夕張鉄道(夕鉄バス)札幌直通バス 廃止直前惜別乗車記【新札夕線・急行札幌線】
夕張鉄道株式会社。
夕張地区はもとより、札幌・江別地区の生活の足としても機能している同社の路線バスは、JR石勝線の旧夕張支線代替バス運行時に注目もされました。
その同社の路線バスにとって大きな出来事であり、かつ利用者にとってショッキングな発表が。
なんと、夕張市・栗山町と札幌市を直通する路線バス3路線を、2023年9月30日をもって廃止すると発表したのです。
夕張鉄道の札幌直通路線は、同社が吸収合併する前の夕張バスから続く歴史のある路線。
その路線が一気に廃止されるというこの発表に、驚きを隠せない関係者やバスファンも多かったのではないでしょうか。
2019年春にJR石勝線旧夕張支線が廃線になって4年あまり。
そういえば、新しく出来た「りすた」(夕張市拠点総合施設)をまだ見てみないことに気付き、「せっかくなので・・・」ということで、2023年9月のとある日、夕張鉄道札幌直通路線バスの惜別乗車を兼ねて、日帰りで夕張へ行ってきました。
今回は、その時の模様をご紹介します。
札幌市東部(白石区・厚別区・清田区)の主要バスターミナルとして機能しており、昼夜問わず数多くのバスが発着しています。
また、今年2023年からは、北海道日本ハムファイターズの新拠点球場「エスコンフィールド北海道」へ行くシャトルバスの運行も開始され、新札幌駅周辺のバスのりばは、以前にも増して活気がある印象を受けます。(シャトルバスは北海道バスが運行。バスターミナル裏手の専用のりばから発着しています。)
新さっぽろ駅を発着する夕鉄バスは、野幌・江別・南幌へ向かう「札幌線」「札幌代行線」がメインですが、これとは別に、新さっぽろ駅から夕張市へ直通する路線が1日6~7往復運行されています。
それが、今回ご紹介する「新札夕線」と「札幌急行線」であります。
今回の旅では、往復別々の路線に乗車しようと考え、往路は「新札夕線」でのんびりとバスの旅を楽しんだ後、「りすた」と旧南清水沢駅の今の姿を見て、復路は「札幌急行線」で出来るだけ早めに戻ることにしました。
往路で乗車したのは、新さっぽろ駅10時50分発の「新札夕線」新夕張駅前行き。
こちらのバスに乗車しました。
夕張鉄道夕張営業所所属5059号車(日野ブルーリボン 2PG-KV290Q2)です。
同社がJR石勝線旧夕張支線の代替路線バスを運行するにあたり、2018年秋に先行導入された3台のノンステップバスのうちの1台。
夕張市内線をメインで活躍しつつも、一部区間でJR石勝線旧夕張支線代替路線バスの役割を果たす「新札夕線」にも投入されています。
車内は、ハイバックシートが並ぶ着席重視の仕様。
シートクッションが若干固めではありますが、思っていたよりも疲れは感じません。
バスは、新札幌バスターミナル北レーンの12番のりばから発車します。
かなりの本数が運行されていた新さっぽろ駅発の夕鉄バスも、現在はご覧の通りの少なさ。
2023年10月1日以降の減便により、この時刻表もさらに寂しくなります。
10時45分過ぎ、新夕張駅前行き夕鉄バス「新札夕線」がのりばに入線します。
このLED表示が見られるのも、残りあと僅かです。
(次ページに続きます。)
北海道空知管内の夕張市に本社を置き、夕張市内と札幌・江別地区にて路線バス事業・貸切バス事業・旅行業を営んでいる
夕張鉄道「夕張市内線」
夕張地区はもとより、札幌・江別地区の生活の足としても機能している同社の路線バスは、JR石勝線の旧夕張支線代替バス運行時に注目もされました。
その同社の路線バスにとって大きな出来事であり、かつ利用者にとってショッキングな発表が。
なんと、夕張市・栗山町と札幌市を直通する路線バス3路線を、2023年9月30日をもって廃止すると発表したのです。
りすたにて乗降扱い中の夕張鉄道「新札夕線」
(引用:夕張鉄道公式サイト 最新情報)令和5年8月11日ご利用者各位夕張鉄道株式会社
バス路線の廃止について
日頃より夕鉄バスをご愛顧いただきありがとうございます。
さて現在弊社は、南空知地区の夕張市、栗山町、由仁町、長沼町、南幌町から北広島市、江別市を経由し札幌市までの地域をまたぐ路線を4路線運行しておりますが、運転士不足の慢性化や新型コロナウイルス感染症の影響による利用者の減少が続いております。そこに原油価格の高騰など様々な要因が重なり大変厳しい経営状況が続いておりバス路線の運行を維持することが困難な状況となりました。つきましては、下記の3路線の廃止について関係自治体様と協議してまいりましたが、令和5年10月1日に廃止する運びとなりました。
ご利用のお客様には大変ご不便をおかけ致しますが、何卒上記事情をご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
