上田バス「湯畑号」(上田~新鹿沢~草津温泉) 簡単な乗車記

昼行高速バス,一般路線バス

日本三名泉のひとつで、『【女性が選ぶ】「一度は行きたい温泉地」ランキングTOP27! 第1位』(ねとらぼ調査体調べ)にも選ばれた群馬県草津温泉

草津温泉_01

日本一の自然湧出量(毎分32,300リットル以上)と日本有数の酸性度(pH値2.1、湯畑源泉)を誇る温泉としても有名です。
また、草津温泉は有名な観光温泉地としても知られ、首都圏や長野県などから複数の高速路線バス・一般路線バスが運行されています。

その中から、今回は冬期に長野県(上田地区)から草津温泉へ乗り換えなしで移動で出来るこちらの路線バスをご紹介します。
上田バス「湯畑号」 1722_01
上田バス(本社:上田市)が運行する路線バス「湯畑号」です。
「上田バスが草津へ?」「何故に草津温泉へ?」
「湯畑号」とはいったいどんな路線バスなのでしょうか?

上田バスが草津温泉行き路線バスを運行する理由とは?

長野駅からJR北陸新幹線「はくたか」に乗車すること約10分。
JR北陸新幹線「はくたか号」_202212_01

JR北陸新幹線「はくたか号」_202212_02

JR北陸新幹線としなの鉄道、上田電鉄が乗り入れをする上田駅にやって来ました。
路線バス「湯畑号」はこちら上田駅を起終点としています。
上田駅_01

上田駅_02

長野県から草津温泉へアクセスする方法は、JR北陸新幹線やしなの鉄道で軽井沢まで移動し、軽井沢駅で草軽交通に乗り換える方法が一般的ですが、2020年12月1日に長野県~草津温泉間の新たな移動手段として路線バス「湯畑号」が開設されました。

運行するのは、上田市に本社を置く上田バス
と聞いて「どうして上田バスが運行に?」と疑問に思う方も少なくないことでしょう。

これには、ある理由があります。
その理由とは・・・高速バスの送り込み回送を兼ねている路線バスであるからです。

上田バスは、首都圏側の事業者(東急トランセ・東急バス・京王バス・相鉄バス・西武バス)と共同で首都圏~草津温泉間の高速バスを2路線運行しています。
ところが、上田バスは首都圏側、草津温泉側ともに運行拠点(営業所)を所有していません。
となると、上田から草津温泉までバスを回送する必要がありますが、上田と草津温泉の間の所要時間は約2時間。
その分、諸経費も発生するわけで、「であるならば、回送区間も路線営業することで収入にもつながり、長野~草津温泉間の新たな移動手段にもなる」ということで開設されたのが、今回ご紹介する路線バス「湯畑号」なのであります。

気になる「湯畑号」の外観と車内は?

上田駅ののりばは、お城口にあるバスのりばの3番のりば。
JRバス関東・西日本JRバスが運行する「青春ドリーム信州号」と同じのりばになります。
上田バス「湯畑号」 上田駅バス停

運行本数は、夏期が2往復、冬期(12月~3月)が3往復となっており、上田を午前中に発車し、草津温泉を午後から夕方にかけて発車するという、上田地区から日帰り往復が可能なダイヤになっています。

運賃は、上田~草津温泉間が2,000円、上田~万座・鹿沢温泉駅間が1,500円、上田~新鹿沢温泉間が1,000円、新鹿沢温泉~草津温泉間が1,000円、新鹿沢温泉~万座・鹿沢温泉駅間が500円となっています。(往復割引の設定はありません。)

乗車した車両はこちら。
上田バス「湯畑号」 1722_01
上田バス上田営業所所属F-081号車(三菱エアロエース BKG-MS96JP)です。
シンプルながらも気品が感じられるカラーリングが特徴の草軽上田ホールディングス共通貸切・高速用カラーを纏っています。

車内は、4列シート42人乗りのトイレ付き昼行高速仕様・・・というより、正確にはリムジンバス仕様になっています。
上田バス「湯畑号」 1722 車内

上田バス「湯畑号」 1722 シート
ご覧の通り、かつて首都圏事業者でリムジンバスとして活躍していた車両。
その面影も、車内の至るところで見られます。

車内前方には、LCD運賃表示器も設置されています。
上田バス「湯畑号」 1722 LCD運賃表示器

路線バスとしては十分過ぎるグレードではありますが、こと首都圏~草津温泉間の高速バスとして考えると、共同運行他社の車両グレードが高いだけに、うーんと思ってしまうのは私だけでしょうか。

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