JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)2号」 簡単な乗車記【札幌~博多間 3日連続 高速バスだけの旅】

夜行バス,高速バス乗車記,一般路線バス,フェリー



かつて「ラ・フォーレ号」と呼ばれた夜行バスの現在(いま)は・・・

津軽海峡フェリー「ブルードルフィン」は、定刻に青森港に到着。
すぐさま、青森観光バスの路線バス「ねぶたん」で青森駅へと移動します。

夜のJR青森駅です。
長年、本州最北端の玄関口として慣れ親しんだこの駅舎も、今年度限りで見納めになるとのこと。
新しい駅舎及び駅ビルに期待する一方で、一抹の寂しさも感じます。
JR青森駅

駅周辺で軽く食事を済ませた後、待合室で次に乗車するバスの到着を待ちます。
青森駅前 バス待合室_01

青森駅前 バス待合室_02

その間、いくつかの夜行バスや路線バスを見かけることが出来ました。

こちらは、JRバス東北の青森空港線「青森空港リムジンバス」です。
JRバス東北「青森空港リムジンバス」 H641-10411
「青森空港リムジンバス」といえば、かつては青森市営バスが運行していましたが、2009(平成21)年3月末日をもって運行から撤退。
現在はJRバス東北が単独で運行しています。
管轄する青森支店の一般路線が縮小する中、現在は同支店の主力路線にもなっています。
写真の「はやぶさカラー」のバスも頻繁に投入されます。

暫くしてやって来たのは、岩手県北自動車南部支社(通称:南部バス)の夜行高速バス「MEX青森」です。
岩手県北自動車南部支社「MEX青森」 1244
コロナ禍で運休する夜行高速バスが多い中、この「MEX青森」は一部期間を除いてほぼ休み無しで運行を続けています。
関係者のご苦労も大変かとは存じますが、昨今の社会情勢の中、ほぼ休み無く運行を続けているとは・・・頭が下がる思いです。

この日、一番驚いたのはこちらのバスでした。
弘南バスの青森・弘前~東京上野間夜行高速バス「パンダ号」です。
弘南バス「パンダ号」 1057
「えっ、「パンダ号」?これって「ノクターン号」でしょ?」と思われた方も多いことでしょう。
それもそのはず、実は新型コロナ対策の一環で「ノクターン号」で使用されている3列独立シート車を「パンダ号」に投入することがあるそうで、この日がまさにその日であったのです。
知っていれば、恐らく利用していました。
いや~乗りたかったです。

そうこうしているうちに、乗車するバスがやって来ました。
JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 青森駅前入線

今回、青森から乗車したバスは・・・JRバス東北の青森~東京線「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)2号」です。
「ドリーム青森・東京2号?聞きなれない名称だなぁ・・・」と思われる方も多いかと思いますが、実はこの路線、かつて「ラ・フォーレ号」と呼ばれていた路線であります。

「ラ・フォーレ号」は、JRバス東北の他、JRバス関東、京浜急行電鉄、弘南バスの4社が共同運行する夜行高速バスでしたが、東京側の事業者(JRバス関東、京浜急行電鉄→京急観光バス→羽田京急バス)の撤退をきっかけに、弘南バスが「津輕号」として独立。
残ったJRバス東北が最後まで「ラ・フォーレ号」という名称で運行を続けていました。
しかし、2020(令和2)年3月29日、「ラ・フォーレ号」は「ドリーム青森・東京号」と改称され、従来からの「ラ・フォーレ号」の愛称は副名称化されたのです。

「ラ・フォーレ号」といえば、北海道テレビのバラエティ番組「水曜どうでしょう」を思い出します。
ある企画で「深夜バス東日本チャンピオン」として紹介された他、「札幌→博多 3夜連続深夜バスだけの旅」では実乗路線として登場しました。

そして、「ラ・フォーレ号」については、以前このブログでも取り上げたことがあります。


最近になって使用車両を変更したのと、路線名称を「ラ・フォーレ号」から変更したということもあり、今回改めて乗車してみることにしました。

今回乗車したのは、こちらの車両でした。
JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403
JRバス東北青森支店所属H677-16403号車(日野セレガHD QRG-RU1ESBA)です。
以前は「ドリーム秋田・東京号」(秋田~東京・TDL)や「ドリーム盛岡(らくちん)号」(盛岡~東京・TDL)で活躍していましたが、「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」の使用車両変更に伴い、青森支店に転属した車両であります。

「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)2号」の青森駅前発車時刻は21時00分。
8番のりばから発車します。
JR青森駅 バスのりば8番のりば_01

JR青森駅 バスのりば8番のりば_01

発車の10分前にはバスが入線。
乗車改札が始まります。
JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 青森駅前改札中_01

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 青森駅前改札中_02

乗車改札を受け、車内に入ります。

気になる車内の様子は・・・

車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様。
天龍工業製の夜行標準シートを採用した、一般的な夜行用車両の造りになっています。

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 車内

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 シート

以前は窓側座席のみに設置していた通路カーテンですが、新型コロナ対策の一環として、最近になって通路側座席にも設置されました。
併せて、可視光応答型光触媒「ルネキャット(R)」(東芝マテリアル(株)製)による抗ウイルス、除菌、消臭コーティングも実施しています。
また、新型コロナ対策として毛布(ブランケット)の貸出を中止している夜行バスが多い中、この路線ではクリーニング済みブランケットの貸出を行っておりました。
尚、トイレは車内中央部の階段を下りた突き当たりに設置されています。

通路カーテンをセットした状態の座席です。

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 通路カーテンをセットした状態の座席

もちろん、足置き台(フットレスト)やレッグレストも完備。

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 足置き台・レッグレスト

(ピンぶれ写真ですが)各座席にはコンセントも設置されています。

JRバス東北「ドリーム青森・東京(ラ・フォーレ)号」 H677-16403 座席コンセント

ひと通り見た感じでは、夜行バスとして必要十分の車内設備を有していますが、シートピッチが広めな先代の専用車(26人定員車)と比較すると、いささかグレードダウンした感が否めない印象を受けました。


新型コロナ対策について

今回乗車した便の新型コロナウイルス対策は、以下の通りです。

【主な新型コロナ感染症対策】(乗車当時のものです。)
・座席使用制限:なし
 ※全席通路カーテン付き
・車内消毒液設置:あり
・運転席回りのビニール製カーテン設置:あり
・運行終了時の車内消毒:実施
・エアコンの外気導入:実施
 <動画追加>【お知らせ】バス事業者様へ 大型観光バス「日野セレガ」の室内空調について
・休憩時の車内換気:実施
・その他:
 プラズマクラスターイオン発生装置を設置
 乗務員のマスク着用 など

(次ページに続きます。)