太平洋フェリー「きたかみ」 仙台→苫小牧の旅【1日目】
18時50分頃 仙台港フェリーターミナルに到着
千葉県船橋市の西船橋駅から宮城交通の高速バス「ザ・サンライナー」で仙台駅西口40番のりばに到着した私。
徒歩でJRあおば通駅へ移動し、JR仙石線に乗車、中野栄駅まで移動。
さらに、宮城交通の路線バスに乗り換えて仙台港フェリーターミナルへ移動しますが、バスが大幅に遅延したこともあり、フェリーターミナルに到着したのは18時50分頃でした。
到着後、カウンターにて乗船手続きを済ませ、早速乗船します。
今回乗船する太平洋フェリー「きたかみ」です。
ボーディングブリッジには、乗船券に関する案内が掲げられていました。
18時55分 乗船
乗船したところで、まずは船室に荷物を置きましょう。
今回お世話になった1人用簡易個室、エコノミーシングルです。
当初は1等クロスツインを抑えたかったのですが、かなり前から満室であったということもあり、今回はこちらの部屋を選びました。
エコノミーシングルの定員は8区画75名。
「きたかみ」のデザインコンセプト「SPACE TRAVEL(スペーストラベル)」を踏襲した造りになっており。内装も機能的なデザインになっています。
こちらが船室。
1段ベッド構造になっており、扉は鍵で施錠出来る様になっています。
リーズナブルな値段で個室感覚の船旅が楽しめるのが、この船室の特徴です。
船室の奥側には、簡易テーブルと鏡、コンセントがあります。
船室の鍵はテーブル上のケース内に入っており、下船時は鍵をこのケースに戻します。
船室入口側にはタオルハンガーを装備しています。
持ち出し厳禁ですので注意しましょう。
こちらがベッドです。
厚めの布団と枕が置かれています。
救命胴衣はベッドの下にあります。
枕元には、テレビ用スピーカーと照明、充電用コンセントがあります。
テレビ用スピーカーにはイヤホンジャックを装備しており、有線イヤホンを接続してテレビの音声を聴くことが出来ます。
船室内のテレビです。
地上波(電波が届く場合に限る)、BS放送が楽しめます。
19時00分 夕食
お腹が空いていたことと、出港の様子を見たいということで、この時間に夕食をとることにしました。
レストラン「グリーン プラネット」は、1つ上の7デッキ中央部にあります。
太平洋フェリーのレストランはバイキング形式。
好きなものを好きなだけ食べたいという方におすすめです。
料金は、夕食が2,100円、朝食と昼食が1,100円(いずれも大人料金)となっています。
こちらがこの日の夕食。
茶色ばかりですが、美味しくいただきました。
19時40分 仙台港出港
夕食をとり終えたところで、仙台港出港の時間に。
7デッキのプロムナードからオープンデッキに出て、出港の様子を見ることにしました。
太平洋フェリー「きたかみ」は、至るところでプロジェクションマッピングを採用していることでも有名。
プロムナードのプロジェクションマッピングは、日ごとに映し出される絵が変わるそうです。
仙台港周辺の夜景を眺めながら、太平洋フェリー「きたかみ」は19時40分定刻に仙台港を出港します。
北海道苫小牧西港まで、約15時間の船旅の始まりです。
仙台港は、縦長かつ横短の港ということもあり、大型カーフェリー単独で旋回することが出来ません。
ですが、出港するには、当然のことながら旋回しなければなりません。
そこで活躍するのが、タグボート。
このタグボート1隻で、総トン数13,694トンの大型カーフェリーを引っ張って旋回するのです。
タグボートの力を借りて旋回した太平洋フェリー「きたかみ」は、仙台港を離れ、北海道苫小牧西港をめざします。
22時30分 船内散策
船室に戻り、横になってのんびりしたところで、22時00分、消灯時間となりました。
さらにテレビを見ているうちに、時刻は22時30分。
この時間から船内散策をすることにしました。
というのも、この日は乗客が大変多く、乗船時から船内散策をする状況ではなかったのです。
