北海道中央バス「ドリーミントオホーツク号」昼行便 乗車記
網走バス「千歳オホーツクエクスプレス」で網走に到着した私。
https://hiroshi-project.jp/2019/08/abashiri-bus-chitose-okhotsk-express-impression.html
ホテルで一泊し、網走バスの路線バスやJR釧網線などを利用して、網走近郊をぶらりとします。
ひと通りの予定をこなしたところで、札幌へ戻ります。
札幌へはご存じ、こちら↓を利用しました。 北海道中央バスの札幌~北見・網走間都市間バス「ドリーミントオホーツク号」です。
並行するJR特急「オホーツク」とほぼ変わらない時間で札幌と北見・網走の間を移動出来ることから、多くの方に利用されています。
昼行便3往復、夜行便1往復の計4往復体制で運行を始めましたが、運行が安いこと、ゆったり1人掛けシートで移動出来ること、北見までは並行するJR特急「オホーツク」とさほど変わらない時間で移動出来ることから、平日でも増車する好調な滑り出しを見せます。
翌1992(平成4)年4月25日には、7往復(うち、北見始発札幌行1本)に増便。さらに1999(平成11)年7月16日には10往復(うち、札幌~北見1往復)に増便され、現在に至ります。
所要時間も、高速道路網の整備に伴い順次短縮され、現在は札幌~北見間が約4時間30分、札幌~網走間が約5時間55分(いずれも昼行便の夏季ダイヤ)となっています。
一時期、JRや航空機からの乗客転移がありましたが、近年は安価なバス、時間に正確なJR、速い航空便と客層や目的によって棲み分けがなされている傾向にあります。
ですが、現在も都市間バス「ドリーミントオホーツク号」の人気は高く、平日でも満席になる便や続行便が出る便も少なくありません。
札幌行き「ドリーミントオホーツク号」は、こちらから発車します。
JR網走駅から乗車することは出来ませんので、注意が必要です。
今回私が乗車したのは、札幌発夜行便(札幌23時40分発)の折り返し便となる網走14時00発の便。
2台運行でしたが、1号車は満席であったため、空席のあった2号車を選択して予約・決済しました。
乗車した車両はこちら↓。 北海道中央バス札幌北営業所所属3948号車(日野セレガSHD QRG-RU1ESBA)です。
2015年式と比較的新しい部類に車両ですが、車体下部に痛みが見受けられるあたり、使用環境の厳しさが伺い知れます。
因みに、1号車はこちらの車両↓。 同じく北海道中央バス札幌北営業所所属の4946号車(いすゞガーラSHD 2RG-RU1ESDJ)が充てられていました。
13時50分、2台のバスが3番のりばに入線し、乗車改札が開始。
乗務員の改札を受けて、車内に入ります。
車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっており、後付けにて通路カーテンが設置されています。(通路カーテンは夜行便のみ使用可。)
最後部は4人掛けになっていますが、トイレ前の座席が無く、フリースペースになっているのが特長です。
シートは、可動式枕を搭載したものを採用。
座り心地も良く、ゆったりとくつろぐことが出来ます。
ひざ掛け下にはコンセントも装備。
携帯電話やスマートフォンの充電に便利です。
車内中央部にはトイレを完備。
いざという時に安心です。
網走市街を抜けると、左手には一面に美しい景色が。
道東に来ていることを実感します。
車内では地上デジタルTVが放映されています。 かつては北海道内の多くの都市間バスで実施されていたTV・ラジオ放送・DVD放映のサービスですが、北海道中央バスと共同運行会社が「Wi-fiサービスの本格開始」を理由に2019(平成31)年3月31日をもってサービスを終了したことから、現在もTV・ラジオ放送のサービスを実施しているのは、この「ドリーミントオホーツク号」と沿岸バス「特急はぼろ号」(札幌~羽幌・豊富)のみになってしまいました。(「ドリーミントオホーツク号」はサービス終了路線の対象外になっています。)
女満別西通り、美幌駅前ターミナルにて乗車扱いを行ったバスは、国道39号を西へ進み、15時13分に北見バスターミナルに到着します。
