JR東海バスつばめツアー「V8エアロキングラストランツアー」ダイジェスト
ツアーの主役 2台のエアロキング744-05991号車と744-10991号車とはどんな車両なのか?
ここで、今回のツアーの主役であるの2台のエアロキング(744-05991号車と744-10991号車)について簡単にご紹介しましょう。744-05991号車 三菱エアロキング(MU612TX)
744-05991号車が導入されたのは2005(平成17)年。
名古屋支店に配属され、主に東京~名古屋間の「ドリームなごや号」「東名スーパーライナー」「新東名スーパーライナー」などで活躍していました。
元々は1階席、2階席ともに3列スタンダードシート仕様でしたが、2018(平成30)年春にプレミアム車に改造されていた744-05994号車が早期に除籍されたことから、その後釜として1階席をプレミアムシートに交換、併せて内装もリニューアルされています。
2階席は通常の3列スタンダードシート仕様になっています。
エンジンは、KL-MS8系エアロクィーンと同じ8M21-3型 (430PS) を搭載。
独特の力強いエンジン音がバスファンを虜にしました。
エンジンの状態も良く、まだ走行できる状態ではありますが、車齢が18年も経過していることなどから、今回のツアーをもって引退することになりました。
【車両データ】
- メーカー:三菱ふそうトラック・バス
- 車種:エアロキング
- 型式:MU612TX
- 年式:2005年式
- 事業者:JR東海バス
- ナンバー:名古屋200か14-23
- 所属:名古屋支店
- 社番:744-05991
744-10991号車 三菱エアロキング(BKG-MU66JS)
744-10991号車が導入されたのは2010(平成22)年。
エアロキングとしては最終モデルにあたります。
東名高速線(「ドリームなごや号」「東名スーパーライナー」)に新シート「スーパーシート」(のちにビジネスシートに改装)が投入されるに伴い新製導入された車両で、導入当初から名古屋支店に配属されています。
こちらの車両は現在も東京~名古屋間の「ドリームなごや号」「新東名スーパーライナー」などで活躍しています。
車内は、2階前方6席がビジネスシート、2階後方21席と1階6席が3列スタンダードシートになっています。
特に2階前方6席のビジネスシートは、シートの座り心地の良さとリクライニング角度の深さ、そして足元の広さが売りのデラックスシート。一部座席にプライベートカーテンを装備するなど、昼行・夜行問わず快適に移動出来る様になっています。
エンジンは、エアロエース・3代目エアロクィーンにも搭載されている直列6気筒ターボの6M70型を採用。
排気ガス後処理装置として尿素SCRシステムを搭載しています。
エンジンがV型8気筒から直列6気筒に変更されたため、744-05991号車(MU612TX)と比較してホイールベースを150mm短縮するかわりにリアオーバーハングを150mmを延長することでエンジン搭載スペースを確保しています。
同仕様の車両は、この744-10991号車の他に2台(744-10992号車、744-10993号車)在籍しており、日々東京~名古屋間を往復しています。
こちらの車両も車齢が10年以上経過していますが、暫くは活躍を続けそうです
【車両データ】
- メーカー:三菱ふそうトラック・バス
- 車種:エアロキング
- 型式:BKG-MU66JS
- 年式:2010年式
- 事業者:JR東海バス
- ナンバー:名古屋200か27-78
- 所属:名古屋支店
- 社番:744-10991
これで最後の乗車!? プレミアムシートでJR東海バス名古屋支店へ
名古屋駅新幹線口で「ドリームなごや1号」を降り、ひと休みしたところでツアー集合場所の名古屋駅広小路口(名鉄百貨店裏)へ向かうと・・・今回のツアーの主役である2台のエアロキング(JR東海バス744-05991号車と744-10991号車)が停車していました。ツアーの内容をざっくり説明すると、
名古屋駅広小路~JR東海バス名古屋支店間の往復乗り比べとJR東海バス名古屋支店での撮影会&廃品・グッズ即売会がセットになったバスツアー
といったところでしょうか。
今回は「プレミアムコース」に当選したということで、往路は744-05991号車の1階プレミアムシートで名古屋駅広小路口からJR東海バス名古屋支店まで移動し、復路は744-10991号車の2階ビジネスシート最前列席でJR東海バス名古屋支店から名古屋駅広小路口まで移動します。
受付を済ませ、指定された座席にてバスの発車を待ちます。
08時50分頃、名古屋駅広小路口を発車したバスは、1時間程の名古屋市内・近郊の周遊旅へ。
超幅広なプレミアムシートの座り心地とV8エンジンのエンジン音を心行くまで堪能します。
思い起こせば、JR東海バスのエアロキングには何度も乗車していますが、ことプレミアムシートとなると、2012年の夏に乗車した時以来今回が二度目。
当時のプレミアムシート車といえば、エアロキングのロゴ「Aero KING」が車体に入っていた他、プレミアムシートのシートモケットがかつての0系新幹線普通車席を彷彿させるデザインになっていたことなど、昔の記憶が蘇ります。
車窓とエンジン音を堪能しつつも、もっと乗っておけば良かったと今更ながら後悔しております。
名古屋高速に入ったところで、社員の方から2台のエアロキングの説明がマイクを通じて行われますが、かなりのマニアックな説明にびっくり。
雨の名古屋高速からの車窓を眺めながら、バスは1時間程でJR東海バス名古屋支店に到着します。
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