ですので、多くの乗客が船室に戻った時間帯に船内散策をしようということになりました。
太平洋フェリー「きたかみ」のデザインコンセプトは、「SPACE TRAVEL(スペーストラベル)」。
宇宙船をイメージした白色に、様々な光の演出が映える新感覚フェリーが謳い文句になっています。
夜間航海となるダイヤの特性を踏まえてテーマを設定したといわれており、星空の旅をイメージして光を駆使した演出を施した設計となっています。
6デッキ エントランスホール
エントランスは6~7階の2層吹き抜け構造となっています。
エレベータがエントランス後方側に設置されている関係上、「いしかり」「きそ」のエントランスに設置しているメインオブジェの様なものはありませんが、船内の中央に位置する階段の壁にプロジェクションマッピングで船内案内を映し出せる様になっています。
また、船内の中央に位置する階段の壁と天井では、毎晩プロジェクションマッピングによるショーを実施しています。
エントランス中央部には、テレビコーナーを配置。
消灯時以外はこちらでテレビを放映しています。
船室にテレビがないB寝台、C寝台をご利用の方にはありがたい設備ですね。
また、エントランスには、フォトコーナーも設置。
乗船の記念撮影はいかがですか?
案内所(インフォメーション)
案内所(インフォメーション)は、6デッキ エントランス部にあります。
航行に関する情報を表示するディスプレイやパンフ類、自動販売機コーナーは6デッキ エントランス後方にあります。
売店(ショップコーナー)
売店(ショップコーナー)は、6デッキの案内所(インフォメーション)隣に設置しています。
時間を区切っての営業(18:45~21:30、翌日08:30~10:30)にはなりますが、土産類や軽い飲食物などを購入する際に便利です。
「いしかり」「きそ」にあるカフェコーナーが「きたかみ」にはないため、カップラーメン類も少数ではありますが取り扱っています。
なお、先述のレストランもそうですが、お支払いは現金のみです。
クレジットカード、コード決済は利用出来ませんので注意しましょう。
展望大浴場
6デッキエントランス中央部には、展望大浴場の入口があります。
船旅の楽しみのひとつでもある大浴場。
浴室も広く、ゆったりとお風呂を楽しむことが出来ます。
キッズエリア
6デッキ階段下部には、キッズエリアがあります。
小さなお子様のための遊び場となっており、小さなお子様がいらっしゃる方には便利なスペースです。
7デッキ エントランス・プロムナード
ひとつ上の階の7デッキの様子です。
開放的な造りが特徴です。
自動販売機コーナーは7デッキにも。
6デッキの自販機コーナーには無かったカップラーメンの自販機も設置されています。
なお、「きかたみ」は苫小牧~仙台航路就航に特化した船舶ということもあり、初代「きたかみ」にあったラウンジ、ゲームコーナー、軽食スタンドが、2代目「きたかみ」では廃止されています。
就航当初は戸惑いを見せた乗客も少なくなかったと聞きましたが、現場側では、パブリックスペースが中央部に集中していることで、少人数のクルーで運営出来る様になり、働きやすくなったといいます。
というわけで、簡単に共有部分の様子をご紹介しましたが、「いしかり」「きそ」で見られる”優雅な雰囲気を醸し出す船内デザイン”とは異なり、どちらかというと”機能的でシンプルな船内デザイン”という印象を受けます。
苫小牧~仙台間の乗船であれば十分な船内設備といえますが、「いしかり」「きそ」に乗り慣れている乗客にとっては、どこか物足りなさを感じるかもしれませんね。
23時30分 就寝
船内散策を終えたところで、大浴場でひとっ風呂浴びようかと思いましたが、疲れていたこともあり、就寝するとします。
ベットに横たわり、布団をかけると、いつしか夢の中へ。
翌朝まで目を覚ますことはありませんでした。
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