西日本鉄道「ASOエクスプレス」(福岡~阿蘇線) 簡単な乗車記
「福岡空港」。
この福岡空港が2019(令和元)年4月1日に民営化されたことはご存じの方も多いかと思います。
福岡空港の民営化については、こちらの記事にて紹介されています。
空港を運営するのは、福岡国際空港会社(本社:福岡市博多区)。
福岡エアポートホールディングス(中央区)を代表企業として、西鉄(西日本鉄道、9031)と三菱商事(8058)、九州電力(9508)、シンガポールのチャンギ国際空港などを運営するChangi Airports International(CAI)の5社で構成するコンソーシアム(企業連合)「福岡エアポートHDグループ」が出資しており、社長は西鉄出身の方が就任しています。
1次審査では出遅れたそうですが、福岡県が2014年に公表した「空港の将来構想」に沿って提案内容を磨き上げた結果、運営権を勝ち取ったといわれています。
コンソーシアム(企業連合)が特に力を入れたのは、「九州で有する交通網をフル活用した観光への貢献や利便性向上」。
西鉄が運行する空港発着の高速バス路線を充実、バスターミナルのような発着拠点も新たに整備し、人気の観光地へのアクセスを改善するとともに、国内線と国際線をつなぐ連絡バスの本数を増やし、将来は自動運転バスの運行も視野に入れる・・・というものでした。
この将来構想に沿って、西鉄は既存路線の福岡空港経由便の追加や観光地へ立ち寄る便の新設など、福岡空港を発着する高速バス路線の充実を図っていますが、今回ご紹介する路線は、この将来構想に沿って新設された路線であります。
その路線とは・・・福岡と阿蘇を結ぶ直行高速バス「ASOエクスプレス」です。
実は、先日九州を訪問した際に、限られた時間の合間を見つけて乗って来ました。
今回はその時の模様をご紹介します。
福岡と熊本県阿蘇地区を乗り換えなしで移動出来る交通手段として、また、福岡空港に到着した外国人観光客の阿蘇への直行手段として企画されました。
便数は1日3往復で、西鉄が2往復、九州産交バスが1往復担当。
座席指定制となっており、全便が福岡空港国際線ターミナルを経由します。
尚、「ASOエクスプレス」運行開始に伴い、九州産交バスは同日に熊本からの出入庫路線として熊本~阿蘇線「Aso-go」も新設しています。
使用車両は、福岡~熊本線「ひのくに号」などで使用されているトイレ付き4列シート40人乗りの昼行高速仕様ですが、運行会社によって使用車両及び車内設備が異なります。
西鉄担当便は新塗装「HERMONY」に外観変更された三菱エアロエースを投入。
全席にコンセントを装備する他、荷物棚には貸出用ブランケットが置かれています。
また、車内Wi-fiサービスも行っており、インターネットを車内で楽しむことが出来ます。
一方の九州産交バス担当便は、「ひのくに号」と共通運用の日野セレガHDを投入。
こちらの車両にはコンセント、Wi-fiサービス、ブランケットの貸し出しサービスがありませんので、注意が必要です。
今回はこちらから「ASOエクスプレス」に乗車することにしました。
福岡市内で所用を済ませ、博多バスターミナルから九州産交バス「ひのくに号」スーパーのノンストップ便と大分バス「やまびこ号」(熊本~大分)を乗り継ぎ、JR阿蘇駅へ移動します。
益城インター口~阿蘇駅前間は、長閑な風景が続く区間。
しばし癒されながら、夕方15時前に阿蘇駅前に到着しました。
JR阿蘇駅の駅舎です。
2011(平成23)年3月に黒基調にリニューアル。
豪華寝台列車「ななつ星in九州」や特急列車を含め全列車が停車する駅ですが、2016(平成28)年4月に発生した熊本地震の影響で、2019(令和元)年7月現在、肥後大津~阿蘇間が運転見合わせになっています。
この影響からか、人影は少なかったですね。
遠くには、阿蘇の山々が見えます。
阿蘇駅を発車する列車も、写真の通り少ないです。
