夕張鉄道(夕鉄バス)札幌直通バス 廃止直前惜別乗車記【新札夕線・急行札幌線】
りすた(夕張市拠点総合施設)と旧南清水沢駅を見てみる
北海道中部の道央地方に位置し、空知総合振興局に所属する夕張市。戦後暫くの間、"炭鉱のまち"として栄えていた夕張市ですが、相次ぐ炭鉱の閉山などで人口が減少し、その後のヤミ起債発覚で深刻な財政難となったことから、2007(平成19)年3月6日をもって財政再生団体に指定されたことは、ご存じの方も多いと思います。
財政再生計画を進める中で、2015(平成27)年からは市中心部に人口を集約して行政サービスの簡素化を図る「夕張市まちづくりマスタープラン」が進行。
その象徴的な建物が、南清水沢地区に建てられた「りすた」(夕張市拠点複合施設)なのです。
名称の由来は、夕張の「り」と駅の英語「STATION」の「STA(すた)」から。
2020年3月に完成し、新たな「まちの駅」として出発することとなりました。
施設には、保健福祉センターから移転した図書館の他、行政窓口・各種申請・届け出・相談などが一元化になった夕張市役所南支所、夕張市教育委員会、多目的ホールなどが入っています。
(夕張市の人口、ここまで減っていたとは・・・。)
そして、この「りすた」は、夕張地区の公共交通拠点としても機能しており、路線バス、タクシー、デマンド交通の発着バースと、公共交通の待合所としての利用や休憩が可能な待合交流スペースが設けられています。
「りすた」に乗り入れる交通機関は、夕鉄バス「夕張市内線」「札幌急行線」「新札夕線」と、デマンド交通「デマンド南部線・デマンド真谷地線」(地元のタクシー会社へ運行を委託)となっており、2023年10月以降は、夕鉄バス「札幌急行線」「新札夕線」の代わりとして実証運行する夕張市外デマンド交通(夕張~栗山~長沼、地元タクシー会社へ委託予定)が乗り入れることになっています。
「りすた」の付近には、南清水沢地区の商店街がある他、DCMニコット(ホームセンター)、コンビニ(セイコーマート)などがあって、買い物などにも便利。
そして、徒歩数分圏内には道立夕張高校もあり、「りすた」は通学の拠点にもなっているのです。
初めて見た「りすた」ですが、コンパクトながらも、施設自体の使い勝手は悪くないという印象を受けました。
折角なので・・・ということで、「りすた」から徒歩で5分強のところにある旧南清水沢駅へ行ってみます。
JR北海道石勝線旧夕張支線の廃線から4年。
時の流れをしみじみと感じます。
旧駅舎前には、夕張鉄道(夕鉄バス)の南清水沢2丁目バス停が。
10月1日改正の時刻表も掲示されています。
そして、旧駅舎はそば屋になっていました。
道路を挟んで斜め向かいには、清陵町から移転したコープさっぽろゆうばり店があります。
夕方に近い時間帯ということもあって、地元住民の方々が買い物に来られていました。
旧JR南清水沢駅から新夕張方向を見た風景です。
こちらは、旧JR南清水沢駅から夕張市中心部方向を見た風景です。
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