西日本鉄道「はかた号」プレミアムシート 乗車記【札幌~博多間 日本縦断 高速バスだけの旅 南下編】
2020年7月1日より運行を開始しております。
新型車両の乗車記は、以下のページにて公開しております。
【プレミアムシート】
西日本鉄道「はかた号」新型車両【プレミアムシート】 乗車記(新宿→北九州 2020年7月乗車分)
【ビジネスシート】
今後公開予定(時期は未定)
2020年8月に新宿から福岡(博多バスターミナル)まで乗車した時の模様を動画にしました。
宜しければご覧いただけると幸いです。
札幌~博多間を高速バスだけで縦断しようという旅企画『札幌~博多間 日本縦断 高速バスだけの旅』。
前回、京王バス東の渋谷~木更津間高速バス「渋谷木更津線」で活躍する日野セレガR-FSをご紹介しましたが・・・
バスタ新宿に戻り、南下編のアンカーとなるバスを待ち受けます。
南下編のアンカーを飾ったのは・・・もちろん、「あのバス」でした。
『札幌~博多間 日本縦断 高速バスだけの旅』南下編(札幌→博多)の3日目、南下編の最終回です。
バスタ新宿で待ち受けた「あのバス」とは・・・
東京都内での残りの所用を済ませ、再びバスタ新宿へ。乗車前の買い物などを済ませ、南下編アンカーのバスをしばし待ちます。
暫くすると、バスは入線。
南下編アンカーとして選んだのは、もちろん、こちらのバスでした!
ご存知「キング・オブ・夜行バス」こと、西日本鉄道の新宿~北九州・福岡間夜行高速バス「はかた号」です。
こちらの「はかた号」で、東京から一気に福岡博多へ移動、ゴールを目指します。
今回乗車したのは、こちらの車両でした。
西日本鉄道博多自動車営業所所属の0001号車(三菱エアロクイーン QRG-MS96VP)です。
パールホワイトメタリックの車体に、「Line connecting Hakata with Tokyo」のロゴが入った、「はかた号」専用車両になります。(写真はイメージです。)
バスは、バスタ新宿4階のD10番のりばに入線。
乗車改札を受け、車内に入ります。
個室感覚が楽しめる「プレミアムシート」をゲット!
こちらのブログや他のメディア媒体などでも紹介している通り、現在の「はかた号」は「2クラス制」を採用。前方4席が個室タイプの「プレミアムシート」、後方19席が3列独立の「ビジネスシート」になっています。
今回私が選んだのは、個室型「プレミアムシート」の1B席。
偶然にも乗車日の数日前にキャンセルが発生したため、運良く座席を確保ことが出来ました。
個室感覚が楽しめる「プレミアムシート」の旅、楽しみであります。
そして、最前列の1A席と1B席には、この様な仕掛けが。
ひじ掛け下のスイッチ操作で、白色ガラスが瞬時に透明ガラスに切り替わるマジックガラスが設置されています。
これにより、前方の景色も楽しめる様になりました。
尚、「はかた号」の詳しい車内設備については、私のブログの過去記事でも紹介していますし、「バスとりっぷ」様にも執筆していますので、そちらをご参照いただけると幸いです。
途中休憩は2回 佐波川サービスエリアではあの番組の聖地も?