こちらでは10名程の乗客が乗車。
閑散としていた車内も賑やかになります。
15時20分、北見バスターミナルを発車。
発車後、改めて乗務員から自己紹介を各種案内がマイクを通じて行われ、その後車内を巡回して不明点がないかを確認していきます。
このあたりのきめ細かさを見るにつけ、乗務員教育が行き届いている大手事業者であることを感じさせます。
バスは国道39号をさらに西へ。
留辺蘂、温根湯を過ぎると、いよいよ難所の石北峠に差し掛かります。
エンジン音を唸らせながら、巧みなハンドル捌きで峠を登っていきます。
峠の頂上に近づくにつれ、写真の様なエアピンカーブも。
道幅が広いこともあり、スリル感はさほどありませんが、それでもきつい峠を登っていることには変わりありません。
峠の頂上に差し掛かると、写真の様な絶景が。
そして、峠の層雲峡側では、大雪湖も見ることが出来ます。
見どころが多い「ドリーミントオホーツク号」の車窓。
とかく「都市間連絡」という点に注目されがちな同路線ですが、これら景色を眺めるだけでも「ドリーミントオホーツク号」に乗る価値が十分にあると私は思います。
ここから先、札幌までは、自動車専用道路と高速道路をひた走ることになります。
20分程で比布ジャンクション(料金所)を通過し、道央自動車道へ。
そして、17時40分、バスは道央自動車道に入ってすぐの比布大雪パーキングエリアに到着します。
こちらでは10分間の開放休憩となりました。
比布大雪パーキングエリアは、トイレと飲み物自動販売機が設置されているのみの簡素なパーキングエリア。
売店などはありませんので、飲食物は乗車前に購入しておくことをお勧めします。
17時55分、比布大雪パーキングエリアを発車したバスは、道央自動車道を札幌インターまでひた走ります。
外は日が暮れ始め、あと2時間弱で札幌に到着する安心感からか、次第に眠気が襲ってきます。
気が付くと、バスは江別西インターを過ぎ、札幌インター手前の付近を走行していました。
19時25分、札幌インターを流出。
ここからは、南7条・米里通や環状通、国道275号を経て、札幌中心部へと向かいます。
降車専用の菊水元町7条は降車客がおらずに通過し、その次の時計台前では5名ほどが下車。
そして、19時45分、バスは定刻よりも10分早く終点の札幌駅前ターミナル南レーンに到着しました。
久しぶりの「ドリーミントオホーツク号」昼行便の旅でしたが、美しい景色を見ているうちに着いてしまった「あっという間の6時間」でした。
と同時に、「ドリーミントオホーツク号」の利用の多さも改めて実感しました。
いうまでもなく「速い」「安い」「快適」な点が利用客に評価されている結果なのですが、こと最近に関していえば、JR特急の車内販売全廃も少なからず影響しているのではと私は感じています。
JRでは現在、曜日・区間限定で「ご当地車内販売」を実施しているそうですが、基本的にJR特急利用の場合は一度乗ってしまうと途中下車出来ず、かつ飲み物も購入することが出来ません。
その点、「ドリーミントオホーツク号」は開放休憩で外に出てリフレッシュ出来る他、飲み物の調達も可能です。
また、喫煙される方にとっては、休憩場所で一服することも可能です。
実際の話、とある喫煙者の方が出張の際、これまでJR利用だったのが都市間バスに変えたという話も聞いたことがあります。(良いか悪いかは別にして)
運行本数、サービスともに劣勢に立たされているJR側ですが、昨今の経営事情などを考慮すると、今後改善される可能性は低く、もう暫くは「ドリーミントオホーツク号」優位な状況が続きそうです。
夜行便・昼行便ともに便利で快適な「ドリーミントオホーツク号」。
今後もお世話になる機会が多いと思います。
さて、今度はいつ乗車することになるのでしょうか・・・。
【乗車データ】
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ひと通りの予定をこなしたところで、札幌へ戻ります。
札幌へはご存じ、こちら↓を利用しました。 北海道中央バスの札幌~北見・網走間都市間バス「ドリーミントオホーツク号」です。
並行するJR特急「オホーツク」とほぼ変わらない時間で札幌と北見・網走の間を移動出来ることから、多くの方に利用されています。
