<Part2>防長交通「萩・長門おとずれ号」 萩・明倫センター→福岡
萩市内のホテルで1泊し翌日の日の出直後、やって来たのは前日の往路で降車した萩・明倫センターです。
日の出直後の萩市立明倫小学校と萩・明倫学舎です。
もう少し日が昇ると、登校する小学生や観光客などで賑やかになることでしょう。
往路は西鉄担当便に乗車しましたが、復路は防長交通担当便で福岡へ戻ります。
復路はどんな車窓を楽しめるのでしょうか・・・。
気になる「萩・長門おとずれ号」防長交通便の車内の様子は・・・
07時過ぎ、1台のバスがのりばに入線します。
復路で乗車したのは、こちらのバスでした。
防長交通萩営業所所属1184号車(日野セレガHD PKG-RU1ESAA)です。
かつて近鉄バス(本社:東大阪市)で夜行高速用車両として活躍し、その後同社へ移籍、現在は運行休止中の夜行高速バス「カルスト号」(萩・山口・徳山・広島~神戸・大阪・京都)予備車として活躍していた車両になります。
バス入線後、ドアが開けられ乗車改札が始まります。
早速車内を見ていきましょう。
車内は3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様。
ブルー系のシートモケットが目立つ、クールでありながらも明るい雰囲気の車内になっています。
「カルスト号」運用時に装備されていた通路カーテンは撤去されていました。
シートは、天龍工業製の夜行用シートを採用。
よく見られるシンプルな構造ですが、リクライニングの最大傾斜角度は深く設定されています。
もちろん、足置き台(フットレスト)・レッグレストも完備。
ゆったりと脚を伸ばすことが出来ます。
充電用のコンセントですが、窓側座席は足置き台(フットレスト)付近、通路側座席はひじ掛け下に設置されています。
近鉄バス在籍時に後付けされたものと思われますが、正直使いにくい印象。
充電用アダプターで充電する場合、コンセントに差し込んだ状態で足置き台(フットレスト)をセットすると、充電用アダプターを破損する恐れがあると思いました。
以上、簡単に車内に様子をご紹介しましたが、こちらも所要4時間程度の路線にしては十分過ぎる車内設備を誇ります。
福岡までの道中、快適に過ごせられそうです。
08時06分 萩・明倫センター発車
筆者ともう1名の乗客を乗せたバスは、07時10分定刻に萩・明倫センターを発車。
国道191号から萩城跡線を経由し、萩バスセンターへ向かいます。
07時15分、萩バスセンターに到着。
こちらで2名の乗客が乗車し、07時20分定刻に萩バスセンターを発車します。
萩バスセンターからは、国道191号から国道262号に入り、萩・三隅道路の萩インターへ。
萩・三隅道路を走行し、長門市へ向かいます。
三隅インターを通過し、国道1910号から県道282号に入ると、右手に日本海が見えてきます。
朝日に照らされた日本海の風景が素晴らしいですね。
07時45分、長門市のセンザキッチンに到着。
乗車する乗客はゼロで、発車時刻の07時50分まで停車します。
センザキッチンからは、右手に日本海を眺めながら5分ほど走行し、長門市駅へ向かいます。
長門市駅では乗客1名が乗車し、07時57分定刻に発車。
次の長門市役所前では乗降客がなく、08時01分に発車します。
長門市役所前からは、国道316号を南下。
乗車があると予想していた長門湯本温泉もこの日は乗降客がなく、08時10分定刻に発車します。
長門湯本温泉からは、引き続き国道316号を南下。
中国自動車道美祢インターへ向かいます。
08時39分、美祢インターを通過。
ここから先は、中国自動車道、関門橋、九州自動車道、福岡都市高速道路を経由し、福岡市中心部をめざします。
09時10分~09時25分 壇ノ浦パーキングエリアにて開放休憩
萩・明倫センターを発車して2時間後の09時10分、バスは関門橋手前の関門自動車道壇ノ浦パーキングエリアに到着。
こちらでは開放休憩として15分間停車しました。
山口県下関市壇之浦町にある壇ノ浦パーキングエリアは、下り線(門司方面)にのみ設置。
関門海峡を眼下に望み、対岸に九州を見渡せる位置に設置されていることから、多くの乗用車やトラック、バスが休憩することでも有名です。
名古屋、四国と福岡を結ぶ夜行高速バスの早朝の開放休憩場所としても知られています。
壇ノ浦パーキングエリアも、めかりパーキングエリアと同じく2021年にリニューアルオープン。
24時間営業の売店やレストラン、屋上展望台が設置されており、屋上展望台からは関門海峡と門司の街並み、そしてド迫力の関門橋を望むことが出来ます。
屋上展望台から見る「萩・長門おとずれ号」です。
同社の車両の中でも貴重な都市間路線用カラーを纏っています。
バスも、しばしのひと休み。
あと1時間少々で福岡に到着です。
車体には、萩市観光課長代理を務める萩市のキャラクター「萩にゃん。」が。
萩市の公式サイトによると、昔から語り継がれている「猫町(ねこのちょう)伝説」の主人公「忠義の猫」のよみがえりという設定だそうです。
聞くところによると、ここ最近、防長交通萩営業所所属の一部車両に「萩にゃん。」のステッカーが貼られたそうです。
10時45分 西鉄天神高速バスターミナル到着
09時25分、乗客が全員揃ったところで、バスは壇ノ浦パーキングエリアを発車。
関門橋を渡り、九州に入ります。
門司インターからは九州自動車道を西へ。
交通量が多いものの、渋滞に巻き込まれることはなく、福岡へ向けて順調に走行します。
10時22分、福岡インターを通過。
福岡都市高速道路に入ります。
JR貨物の福岡貨物ターミナル駅や那の津の競艇場(ボートレース福岡)、KBC九州朝日放送の社屋・電波塔が見えると、福岡中心部はすぐそこです。
10時32分、天神北ランプを通過。
福岡天神地区に入ります。
そして、バスは定刻よりも10分早い10時45分、西鉄天神高速バスターミナルに到着。
終点は博多バスターミナルですが、諸事情により復路はこちらの西鉄天神高速バスターミナルで下車しました。
萩・明倫インターから3時間35分。
往路の西鉄便と同様、福岡までの移動時間があっという間に感じた、快適なバス移動でございました。
【乗車データ】
- 乗車日:2025/10/11
- 乗車区間:
萩・明倫センター→西鉄天神高速バスターミナル - 運行会社:防長交通
- 車両:日野/セレガHD(PKG-RU1ESAA)
- 年式:2008年式
- 所属:萩営業所
- 社番:1184
(次ページに続きます。)