駅舎の隣には、産交バス阿蘇営業所の事務所と案内所・待合所が併設されています(車庫は駅舎とは別の場所にあります)。
産交バス阿蘇営業所(停留所名:阿蘇駅前)は、阿蘇市内より発着する路線バスの結節点としたバスターミナルとしての機能を有しており、阿蘇市内やその周辺ならびに小国町へ向かう一般路線バスをはじめ、大分行「やまびこ号」・別府行「九州横断バス」・阿蘇定期観光バス・阿蘇山登山バス・熊本行「やまびこ号」「九州横断バス」・福岡行「ASOエクスプレス号」など、多くのバスが発着しています。
阿蘇駅前を発着する産交バスです。
8番「阿蘇火口線」を除き、小型バスやマイクロバスがメインで活躍しています。
阿蘇火口線のバス停です。
どこかで見た記憶がある表示器が設置されていましたが、現在は使用していない様に見受けられました。
乗車した便は阿蘇駅前17時00分発の福岡行き最終便。
車両はこちら↓でした。 新塗装「HARMONY」に塗り替わった西鉄福岡高速自動車営業所所属3152号車(三菱エアロエース QTG-MS96VP)です。
賛否のある新塗装「HARMONY」ですが、鮮やかであることには間違いないですね。
17時00分前、福岡行き「ASOエクスプレス」が到着。
乗務員の改札を受け、車内に入ります。
先述の通り、この路線は座席指定制となっているため、乗車券に記載された座席番号の座席に着席します。
車内は、4列シート40人乗りの昼行高速仕様。
補助席が装備されている関係上、1人あたりのシート幅は若干狭くなっています。
各座席にはコンセントを完備。
窓側座席のコンセントは内壁下に、通路側座席のコンセントは肘掛下に設置されています。
また、このバスにはWi-fiサービスが実施されています。
Wi-fiの設定は、シートポケット内のリーフレットを見ながら行います。
荷物棚には、貸出用ブランケットが置かれています。
枚数に限りがありますので注意です。
トイレは車内最後部に設置されています。
さほど広くありませんので、あくまで緊急用と考えた方が良さそうです。
以上、車両と車内設備について紹介しましたが、3時間前後という所要時間もさることながら、観光客向けの路線であることを考慮すると、まあ妥当なところかなぁ・・・という気がしました。
赤水駅を少し過ぎた場所に位置するアーデンホテル阿蘇にて最後の乗車扱いを行い、福岡へ向けてひた走ります。
本来であれば、この先は国道57号を熊本インターまでひた走るのですが、熊本地震による通行止めの影響で通れないため、いったん赤水駅方面へ戻った後、県道23号~同339号(通称:ミルクロード)を肥後大津まで迂回し、再度国道57号に合流して熊本インターへと向かいます。
ミルクロードから眺める阿蘇の山々が美しいですね。
18時19分、熊本インター通過。
ここからは、九州自動車道を福岡へ向けて北上します。
「ASOエクスプレス」には、途中の開放休憩が設定されています。
休憩場所は、九州島内高速バスの休憩場所としてお馴染みの北熊本サービスエリア。
こちらでは15分間停車しました。
北熊本サービスエリアは、売店やレストランなど設備が充実していることでも有名。
品揃えも豊富で、こちらでお土産物を購入していく方も多いそうです。
そして、北熊本サービスエリアといえば、ロイヤルのカレーパン専門売店があることでも有名です。
https://www.cookdoor.jp/dtl/1060044739/
私もこのカレーパンは大好きで良く購入するのですが、休憩時間を利用して購入する乗客やバス乗務員も多いそうで、実際にこのバスの乗務員もカレーパンを購入して休憩時間に味を楽しんでいました。
北熊本サービスエリアにて休憩停車する「ASOエクスプレス」です。
18時41分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
引き続き、九州自動車道を北上し、福岡へと向かいます。
若干混雑しているものの、車の流れはスムーズ。