目次
度重ねる増便と高速道路網の整備で一躍主役に
「ドリーミントオホーツク号」が運行を開始したのは、1991(平成3)年5月30日。昼行便3往復、夜行便1往復の計4往復体制で運行を始めましたが、運行が安いこと、ゆったり1人掛けシートで移動出来ること、北見までは並行するJR特急「オホーツク」とさほど変わらない時間で移動出来ることから、平日でも増車する好調な滑り出しを見せます。
翌1992(平成4)年4月25日には、7往復(うち、北見始発札幌行1本)に増便。さらに1999(平成11)年7月16日には10往復(うち、札幌~北見1往復)に増便され、現在に至ります。
所要時間も、高速道路網の整備に伴い順次短縮され、現在は札幌~北見間が約4時間30分、札幌~網走間が約5時間55分(いずれも昼行便の夏季ダイヤ)となっています。
一時期、JRや航空機からの乗客転移がありましたが、近年は安価なバス、時間に正確なJR、速い航空便と客層や目的によって棲み分けがなされている傾向にあります。
ですが、現在も都市間バス「ドリーミントオホーツク号」の人気は高く、平日でも満席になる便や続行便が出る便も少なくありません。
北海道北見バス「ドリーミントオホーツク号」
網走バス「ドリーミントオホーツク号」
ゆったり1人掛けシートと充実した車内サービス
やって来たのは、JR網走駅から徒歩10分程の場所に位置する網走バスターミナル。札幌行き「ドリーミントオホーツク号」は、こちらから発車します。
JR網走駅から乗車することは出来ませんので、注意が必要です。
今回私が乗車したのは、札幌発夜行便(札幌23時40分発)の折り返し便となる網走14時00発の便。
2台運行でしたが、1号車は満席であったため、空席のあった2号車を選択して予約・決済しました。
乗車した車両はこちら↓。 北海道中央バス札幌北営業所所属3948号車(日野セレガSHD QRG-RU1ESBA)です。
2015年式と比較的新しい部類に車両ですが、車体下部に痛みが見受けられるあたり、使用環境の厳しさが伺い知れます。
因みに、1号車はこちらの車両↓。 同じく北海道中央バス札幌北営業所所属の4946号車(いすゞガーラSHD 2RG-RU1ESDJ)が充てられていました。
13時50分、2台のバスが3番のりばに入線し、乗車改札が開始。
乗務員の改札を受けて、車内に入ります。
車内は、3列独立シート28人乗りの夜行高速仕様となっており、後付けにて通路カーテンが設置されています。(通路カーテンは夜行便のみ使用可。)
最後部は4人掛けになっていますが、トイレ前の座席が無く、フリースペースになっているのが特長です。
シートは、可動式枕を搭載したものを採用。
座り心地も良く、ゆったりとくつろぐことが出来ます。
ひざ掛け下にはコンセントも装備。
携帯電話やスマートフォンの充電に便利です。
車内中央部にはトイレを完備。
いざという時に安心です。
見どころ多し 「ドリーミントオホーツク号」の車窓
14時00分、定刻に網走バスターミナルを発車したバスは、国道39号を北見方面へ向けて走行します。網走市街を抜けると、左手には一面に美しい景色が。
道東に来ていることを実感します。
車内では地上デジタルTVが放映されています。 かつては北海道内の多くの都市間バスで実施されていたTV・ラジオ放送・DVD放映のサービスですが、北海道中央バスと共同運行会社が「Wi-fiサービスの本格開始」を理由に2019(平成31)年3月31日をもってサービスを終了したことから、現在もTV・ラジオ放送のサービスを実施しているのは、この「ドリーミントオホーツク号」と沿岸バス「特急はぼろ号」(札幌~羽幌・豊富)のみになってしまいました。(「ドリーミントオホーツク号」はサービス終了路線の対象外になっています。)
女満別西通り、美幌駅前ターミナルにて乗車扱いを行ったバスは、国道39号を西へ進み、15時13分に北見バスターミナルに到着します。
こちらでは10名程の乗客が乗車。
閑散としていた車内も賑やかになります。
15時20分、北見バスターミナルを発車。
発車後、改めて乗務員から自己紹介を各種案内がマイクを通じて行われ、その後車内を巡回して不明点がないかを確認していきます。