21時00分 バスタ新宿発車
21時00分、福岡行き「はかた号」は定刻にバスタ新宿を発車します。
スロープを下り、甲州街道から首都高速道路初台南ランプへ。
初台南ランプから、首都高速道路中央環状線~同3号渋谷線を経由し、東名高速道路へと入ります。
初台南ランプに入ったところで、乗務員による運行経路・車内設備の案内がマイクを通じて行われますが、不足無く丁寧な案内は、さすが西鉄といったところですね。
改めて車内を見てみると、プレミアムシート、ビジネスシートともに満席でした。
平日にもかかわらずこの乗車率・・・流石としかいい様がないですね。
ところで、私が前回「プレミアムシート」に乗車したのは、2019(令和元)年5月下旬のことでしたが、その時と今回で、違う点を2つ見つけました。
その違う点とは、次の通りです。
- 乗務員の改札方法
これまで、乗務員は予めプリントアウトされた座席表(台帳)をもとに乗車時の改札を行っていましたが、今回の乗車では、タブレットによる改札に変更されていました。
使用されているのは、「中央高速バス」などで用いられている改札用のタブレットと全く同仕様のタブレット。
これにより、出発直前までの予約状況が瞬時に反映され、省力化にもつながる・・・ということなのでしょうね。 - プレミアムシート利用向けタブレット(iPad mini)の貸し出し方法
これまでは、盗難防止用のチェーンに括り付けられる形で座席ポケットに入っていましたが、今回の乗車では、乗務員申告方式に変更されていました。
タブレット(iPad mini)を利用したい方は、乗務員に申告すると、座席まで届けてくれます。
21時27分 東京料金所通過
東京料金所を通過後は、いよいよ夜のハイウェイクルージング。
外の景色を眺めながら、シートを少し倒してマッサージ機能をONにします。
マッサージ機能の心地よさが、何ともいえませんね。
車の流れは、至ってスムーズ。
最初の休憩場所である静岡サービスエリアまでは、順調に走行し続けそうです。
22時21分 御殿場ジャンクション通過
御殿場ジャンクションからは、進路を新東名高速道路に変えます。
走行環境が良い新東名高速道路も、車の流れは至ってスムーズです。
23時11分~23時25分 静岡エリアにて消灯前の開放休憩
新宿から2時間程で、バスは消灯前の休憩場所である静岡サービスエリアに到着。
こちらでは、消灯前開放休憩時間として14分停車しました。
消灯後は、翌朝の休憩まで下車出来ませんので、消灯前の準備(洗顔や買い物など)はこちらで済ませておきましょう。
静岡サービスエリアに停車中の「はかた号」です。
22時50分 消灯
乗客が全員揃ったところで、バスは静岡サービスエリアを発車。
交代乗務員がビジネスシートのフェイスカーテンをセットし、その後、車内は消灯となります。
この先は、数か所のサービスエリアにて乗務員交代のために停車しますが、乗客は翌朝の開放休憩まで下車することができません。
その間、バスは新東名高速道路~東名高速道路~名神高速道路~中国自動車道~山陽自動車道を北九州・福岡へ向けてひた走ります。
疲れがピークに達していたのか、電動リクライニングシートを倒して目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
翌朝の福山サービスエリアでの乗務員交代時まで、目を覚ますことはありませんでした。
08時18分 起床
乗務員による案内放送で起床となりました。
案内後、交代乗務員が前方のカーテンとビジネスシートにてセットしていたプライベートカーテンを片付け、その後、朝の休憩場所到着の案内が行われます。
どうやら、定刻よりも若干遅れて運行している様です。
08時27分~08時45分 佐波川サービスエリアにて朝の開放休憩
駿河湾沼津サービスエリア発車後、約9時間でバスは朝の休憩場所である山陽自動車道佐波川サービスエリアに到着します。
こちらでは17分間の開放休憩となりました。
佐波川サービスエリアは、山陽自動車道の中でも比較的大きなサービスエリア。
売店はコンビニ(セブンイレブン)となっている他、牛丼の吉野家も入居しています。
吉野家の牛同弁当を購入して車内で・・・というわけにはいきませんが、パンなどの軽食類や飲み物をセブンイレブンで購入して車内に持ち込むことは可能です。
そして、佐波川サービスエリアといえば、こちら。
バラエティTV番組「水曜どうでしょう」ファンであればお馴染み、佐波川サービスエリアの案内地図盤です。
「ケツの肉が取れる夢を見た」「大泉さん・・・あの2人・・・やっぱり、いません」というみすたさん(鈴井貴之さん)の名言も生まれた、いわば「番組の聖地」といっても良いでしょう。
佐波川サービスエリアに停車中の「はかた号」です。
バスの出入口上部には、高速バス表示ガイドラインに基づく運行案内が貼られていました。
09時43分 関門橋通過
乗客が全員揃ったところで、バスは佐波川サービスエリアを発車。
終点まであと3時間弱ですが、やはり定刻よりも遅れている様で、交代乗務員曰く、伊勢湾岸道工事渋滞による迂回運行の影響で、約15分程遅れているとのことでした。
ここから先、車内は昼行高速バスの雰囲気。
車窓を楽しみながら、福岡へと向かいます。
09時43分、バスは関門橋を通過。
いよいよ九州に上陸です!