巧みなハンドル捌きでバスを進めて行きます。
19時26分、鳥栖ジャンクションを過ぎ、高速基山に到着。
ここまで来ると、福岡市内はもうすぐです。
19時35分、太宰府インター流出。
福岡都市高速道路に入り、半道橋ランプ流出したバスは、19時50分に福岡空港国際線ターミナルに到着します。
そして、きよみ通りや筑紫通りなどを経由し、20時09分、定刻15分遅れで博多バスターミナル2階降車バースに到着しました。
終点は西鉄天神高速バスターミナルですが、今回は宿泊先の関係でこちらで下車。
降車扱いを終え、バスが発車する姿を見届け、博多バスターミナルを後にしたのでありました。
福岡~阿蘇を乗り換えなしで移動出来る路線ということで、運行開始前から気にはなっていたのですが、ネットなどの情報の通り、前途はかなり厳しそうです。
「とにかく乗っていない・・・。」
「採算的にかなり厳しいのでは?」
これが私の率直な感想でした。
今回乗車した便の乗客数ですが、私を含めて10名満たないという寂しい状況でした。
JR豊肥本線が寸断している状況から考えても、使い勝手は決して悪くない路線だとは思うのですが、利用者が少ないという現実を目にしたとき、「何故にこんなに利用が少ないのか・・・」と考えてしまいました。
「いわれている程、福岡から阿蘇への流れがないのか」「PRが浸透していないのではないか」「阿蘇山の噴火の影響」「インバウンド客の減少」などなどなど・・・。
どれも当てはまるかとは思うのですが、実はバスを待っている時間に阿蘇駅にてしばらく観察していたところ、「阿蘇火口線」から降りて来た外国人観光客が、熊本行き「やまびこ号」や別府行き「九州横断バス」に乗り換える光景を多く目にしたのです。
これを見て、「果たして、「ASOエクスプレス」を組み込んだ観光ルートを利用客(とりわけ外国人観光客)にしっかり提示してPR出来ているのかなぁ?」と私は思いました。
もし、仮に出来ていないとすれば、まずはこれを真っ先に実施した方が良いのではないかと。
もちろん、路線単体をでPRすることも大事ですが、こと九州に関しては「SUNQパス」を使って九州内を回る観光客が多いと聞きます。
であれば、例えばですが、
「ASOエクスプレス」で乗り換えなしで阿蘇まで移動出来、阿蘇で観光した後、「やまびこ号」で大分へ移動出来たり「九州横断バス」で黒川温泉・別府へ移動出来ますよ・・・。
といった移動プランをしっかり提示してPRした方が、利用客にも喜ばれるのではないか・・・と、今回の利用を通じて思いました。
色々と書きましたが、JR豊肥本線が寸断している今日において、「ASOエクスプレス」福岡~阿蘇間を乗り換えなしで移動出来る唯一の移動手段でもあります。
折角開設した路線ですので、もう一度PRをしっかり行って、少しでも多くの方が利用する路線になる様、切に願っております。
私も機会があれば、もう一度乗車して、噴火が落ち着いた阿蘇山を訪れたいと思っています。。
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この福岡空港が2019(令和元)年4月1日に民営化されたことはご存じの方も多いかと思います。
福岡空港の民営化については、こちらの記事にて紹介されています。
空港を運営するのは、福岡国際空港会社(本社:福岡市博多区)。
福岡エアポートホールディングス(中央区)を代表企業として、西鉄(西日本鉄道、9031)と三菱商事(8058)、九州電力(9508)、シンガポールのチャンギ国際空港などを運営するChangi Airports International(CAI)の5社で構成するコンソーシアム(企業連合)「福岡エアポートHDグループ」が出資しており、社長は西鉄出身の方が就任しています。
1次審査では出遅れたそうですが、福岡県が2014年に公表した「空港の将来構想」に沿って提案内容を磨き上げた結果、運営権を勝ち取ったといわれています。