このあたりのきめ細かさを見るにつけ、乗務員教育が行き届いている大手事業者であることを感じさせます。
バスは国道39号をさらに西へ。
留辺蘂、温根湯を過ぎると、いよいよ難所の石北峠に差し掛かります。
エンジン音を唸らせながら、巧みなハンドル捌きで峠を登っていきます。
峠の頂上に近づくにつれ、写真の様なエアピンカーブも。
道幅が広いこともあり、スリル感はさほどありませんが、それでもきつい峠を登っていることには変わりありません。
峠の頂上に差し掛かると、写真の様な絶景が。
そして、峠の層雲峡側では、大雪湖も見ることが出来ます。
見どころが多い「ドリーミントオホーツク号」の車窓。
とかく「都市間連絡」という点に注目されがちな同路線ですが、これら景色を眺めるだけでも「ドリーミントオホーツク号」に乗る価値が十分にあると私は思います。
途中休憩は1ヶ所のみ 飲食物は事前に購入を
石北峠を越え、層雲峡の温泉街を通過したバスは、17時18分に上川層雲峡インターから旭川紋別自動車道に入ります。ここから先、札幌までは、自動車専用道路と高速道路をひた走ることになります。
20分程で比布ジャンクション(料金所)を通過し、道央自動車道へ。
そして、17時40分、バスは道央自動車道に入ってすぐの比布大雪パーキングエリアに到着します。
こちらでは10分間の開放休憩となりました。
比布大雪パーキングエリアは、トイレと飲み物自動販売機が設置されているのみの簡素なパーキングエリア。
売店などはありませんので、飲食物は乗車前に購入しておくことをお勧めします。
17時55分、比布大雪パーキングエリアを発車したバスは、道央自動車道を札幌インターまでひた走ります。
外は日が暮れ始め、あと2時間弱で札幌に到着する安心感からか、次第に眠気が襲ってきます。
気が付くと、バスは江別西インターを過ぎ、札幌インター手前の付近を走行していました。
19時25分、札幌インターを流出。
ここからは、南7条・米里通や環状通、国道275号を経て、札幌中心部へと向かいます。
降車専用の菊水元町7条は降車客がおらずに通過し、その次の時計台前では5名ほどが下車。
そして、19時45分、バスは定刻よりも10分早く終点の札幌駅前ターミナル南レーンに到着しました。
最後に
以上、北海道中央バス「ドリーミントオホーツク号」昼行便の乗車記をお届けしました。久しぶりの「ドリーミントオホーツク号」昼行便の旅でしたが、美しい景色を見ているうちに着いてしまった「あっという間の6時間」でした。
と同時に、「ドリーミントオホーツク号」の利用の多さも改めて実感しました。
いうまでもなく「速い」「安い」「快適」な点が利用客に評価されている結果なのですが、こと最近に関していえば、JR特急の車内販売全廃も少なからず影響しているのではと私は感じています。
JRでは現在、曜日・区間限定で「ご当地車内販売」を実施しているそうですが、基本的にJR特急利用の場合は一度乗ってしまうと途中下車出来ず、かつ飲み物も購入することが出来ません。
その点、「ドリーミントオホーツク号」は開放休憩で外に出てリフレッシュ出来る他、飲み物の調達も可能です。
また、喫煙される方にとっては、休憩場所で一服することも可能です。
実際の話、とある喫煙者の方が出張の際、これまでJR利用だったのが都市間バスに変えたという話も聞いたことがあります。(良いか悪いかは別にして)
運行本数、サービスともに劣勢に立たされているJR側ですが、昨今の経営事情などを考慮すると、今後改善される可能性は低く、もう暫くは「ドリーミントオホーツク号」優位な状況が続きそうです。
夜行便・昼行便ともに便利で快適な「ドリーミントオホーツク号」。
今後もお世話になる機会が多いと思います。
さて、今度はいつ乗車することになるのでしょうか・・・。
【乗車データ】
- 乗車日:2019/07/27
- 乗車区間:
網走バスターミナル→札幌駅前ターミナル - 運行会社:北海道中央バス
- 車両:日野/セレガSHD(QRG-RU1ESBA)
- 年式:2015年式
- 所属:札幌北営業所
- 社番:3948
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