10時05分 小倉駅前到着
09時50分、門司インターを通過。ここから先は北九州都市高速道路を富野ランプまで走行し、小倉中心部へと向かいます。
10時05分、バスは最初の降車停留所である小倉駅前に到着。
こちらでは6名が下車していきました。
その後、砂津(チャチャタウン前)と黒崎インター引野口は、降車客がいないために通過。
足立ランプから北九州都市高速道路に入り八幡インターまで走行後、八幡インターからは九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。
北九州都市高速道路から見る八幡市街の街並みです。
11時19分 西鉄天神高速バスターミナル到着
10時57分、福岡インターを流出。
ここから先は福岡都市高速へ入り、10分程で天神北ランプを流出します。
福岡都市高速道路からは、博多港の様子も見ることが出来ます。
11時19分、バスは定刻19分遅れで西鉄天神高速バスターミナル到着。
九州島内高速バスや西鉄の路線バス、西鉄天神大牟田線への乗り換えは、こちらが便利です。
こちらでは半数以上の乗客が下車していきました。
11時37分 博多バスターミナル到着
そして、定刻20分遅れのの11時37分、バスは終点の博多バスターミナル2階降車ホームに到着しました。
九州島内高速バスや西鉄の路線バス、JR各線、福岡市営地下鉄への乗り換えは、こちらが便利です。
新宿を出発して14時間37分。
今回も意外とあっという間に着いてしまった・・・というのが正直な感想でした。
多少奮発したとはいえ、個室感覚でくつろげた「プレミアムシート」のおかげであることはいうまでもない事実。
今回も十分に楽しませていただきました。
そして、この「はかた号」の乗車をもって、
『札幌~博多間 日本縦断 高速バスだけの旅』南下編
は、無事にゴールとなりました。
この後、北上編(博多→札幌)が残っていますが、ひとまずはゴール。
博多バスターミナルとJR HAKATA CITYを見ながら、心地良さと安堵感を噛みしめたのでありました。
次世代「はかた号」専用車デビューはいつなのか?
「はかた号」に乗車したのは、昨年2019(令和元)年7月に乗車して以来(プレミアムシートに至っては同年5月に乗車して以来)でしたが、トータル面でのサービスの良さは流石だと思いました。以前の乗車記にも書きましたが、
「夜行バス界のキングの称号はまだまだ渡さんぞ!」
といわんばかりの気概、風格を、今回も感じましたね。
車両しかり、サービスしかり、1000km越えの超長距離路線に相応しいものを提供しているからであるからこそだと思います。
一方で気になったのが、やはり現行の専用車両のことです。
これも、以前の乗車記で書いた通り、毎日1000km以上の走行で酷使されているからでしょうか、外観やシートに所々痛みが目立っているのが気になりました。
特に、「プレミアムシート」に至っては、シートのへたり具合が、以前にも増して進んでいるように感じました。
こうなると、
次世代「はかた号」専用車デビューはいつなのか?
という期待をどうしてもしてしまいます。
トータルの走行距離も200万kmを越えていることから、時期的にも「次期専用車に代替を・・・」という声が出てきていますし、もしかすると、西鉄側でも次期専用車への代替検討が始まっているのかもしれません。
幾度の困難を乗り越え、利用が概ね顕著に推移しているといわれる西鉄の「はかた号」。
閑散期の利用促進や車両の代替問題など、抱える課題は決して少なくありませんが、今後も福岡と東京都を結ぶ「夢の架け橋」として、末永く運行を続けることを切に願いたいものです。
【乗車データ】
- 乗車日:2020/02/20
- 乗車区間:
バスタ新宿(新宿高速バスターミナル)→博多バスターミナル - 運行会社:西日本鉄道
- 車両:三菱/エアロクイーン(QRG-MS96VP)
- 年式:2014年式
- 所属:博多自動車営業所
- 社番:0001
【お知らせ】
「はかた号」ビジネスシートのご予約・ご購入はこちらのサイトでも受け付けています。
次回予告
予め「WEB SUNQパス」を仕込んでおいた私は、「フェニックス号」で九州道を南下。そして、再び「あの場所」を再訪!
果たして、今回はトンボ帰りせずに済むのか?
次回
「高速バスで夜汽車に宿泊!?」
お楽しみに。
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