コンソーシアム(企業連合)が特に力を入れたのは、「九州で有する交通網をフル活用した観光への貢献や利便性向上」。
西鉄が運行する空港発着の高速バス路線を充実、バスターミナルのような発着拠点も新たに整備し、人気の観光地へのアクセスを改善するとともに、国内線と国際線をつなぐ連絡バスの本数を増やし、将来は自動運転バスの運行も視野に入れる・・・というものでした。
この将来構想に沿って、西鉄は既存路線の福岡空港経由便の追加や観光地へ立ち寄る便の新設など、福岡空港を発着する高速バス路線の充実を図っていますが、今回ご紹介する路線は、この将来構想に沿って新設された路線であります。
その路線とは・・・福岡と阿蘇を結ぶ直行高速バス「ASOエクスプレス」です。
実は、先日九州を訪問した際に、限られた時間の合間を見つけて乗って来ました。
今回はその時の模様をご紹介します。
目次
福岡と阿蘇を結ぶ初の直行高速バス
高速バス「ASOエクスプレス」は、2019(平成31)年4月1日に福岡空港民営化初日に合わせて西日本鉄道と九州産業交通(本社:熊本市)が共同で運行を開始。福岡と熊本県阿蘇地区を乗り換えなしで移動出来る交通手段として、また、福岡空港に到着した外国人観光客の阿蘇への直行手段として企画されました。
便数は1日3往復で、西鉄が2往復、九州産交バスが1往復担当。
座席指定制となっており、全便が福岡空港国際線ターミナルを経由します。
尚、「ASOエクスプレス」運行開始に伴い、九州産交バスは同日に熊本からの出入庫路線として熊本~阿蘇線「Aso-go」も新設しています。
使用車両は、福岡~熊本線「ひのくに号」などで使用されているトイレ付き4列シート40人乗りの昼行高速仕様ですが、運行会社によって使用車両及び車内設備が異なります。
西鉄担当便は新塗装「HERMONY」に外観変更された三菱エアロエースを投入。
全席にコンセントを装備する他、荷物棚には貸出用ブランケットが置かれています。
また、車内Wi-fiサービスも行っており、インターネットを車内で楽しむことが出来ます。
一方の九州産交バス担当便は、「ひのくに号」と共通運用の日野セレガHDを投入。
こちらの車両にはコンセント、Wi-fiサービス、ブランケットの貸し出しサービスがありませんので、注意が必要です。
「ASOエクスプレス」にも使用されることがある
九州産交バス「ひのくに号」用日野セレガHD(写真はイメージです。)
九州産交バス「ひのくに号」用日野セレガHD(写真はイメージです。)
阿蘇発の最終便に乗車
やって来たのは、阿蘇市のほぼ中心に位置する駅のJR阿蘇駅。今回はこちらから「ASOエクスプレス」に乗車することにしました。
東京から夜行高速バスと昼行高速バスを乗り継いで阿蘇へ・・・
前日、東京新宿から西鉄の夜行高速バス「はかた号」(東京新宿~北九州・福岡線)とJR山陽新幹線を乗り継いで福岡に来た私。福岡市内で所用を済ませ、博多バスターミナルから九州産交バス「ひのくに号」スーパーのノンストップ便と大分バス「やまびこ号」(熊本~大分)を乗り継ぎ、JR阿蘇駅へ移動します。
益城インター口~阿蘇駅前間は、長閑な風景が続く区間。
しばし癒されながら、夕方15時前に阿蘇駅前に到着しました。
JR阿蘇駅の駅舎です。
2011(平成23)年3月に黒基調にリニューアル。
豪華寝台列車「ななつ星in九州」や特急列車を含め全列車が停車する駅ですが、2016(平成28)年4月に発生した熊本地震の影響で、2019(令和元)年7月現在、肥後大津~阿蘇間が運転見合わせになっています。
この影響からか、人影は少なかったですね。
遠くには、阿蘇の山々が見えます。
阿蘇駅を発車する列車も、写真の通り少ないです。
駅舎の隣には、産交バス阿蘇営業所の事務所と案内所・待合所が併設されています(車庫は駅舎とは別の場所にあります)。
