:
羅臼営業所→釧路駅バスターミナル - 運行会社:阿寒バス
- 車両:三菱/エアロバス(KC-MS829P)
- 年式:1998年式
- 所属:釧路営業所
- 社番:402
【エピローグ】北海道中央バス「スターライト釧路号」
釧路からは、今や老舗高速路線の部類に入るであろう札幌~釧路間の都市間バス「スターライト釧路号」北海道中央バス担当便で帰札しました。
現在でも週末を中心に混み合う路線ではありますが、この路線もご多分に漏れず緊急事態宣言の影響で減便運行中。
その影響からは、車内はほぼ満席状態でした。
かつては7時間要していた札幌~釧路間のバス移動も、現在は道東自動車道の延伸により、5時間台前半で移動出来る様になりました。
都市間バスの利便性向上を実感する一方で、ライバルである筈のJR特急「おおぞら」の昨今の相対的地位低下が非常に気になります。
【乗車データ】
- 乗車日:2021/09/11
- 乗車区間:
くしろバス本社→札幌駅前ターミナル - 運行会社:北海道中央バス
- 車両:日野/セレガSHD(2RG-RU1ESDA)
- 年式:2018年式
- 所属:札幌北営業所
- 社番:4922






