もっと乗って欲しい路線! 「萩・長門おとずれ号」
というわけで、長々となってしまいましたが、福岡~長門・萩間高速バス「萩・長門おとずれ号」を往復乗車した模様をご紹介しました。
延伸後の同路線に乗車してみての感想ですが・・・
「もっと乗って欲しい路線!」
これに尽きるでしょうか。
福岡~長門線「おとずれ号」運行開始当初よりも車両がグレードアップし、沿線の景色も素晴らしく、乗り換えなしで移動出来、快適な高速バスであるのは間違いないのですが・・・如何せん乗客が少ないです。
- そもそも、この路線の存在をどれだけの人が知っているのか(この路線の存在を知っている人がどれだけいるのか)
- 沿線自治体、観光協会と連携したPRはしっかり行っているのか
- 観光需要に合った運行ダイヤになっているのか
もの凄く気になりました。
今回乗車した便の車内を見る限りでは、どうもPR不足と運行ダイヤが必ずしも観光需要に合っていないが故の現状であり、このままだと1年間の試行運行期間が終わる来年2026年6月をもって萩までの延伸運行終了(最悪の場合路線の運行終了)ということになりかねないではと感じました。
鍵となるのは、長門湯本温泉を訪れる観光客と萩を訪れる観光客だと考えるのですが、メインとなりうるのは、やはり長門湯本温泉ではないでしょうか。
一般的に温泉旅行をする場合、日帰りと済ますというケースもありますが、多くは1泊(もしくは2泊以上)で計画を立てることでしょう。
この場合、午前中(もしくはお昼過ぎ)に出発し、夕方前に宿にチェックインして、ひとっ風呂浴びて夕食を楽しみ就寝、翌日は朝風呂と朝食を楽しみ、9時~10時に宿をチェックアウトして帰宅・・・という計画を立てる方が多いかと思います。
そう考えた時に、“1泊以上の旅行で往復バス利用していただけるのか””それに合った運行ダイヤになっているか”をいま一度考えた方が良いのではと感じました。
今回乗車してみて特に感じたのは、朝に萩・長門を発車する便の時刻が早いという点。
せめて、あと1時間程遅く発車するダイヤであれば、萩市内のホテルや長門湯本温泉のホテルで朝風呂・朝食を済ませてからチェックアウトしても十分に間に合い、往復バス利用する乗客が見込めるのではと思いました。
その分、乗務員の拘束時間は短くなりますが、12時過ぎに福岡に到着し、16時頃に福岡を発車するダイヤであれば、福岡側の休憩場所も始発地から近く、回送距離も短いため、ある程度の休息時間も確保出来ると考えます。
一方で、「観光地への足」という路線の性格やコスト面を考えると、必ずしも毎日運行に拘らなくても良いのではという気もします。
一時期実施していた週末(金土日祝)限定の運行に戻しても良いのかもしれません。
少し厳しいことを書きましたが、
- 長門湯本温泉、萩という観光地、車窓、車両というコンテンツをもっと生かして路線を育てて欲しい!
- もっと多くの方に乗車してもらい、長門、萩という街の良さを知って欲しい!
そんなことを感じた今回の「萩・長門おとずれ号」の乗車でございました。
個人的には、以前にこのブログでご紹介した「ごかせ号」(福岡~高千穂・延岡)と並ぶ”ツボにはまった路線”でした。
乗って損はない路線ですので、機会がありましたら是非一度利用してみてはいかがでしょうか。
萩・明倫センターを発車する「萩・長門おとずれ号」西鉄担当便
萩・明倫センターのりばに入線する「萩・長門おとずれ号」防長交通担当便