産交バス阿蘇営業所(停留所名:阿蘇駅前)は、阿蘇市内より発着する路線バスの結節点としたバスターミナルとしての機能を有しており、阿蘇市内やその周辺ならびに小国町へ向かう一般路線バスをはじめ、大分行「やまびこ号」・別府行「九州横断バス」・阿蘇定期観光バス・阿蘇山登山バス・熊本行「やまびこ号」「九州横断バス」・福岡行「ASOエクスプレス号」など、多くのバスが発着しています。
阿蘇駅前を発着する産交バスです。
8番「阿蘇火口線」を除き、小型バスやマイクロバスがメインで活躍しています。
阿蘇火口線のバス停です。
どこかで見た記憶がある表示器が設置されていましたが、現在は使用していない様に見受けられました。
いよいよ「ASOエクスプレス」に乗車
高速バス「ASOエクスプレス」の始発は、内牧温泉(はな阿蘇美)なのですが、今回は暑くて移動も面倒だということで、こちら阿蘇駅前から乗車することにしました。乗車した便は阿蘇駅前17時00分発の福岡行き最終便。
車両はこちら↓でした。 新塗装「HARMONY」に塗り替わった西鉄福岡高速自動車営業所所属3152号車(三菱エアロエース QTG-MS96VP)です。
賛否のある新塗装「HARMONY」ですが、鮮やかであることには間違いないですね。
17時00分前、福岡行き「ASOエクスプレス」が到着。
乗務員の改札を受け、車内に入ります。
先述の通り、この路線は座席指定制となっているため、乗車券に記載された座席番号の座席に着席します。
車内は、4列シート40人乗りの昼行高速仕様。
補助席が装備されている関係上、1人あたりのシート幅は若干狭くなっています。
各座席にはコンセントを完備。
窓側座席のコンセントは内壁下に、通路側座席のコンセントは肘掛下に設置されています。
また、このバスにはWi-fiサービスが実施されています。
Wi-fiの設定は、シートポケット内のリーフレットを見ながら行います。
荷物棚には、貸出用ブランケットが置かれています。
枚数に限りがありますので注意です。
トイレは車内最後部に設置されています。
さほど広くありませんので、あくまで緊急用と考えた方が良さそうです。
以上、車両と車内設備について紹介しましたが、3時間前後という所要時間もさることながら、観光客向けの路線であることを考慮すると、まあ妥当なところかなぁ・・・という気がしました。
途中休憩は1カ所 名物のカレーパンもゲット出来る?
17時00分定刻に阿蘇駅前を発車したバスは、国道57号を熊本空港方面へ向けて走行。赤水駅を少し過ぎた場所に位置するアーデンホテル阿蘇にて最後の乗車扱いを行い、福岡へ向けてひた走ります。
本来であれば、この先は国道57号を熊本インターまでひた走るのですが、熊本地震による通行止めの影響で通れないため、いったん赤水駅方面へ戻った後、県道23号~同339号(通称:ミルクロード)を肥後大津まで迂回し、再度国道57号に合流して熊本インターへと向かいます。
ミルクロードから眺める阿蘇の山々が美しいですね。
18時19分、熊本インター通過。
ここからは、九州自動車道を福岡へ向けて北上します。
「ASOエクスプレス」には、途中の開放休憩が設定されています。
休憩場所は、九州島内高速バスの休憩場所としてお馴染みの北熊本サービスエリア。
こちらでは15分間停車しました。
北熊本サービスエリアは、売店やレストランなど設備が充実していることでも有名。
品揃えも豊富で、こちらでお土産物を購入していく方も多いそうです。
そして、北熊本サービスエリアといえば、ロイヤルのカレーパン専門売店があることでも有名です。
www.cookdoor.jp
ロイヤル北熊本サービスエリア店(熊本県)【ホームメイト・リサーチ - クックドア】
熊本県熊本市北区にある「ロイヤル北熊本サービスエリア店」の施設情報(住所、電話番号)を紹介。ロイヤル北熊本サービスエリア店の口コミや投稿写真、投稿動画があり、ロイヤル北熊本サービスエリア店について調べることができます。ロイヤル北熊本サービスエリア店のことなら喫茶店・カフェ/クックドアで検索!
