近鉄バス「オランダ号」 乗車記(2012年1月乗車分)
夜行路線バス「オランダ号」について簡単にご紹介すると、「オランダ号」は近鉄バスと長崎自動車が1988年12月に開業した夜行路線バスで、同じく関西~長崎間を運行する「ロマン長崎号」(阪急観光バス・長崎県交通局の共同運行)とのダブルトラック路線として知る人ぞ知る路線でもあります。
開業後暫くは、大阪梅田地区を発着する「ロマン長崎号」の利用客が多く、「オランダ号」は劣勢に立たされる時期が長かったのですが、その後京都延伸や大阪・長崎地区の停留所新設等でサービス改善を行った結果、現在は堅調に推移しているようです。
車内は通路カーテン付きの3列夜行高速仕様
今回乗車したのは、4月のとある週末の長崎発の便で、近鉄バス担当便になります。2010年式の日野セレガHD(LKG-RU1ESBA)で、元々この車両は京阪神~高知安芸・奈半利線「国虎号」で活躍していましたが、昨年「オランダ号」にコンバートされました。
出発の地は、新地中華街近くの長崎バス新地ターミナル。
発車10分前にはホームにバスが入線してきます。
早速乗務員の改札を受け、車内に入ります。
車内はこんな感じです。
3列独立シート27人乗りの夜行高速仕様ですが、ハイバックシートに木目調フローリング、更にはコンバートの際に後付けされた通路カーテンと、充実した車内設備に良い意味で驚きました。
近鉄バスってこんなにサービスが良かったっけ????
20時30分、定刻に発車した「オランダ号」は、大波止、長崎駅南口、ココウォーク茂里町、大橋、住吉、道の尾、打坂の各停留所で乗車扱いを行った後、長崎バイパスから長崎自動車道へと入り、その後、諫早インター、大村インターで最後の乗車扱いを行い、九州道から中国道、山陽道などを経由して大阪・京都へと向かいます。
この日は週末と学生の春休み期間が重なっていることもあってか、車内はほぼ満席。
地元の関西方面への足としてすっかり定着している印象を受けました。
途中休憩は消灯前の1箇所のみで、九州道の吉志パーキングエリアにて10分間程停車します。
順調に走行しますと、23時10分頃の到着になります。
トイレや洗顔、買い物には丁度良い休憩時間で、大半の乗客がトイレや買い物、洗顔を済ませていました。
乗客が全員揃ったところでバスは出発。
その後、10分程しますと車内は完全消灯され、おやすみタイムとなります。
通路カーテンをセットしてシートを倒すと、連日の疲れからかすぐさま夢の中へ。
翌朝大阪到着まで目を覚ますことはありませんでした。
最新型車両の乗り心地の良さと通路カーテンの心理的効果が功を奏しているのでしょう。
朝6時前には前方のカーテンが開けられ、起床時間となります。
阪神高速道路を降り、大阪駅が見えると、最初の降車停留所の大阪駅前(地下鉄東梅田駅)はすぐそこです。
本来であれば終点まで乗車したいところですが、この日は至急札幌へ戻る必要があったため、私はここで下車。
前日夜トランクに預けた荷物を乗務員から受け取って、そそくさと関西空港へ向かうのでありました。
利用が定着しつつある「オランダ号」
というわけで、今回初めて近鉄バスの「オランダ号」に乗車してみましたが、寝台特急「あかつき」がなくなった現在、長崎地区と京阪神地区とを結ぶ交通機関として、特に地元において利用が定着しつつあるという印象を強く持ちました。とかく関西~九州間の夜行路線バスは季節波動が大きいと言われていますが、今後も利用客に目を向けたサービス改善と安全運行を続けてもらいたいものですね。
個人的には、近鉄バス、長崎自動車両社ともセレガーラ(日野セレガ&いすゞガーラ)を投入していて、車両自体の乗り心地も良いので、どちらの会社のバスに乗車してもハズレはないと思います。
が、強いて特長を言うならば、「気が利く乗務員が乗務している近鉄バス」と「マルチステレオなど車内設備が充実している長崎バス」といったところでしょうか。
因みに長崎自動車の車両はこちらです。
どちらのバスを選ぶかはあなた次第・・・・・ですね(笑)。
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