廃止路線
① 新夕張駅前~栗山駅前~新札幌駅前
② りすた~由仁駅前~新札幌駅前
③ 栗山駅前~南幌ビューロー~新札幌駅前
※南幌東町~新札幌駅前の路線については、運行を継続します。
廃止予定日 令和5年10月1日(日)
以 上
夕張鉄道の札幌直通路線は、同社が吸収合併する前の夕張バスから続く歴史のある路線。
その路線が一気に廃止されるというこの発表に、驚きを隠せない関係者やバスファンも多かったのではないでしょうか。
2019年春にJR石勝線旧夕張支線が廃線になって4年あまり。
そういえば、新しく出来た「りすた」(夕張市拠点総合施設)をまだ見てみないことに気付き、「せっかくなので・・・」ということで、2023年9月のとある日、夕張鉄道札幌直通路線バスの惜別乗車を兼ねて、日帰りで夕張へ行ってきました。
今回は、その時の模様をご紹介します。
夕張鉄道「新札夕線」(新さっぽろ駅→南幌→栗山→夕張りすた)惜別乗車記
やって来たのは、JR新札幌駅および札幌市営地下鉄東西線新さっぽろ駅に直結する新札幌バスターミナル。札幌市東部(白石区・厚別区・清田区)の主要バスターミナルとして機能しており、昼夜問わず数多くのバスが発着しています。
また、今年2023年からは、北海道日本ハムファイターズの新拠点球場「エスコンフィールド北海道」へ行くシャトルバスの運行も開始され、新札幌駅周辺のバスのりばは、以前にも増して活気がある印象を受けます。(シャトルバスは北海道バスが運行。バスターミナル裏手の専用のりばから発着しています。)
新さっぽろ駅を発着する夕鉄バスは、野幌・江別・南幌へ向かう「札幌線」「札幌代行線」がメインですが、これとは別に、新さっぽろ駅から夕張市へ直通する路線が1日6~7往復運行されています。
それが、今回ご紹介する「新札夕線」と「札幌急行線」であります。
今回の旅では、往復別々の路線に乗車しようと考え、往路は「新札夕線」でのんびりとバスの旅を楽しんだ後、「りすた」と旧南清水沢駅の今の姿を見て、復路は「札幌急行線」で出来るだけ早めに戻ることにしました。
往路で乗車したのは、新さっぽろ駅10時50分発の「新札夕線」新夕張駅前行き。
こちらのバスに乗車しました。
夕張鉄道夕張営業所所属5059号車(日野ブルーリボン 2PG-KV290Q2)です。
同社がJR石勝線旧夕張支線の代替路線バスを運行するにあたり、2018年秋に先行導入された3台のノンステップバスのうちの1台。
夕張市内線をメインで活躍しつつも、一部区間でJR石勝線旧夕張支線代替路線バスの役割を果たす「新札夕線」にも投入されています。
車内は、ハイバックシートが並ぶ着席重視の仕様。
シートクッションが若干固めではありますが、思っていたよりも疲れは感じません。
バスは、新札幌バスターミナル北レーンの12番のりばから発車します。
かなりの本数が運行されていた新さっぽろ駅発の夕鉄バスも、現在はご覧の通りの少なさ。
2023年10月1日以降の減便により、この時刻表もさらに寂しくなります。
10時45分過ぎ、新夕張駅前行き夕鉄バス「新札夕線」がのりばに入線します。
このLED表示が見られるのも、残りあと僅かです。
10時50分 新さっぽろ駅(新札幌バスターミナル)発車
10時50分に新さっぽろ駅(新札幌バスターミナル)を発車したバスは、国道12号線を江別方面へ。
夕張市内まで2時間以上のバス旅が始まります。
厚別東地区や大学、高校、教育研究施設などが立地している江別市文京台地区を通過し、15分程で大麻駅南口に到着。
右手に酪農学園大学のキャンパスを眺めながら、バスは国道12号線から江別市野幌地区に入ります。
高架化されたJR野幌駅(野幌駅南口)にて複数の乗客が入れ替わり、JR函館本線沿いを進んだバスは、11時18分に野幌バスターミナルに到着します。
野幌バスターミナルは、夕張鉄道(夕鉄バス)野幌営業所が併設されており、札幌、江別、南幌地区の路線バス及び貸切バスの運行拠点にもなっています。
営業所建物の一角にはバス待合室が設けられている他、窓口と夕鉄旅行センター江別営業所を併設しています。
因みにこの場所は、夕張鉄道の列車とバスを中継した「野幌バス停留所駅」が前身となっており、その後「北海鋼機前駅」に改称されています。
鉄道線は、1974(昭和49)年に営業休止、翌1975(昭和50)年に廃止されていますが、現在も同社の運行拠点のひとつとして機能しています。
こちらでは、乗客の乗降扱いが終了した後、1回目の乗務員交代が行われました。
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