私もこのカレーパンは大好きで良く購入するのですが、休憩時間を利用して購入する乗客やバス乗務員も多いそうで、実際にこのバスの乗務員もカレーパンを購入して休憩時間に味を楽しんでいました。
北熊本サービスエリアにて休憩停車する「ASOエクスプレス」です。
18時41分、乗客が全員揃ったところでバスは発車。
引き続き、九州自動車道を北上し、福岡へと向かいます。
若干混雑しているものの、車の流れはスムーズ。
巧みなハンドル捌きでバスを進めて行きます。
19時26分、鳥栖ジャンクションを過ぎ、高速基山に到着。
ここまで来ると、福岡市内はもうすぐです。
19時35分、太宰府インター流出。
福岡都市高速道路に入り、半道橋ランプ流出したバスは、19時50分に福岡空港国際線ターミナルに到着します。
そして、きよみ通りや筑紫通りなどを経由し、20時09分、定刻15分遅れで博多バスターミナル2階降車バースに到着しました。
終点は西鉄天神高速バスターミナルですが、今回は宿泊先の関係でこちらで下車。
降車扱いを終え、バスが発車する姿を見届け、博多バスターミナルを後にしたのでありました。
厳しい利用状況の「ASOエクスプレス」
以上、西日本鉄道「ASOエクスプレス」の乗車記をお届けしました。福岡~阿蘇を乗り換えなしで移動出来る路線ということで、運行開始前から気にはなっていたのですが、ネットなどの情報の通り、前途はかなり厳しそうです。
「とにかく乗っていない・・・。」
「採算的にかなり厳しいのでは?」
これが私の率直な感想でした。
今回乗車した便の乗客数ですが、私を含めて10名満たないという寂しい状況でした。
JR豊肥本線が寸断している状況から考えても、使い勝手は決して悪くない路線だとは思うのですが、利用者が少ないという現実を目にしたとき、「何故にこんなに利用が少ないのか・・・」と考えてしまいました。
「いわれている程、福岡から阿蘇への流れがないのか」「PRが浸透していないのではないか」「阿蘇山の噴火の影響」「インバウンド客の減少」などなどなど・・・。
どれも当てはまるかとは思うのですが、実はバスを待っている時間に阿蘇駅にてしばらく観察していたところ、「阿蘇火口線」から降りて来た外国人観光客が、熊本行き「やまびこ号」や別府行き「九州横断バス」に乗り換える光景を多く目にしたのです。
これを見て、「果たして、「ASOエクスプレス」を組み込んだ観光ルートを利用客(とりわけ外国人観光客)にしっかり提示してPR出来ているのかなぁ?」と私は思いました。
もし、仮に出来ていないとすれば、まずはこれを真っ先に実施した方が良いのではないかと。
もちろん、路線単体をでPRすることも大事ですが、こと九州に関しては「SUNQパス」を使って九州内を回る観光客が多いと聞きます。
であれば、例えばですが、
「ASOエクスプレス」で乗り換えなしで阿蘇まで移動出来、阿蘇で観光した後、「やまびこ号」で大分へ移動出来たり「九州横断バス」で黒川温泉・別府へ移動出来ますよ・・・。
といった移動プランをしっかり提示してPRした方が、利用客にも喜ばれるのではないか・・・と、今回の利用を通じて思いました。
色々と書きましたが、JR豊肥本線が寸断している今日において、「ASOエクスプレス」福岡~阿蘇間を乗り換えなしで移動出来る唯一の移動手段でもあります。
折角開設した路線ですので、もう一度PRをしっかり行って、少しでも多くの方が利用する路線になる様、切に願っております。
私も機会があれば、もう一度乗車して、噴火が落ち着いた阿蘇山を訪れたいと思っています。。
【乗車データ】
- 乗車日:2019/07/12
- 乗車区間:
阿蘇駅前→博多バスターミナル - 運行会社:西日本鉄道
- 車両:三菱/エアロエース(QTG-MS96VP)
- 年式:2017年式
- 所属:福岡高速自動車営業所
- 社番:3152
【お知らせ】
「ASOエクスプレス」のご予約・ご購入はこちらのサイトでも受け付けています。
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