「グラバー号」廃止と「オランダ号」近鉄バス単独運行化について ~長崎自動車が夜行高速バスの運行から完全撤退~
夜行高速バスに興味がある方にとって、ショッキングなニュースが入ってきました。
名鉄バス(本社:名古屋市)と長崎自動車(本社:長崎市)が運行する名古屋~長崎線「グラバー号」の廃止と、近鉄バス(本社:東大阪市)と長崎自動車が運行する京都・大阪~長崎線「オランダ号」の近鉄バス単独運行化であります。
いずれも2018(平成30)年12月1日に実施されます。
これにより、長崎自動車は夜行高速バスの運行から完全撤退することになります。
LCCの台頭と燃料費高騰など外部環境の変化が理由
(長崎自動車プレスリリースより引用)夜行高速バス『長崎~名古屋』線(グラバー号)の廃止
および『長崎~大阪・京都』線について
いつも長崎バスをご利用いただきありがとうございます。
長崎自動車㈱では、名鉄バス㈱と共同運行しております『長崎~名古屋線』(グラバー号)は、平成30年11月30日(金)の運行便を以ちまして、運行を終了させていただきます。
夜行高速線は、LCC(格安航空会社)の就航や、燃料費高騰といった様々な外部環境の変化もあり、今後の収支改善が見込めず、運行を維持することが困難となりました。
ご利用のお客様には、大変ご迷惑をお掛けしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
なお、当社が近鉄バス㈱と共同運行しております『長崎~大阪・京都線』(オランダ号)につきましては、当社のみ同路線を撤退し、近鉄バス㈱単独にて運行いたします。
記
■夜行高速バス路線
実施日:平成30年12月1日※12月1日(土)以降の「長崎~名古屋線」の運行につきましては、廃止することといたします。
路線名 運行会社 長崎~名古屋線 路線廃止 長崎~大阪・京都線 近鉄バス株式会社
なお、同路線の廃止に伴い、名鉄バス㈱におきまして、同社㈱と西日本鉄道㈱と共同で運行する「名古屋-福岡線(どんたく号)」にて乗り継いで長崎まで行くことができる"乗り継ぎ乗車券"を発売する予定です。"乗り継ぎ乗車券"の内容につきましては、後日名鉄バス㈱のホームページにてお知らせがございます。
※12月1日(土)以降の「長崎~大阪・京都線」の運行につきましては、近鉄バス㈱が単独にて運行いたします。
運行計画の詳細が決まり次第、弊社ホームページにてお知らせいたします。
(名鉄バスプレスリリースより引用)
【長崎線】<12月1日(日)>
「名古屋・長崎線」の路線廃止について
日頃より名鉄バスをご利用いただきまして、ありがとうございます。
高速バス「名古屋-長崎線」は、平成30年11月30日(金)出発便をもって、運行を終了させていただきます。1989年の路線開設より29年間、ご利用いただきありがとうございました。
同線の運行終了後は、「名古屋・福岡線」を利用しての乗継でおトクに長崎までご利用できる、乗継きっぷを発売する予定で調整しております。乗継きっぷについて詳細は決定次第、ホームページにてお知らせいたします。
詳しくは下記をご覧ください。
【「名古屋・長崎線」の路線廃止について】
<実施日>
平成30年12月1日(土)
(※平成30年11月30日(金)が最終運行となります)
<注意事項>
・往復乗車券をお買い求めの方は、復路が11月30日(金)までになるようにお買い求めください。
※復路が12月1日(土)以降の乗車券は往復ではお買い求めいただけません。
・高速バス「名古屋-福岡線」についてはこちらをご覧ください。
・高速バス「名古屋-熊本線」についてはこちらをご覧ください。
<お問い合わせ>
名古屋中央営業所 : 052-561-5039
「グラバー号」は路線廃止
夜行高速バス「グラバー号」は、1989(平成元)年9月1日に、名古屋鉄道と長崎自動車の共同運行路線として開設。
運行開始当初は、日本最長夜行高速バスとして注目を集めました。
1999(平成11)年3月には、名古屋側の運行会社が日本急行バス(のちの名古屋観光日急→名鉄観光バス)に移管されますが、2009(平成21)年2月に再度名鉄バスへ移管され、現在に至っています。
「グラバー号」には数回乗車しており、名鉄バス担当便が多かった記憶があります。
2014(平成26)年8月に名古屋から長崎まで2号車に乗車したのが最後ですね。
繁忙期には続行便が付くほどの人気路線であるだけに、今回の運行終了(廃止)のニュースは正直びっくりしました。
今のところ、名古屋~長崎間にLCCは就航されていませんが、長距離運行よるコスト高に加え、乗務員不足、更には燃料費高騰の影響などで、これ以上運行を続けることが困難と判断したのでしょう。
「グラバー号」の廃止により、名古屋~長崎間を直通する高速バスは完全に無くなります。
「オランダ号」は近鉄バスの単独運行路線として存続
夜行高速バス「オランダ号」は、「グラバー号」運行開始9カ月前の1988(昭和63)年12月22日に、近畿日本鉄道と長崎自動車の共同運行路線として開設されました。
運行開始当初は、大阪~長崎間の運行でしたが、後に京都まで延伸された他、京阪神地区及び長崎市内の停留所新設とこれに伴う経路変更などを経て現在に至ります。
永らくの間、現在は廃止されている「ロマン長崎号」(阪急バス→阪急観光バス・長崎県交通局)とダブルトラックの関係にありましたが、現在はユタカ交通「ユタカライナー」と競合関係にあります。
「オランダ号」にはこれまで2回乗車しております。
近鉄バス担当便、長崎自動車担当便それぞれ各1回乗車しましたが、いずれのバスも快適に過ごすことが出来たのを今でも覚えています。
大阪~長崎間は、LCC「peach」が就航している他、「ユタカライナー」という競合相手もいるだけに、今後どうなるのか・・・と心配はしていました。
しかし、近鉄バスが今年、長崎自動車が一昨年と昨年にそれぞれ新型車両を導入したことなどから、とりあえずは安泰かなぁと思っていただけに、長崎自動車の運行撤退は正直意外でした。
2018(平成30)年12月以降、「オランダ号」は近鉄バスが単独で運行を続けますが、バス業界を取り巻く環境が厳しさを増す中、今後も運行を続けることが出来るのか、注目されます。
夜行高速バスの運行から撤退する長崎自動車
先述の通り、今回の「グラバー号」の廃止及び「オランダ号」の近鉄バス単独運行化で、長崎自動車は夜行高速バスの運行から撤退することになります。プレスリリースの通り、外部環境の変化でこれ以上コストのかかる長距離夜行高速バスの運行を維持することが困難としていますが、昨今の乗務員不足に加えて、LCCをはじめとする競合交通機関の台頭、更には再度の燃料費高騰と、高速バスを取り巻く環境は再び厳しさを増しています。
事業者にとって収益面で必ずしも「うまみ」が多くない長距離夜行高速バスの廃止・運行撤退は、もしかすると今後増えるかもしれませんね。
今後の業界全体の動向に注目です。
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