JR北海道「一日散歩きっぷ」販売最終日に帯広日帰りの旅へ・・・
土日祝日限定で特定エリアの普通列車・快速列車が1日乗り放題となる便利なきっぷで、1990年代から発売されていたロングセラー商品の一つでした。
一時期は道南圏用、道東圏用も発売されていましたが、ここ数年来は道央圏用・道北圏用が発売されていました。
発売額も2,260円とお得な価格設定になっており、このきっぷを使って週末旅行に出かける方も多かったと聞いています。
JR北海道は販売休止という言葉を使っていますが、今のところJR北海道からは今後の販売再開予定について示されておらず、昨今の同社の状況から察するに、恐らく「事実上の販売終了」ということになるでしょう。
今般、「一日散歩きっぷ」が販売を休止するにあたり、「折角だから最終日に日帰りで行けるところまで行ってみよう!」ということで、特急列車と快速列車を乗り継いで帯広まで行ってみました。
時の流れを感じる快速「狩勝」の単行運転
本来であれば、札幌からひたすら普通列車を乗り継いで帯広へ向かうのが普通なのでしょうが、今回は帯広での滞在時間を少しでも確保したいという思いから、この様な行程で回りました。【今回の行程】
札幌→(函館本線 L特急「スーパーカムイ1号」)→滝川→(根室本線 3425D 快速)→富良野→(根室本線 3427D 快速「狩勝」)→帯広→(道北バス「ノースライナーみくに号」1058号車)→旭川→(沿岸バス「留萌旭川線」)→深川→(空知中央バス「滝深線」音江経由)→滝川→(函館本線 2272M)→岩見沢→(函館本線 282M)→札幌
※赤文字:特急列車、青文字:バス
まずは札幌からL特急「スーパーカムイ1号」で滝川へ。(写真はイメージです。)
滝川からは根室本線3425D快速列車と、
同じく根室本線の3427D「快速狩勝」で帯広へと向かいます。
かつての急行「狩勝」の流れを汲む列車なのですが、単行ワンマン列車の姿を見るにつけ、時代の流れと寂しさを感じた次第。
外は生憎の曇り空ですが、雪化粧した山々が車窓から楽しめます。
山部駅では列車交換のために5分程停車。
その間に写真撮影です。
落合から狩勝峠を越え、新得を過ぎると、一面に十勝らしい風景が広がります。
滝川を発車して3時間半程で帯広に到着。
帯広は「一日散歩きっぷ」のエリア外のため、新得~帯広間の乗り越し運賃840円を支払って駅改札を出ます。
バスとB級グルメと限定スイーツを堪能
まずは、ダイヤ改正前に伴い一部系統にて表記変更が実施される十勝バスの前面LED表示を観察。「表記変更が実施される」と書きましたが、実際には一部の車両で既に変更されていました。
従来ゴチャゴチャしていた表記をシンプルに分かりやすくしたそうですが、これなら確かに従来よりは分かりやすいかもしれません。
昼食はいつもの通り、「カレーハウスインデアン」です。 最近は帯広へ来ると必ず食べるインデアンのカレー。
帯広のB級グルメの一つとしてすっかり有名になりました。
そして昼食後は、久しぶりに六花亭の帯広本店へ行ってみました。
帯広本店と札幌本店でしか買えない名物「サクサクパイ」(160円)と、同じく帯広本店と札幌本店でしか買えない新商品の「マルセイアイスサンド」(200円)購入し、イートインコーナーでコーヒーと一緒に食しました。
「サクサクパイ」は、賞味期限3時間という超レアな逸品。
サクサクのパイ生地とカスタードクリームの絶妙なハーモニーが楽しめます。
一方の新商品「マルセイアイスサンド」は、定番土産として有名な「マルセイバターサンド」のアイス版で、濃厚なレーズン入りアイスをサクサクの生地で挟んだというものなのですが、サクサク生地とアイスの丁度良いバランスが個人的には気に入りました。
新商品「マルセイアイスサンド」、帯広本店もしくは札幌本店へ行ってでも食べる価値があるデザートだと私は思います。
三国峠回りの都市間バスで帰路へ・・・
帯広での目的を果たしたところで、札幌へ戻ります。帰路は、三国峠経由の都市間バス「ノースライナーみくに号」で旭川へ。
実は今回帯広へ来たもう一つの目的が、こちらの道北バス1058号車(西工製SD-Ⅱ)に乗車するためでありました。
この車両については、前々回のこちらの記事
⇒ 『道北バスの西工製都市間路線用1058号車(元「ライオンズエクスプレス」予備車)を見てみる』
にてご紹介していますので詳細は省きますが、車内が快適だったのはもちろんのこと、三国峠経由便は車窓も素晴らしく、4時間弱の移動時間があっという間に過ぎてしまいました。
(尚、今回乗車した道北バスの都市間バス「ノースライナーみくに号」については、日を改めてこのブログで取り上げますので、どうかお楽しみに。)
旭川からは沿岸バス「留萌旭川線」で深川十字街へ移動。
更に空知中央バス「滝深線」(音江経由)で滝川へ移動後、滝川からは函館本線2272Mと282M(いずれも721系電車)を乗り継いで、22時10分過ぎに札幌駅に到着しました。(写真はイメージです。) この日は札幌ドームで「嵐」のアリーナツアーの日。
22時を過ぎているにもかかわらず、駅構内は大混雑していました。
「一日散歩きっぷ」の再販はあるのか?
以上、JR北海道「一日散歩きっぷ」帯広日帰りの旅の模様を簡単に紹介しました。かつての根室本線の優等列車であった「狩勝」がキハ150系1両による運行になっていたのに、戸惑いと寂しさを感じつつも、お目当の車両にも乗車出来、十勝バスの新LED標記も見ることが出来たという点においては満足のいく日帰りの旅でした。
一方で、この「一日散歩きっぷ」は、土日祝日限定で道央圏を中心に西は長万部、南は様似、東は滝川・新得までのエリアの普通列車が2,260円で乗り放題という、とても使い勝手が良いきっぷでした。
そして、普段JRを利用しない方への「鉄道旅をより身近にする」PRツールとして最適なきっぷだったと私は思います。
私も含めて、実際にこのきっぷを利用して週末旅行に出かける方も多かったと聞いています。
昨今のJR北海道の現状を考慮すると、「このきっぷを廃止しても仕方がないのでは。」「きっぷの販売終了は当然でしょう。」という声が出るのも当然だと思います。
ですが、私としては「このようなPR効果が高いきっぷの廃止は残念であり勿体ない。もう少しどうにかならなかったのだろうか。」というのが率直な思いであり、今回の日帰り旅を通じて感じたことでもあります。
今のところJR北海道からは今後の発売再開予定について一切示されていません。
「来年になって販売が再開されるのは?」という話も出ていますが、このままきっぷ自体が消滅・・・ということにならないこと、そして出来るだけ早い時期での再販を切に願うばかりです。
【おまけ】
道北バス「ノースライナーみくに号」終点到着時の側面LED表示です。 道北バス以外でこの様な表示をさせる事業者って、他にどれ位あるのでしょうか。
応援して頂けると嬉しいです。
↓ ↓ ↓ ↓
その他ランキング
にほんブログ村