長崎自動車「サンライト」 簡単な乗車記 <大分→高速甘木 2024年10月乗車分>
福岡の博多バスターミナルから西日本鉄道の高速バス「ごかせ号」で延岡駅に到着した私。
観光することもなく、すぐさま福岡へ戻ります(笑)。
復路も「ごかせ号」を利用しようと考えましたが、それでは面白くないと思い、復路は少し遠回りして戻ることにしました。
延岡から乗車したのは、JR日豊本線の特急「にちりん10号」
かつてJR九州のフラッグシップ的存在であった787系特急型電車で大分へ向かいます。
2時間ほど電車に揺られて、15時45分、大分駅に到着。
タクシーに乗り換えて、高速バスやリムジンバスが発着する大分交通新川バスセンターにやって来ました。
新川バスセンターがあるこの区画は、かつて大分交通本社や別大線(1972年廃止)新川電車基地があった場所。
バスセンターの隣には、跡地を活用して建てられた商業施設「D-plaza」があります。
以前はバスセンターの隣に温泉施設「スパリゾート サマサマ」がありましたが取り壊され、現在はその跡地に回転寿司「くら寿司」が建てられ営業しています。
長崎自動車唯一の高速路線用車両で福岡県へ???
新川バスセンターからは、長崎行き高速バス「サンライト号」で福岡・長崎方面へ向かいます。「サンライト号」は、長崎と大分の間を約4時間かけて結ぶ高速バス。
長崎県交通局・長崎自動車・大分交通・大分バスの4社が各社1往復運行しています。
以前は、上記4社に加えて、西日本鉄道・日田バス・亀の井バスも運行に参入しており、スーパーノンストップ便、ノンストップ便も運行されていましたが、のちに撤退し、現在は各停便のみの1日4往復体制となっています。
現在は運行から撤退している「サンライト号」日田バス担当便
同じく現在は運行から撤退している「サンライト号」亀の井バス担当便
今回乗車したのはこちらのバス。
長崎自動車大橋営業所所属1662号車(いすゞガーラHD QRG-RU1ESBJ)です。
かつて長崎~名古屋線「グラバー号」や長崎~大阪・京都線「オランダ号」で活躍していた車両で、同社の夜行高速路線撤退に伴い、長崎~大分線「サンライト号」専用車としてコンバートされました。
夜行高速路線撤退時にそれまで使用されていた経年車3台と僚車1595号車が引退したため、現在長崎自動車が保有する高速路線用車両はこの車両ともう1台の1744号車の2台のみ。
台数が少ないため、車検や車両点検時は、長崎空港線「エアポートライナー」専用車が代走として運用に入ることもあるそうです。
本来であれば、終点の長崎駅前まで乗車したいところですが、今回はこのあと福岡で予定が入っているため、途中の高速甘木で下車し、甘木からは福岡~日田間高速バス「ひた号」(西日本鉄道・日田バス)で福岡へ向かうことにしました。
「サンライト号」の大分新川発車時刻は16時20分。
発車5分前にはのりばに入線し、乗車改札が始まります。
車内は、3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様となっています。
窓側座席上部には、座席と通路を仕切るカーテンレールが設置されていますが、夜行便が無くなった今となっては必要がないため、前方の遮蔽カーテンを含めて仕切りカーテン類は全て撤去されています。
トイレは、車内中央部に設置されています。
シートは、天龍工業製の夜行用シートを採用していますが、可動式枕を装備したハイグレードタイプになっており、座り心地も抜群です。
もちろん、足置き台(フットレスト)、レッグレストも完備しています。
肘掛け先端レッグレストレバーの下には、携帯電話・スマートフォン充電用のコンセントが設置されています。
いざというときにありがたい設備です。
車内前方の仕切り扉には、高速乗合バス表示ガイドラインに基づく掲示が貼られていました。
長崎~大分間の営業キロは260km。
もう少し距離があるのかなぁと思っていただけに、この営業キロは意外に感じました。
と、簡単に長崎自動車「サンライト号」の車内をご紹介しましたが、元夜行車ということもあり、共同運行会社(長崎県交通局・大分交通・大分バス)の車両と比較すると、長崎自動車便の車内設備は一歩抜き出ているといって良いでしょう。
所要4時間弱の高速路線にしては十分過ぎる程の車内であることはいうまでもありません。
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