JR北海道「フラノラベンダーエクスプレス」(261系ラベンダー編成)を見てみる
北海道富良野市へ行って来ました。
富良野市は、北海道のほぼ中心に位置し、「へその街」としても知られています。
ドラマ「北の国から」の舞台にもなった他、夏はラベンダー、冬はスキーと、観光客が多く訪れる場所でもあります。
今回、何故に富良野へ思い付きで行ったのか・・・。
それは、こちらの鉄道車両を見るためにでした。
JR北海道の261系5000番台多目的特急車両「ラベンダー編成」です。
2021(令和3)年5月にデビューしたばかりの、JR北海道の中では最新の車両ということになります。
札幌~富良野間を結ぶ特急列車といえば、夏季に臨時運行する「フラノラベンダーエクスプレス」が知られています。
これまで、「クリスタルエクスプレス」や「ノースレインボーエクスプレス」といった「リゾート列車」で運行されていましたが、2021年からは、先述の261系5000番台多目的特急車両「ラベンダー編成」で運行されることになりました。
本来であれば、6月から運行される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、運行開始が延期。
2021年は、7月10日から9月20日までの土日・祝日に札幌~富良野間を1往復します。
以前から、この車両には興味を持っており、一度は見てみたい、乗ってみたいと思っておりました。
7月下旬の4連休のうち1日がフリーで時間も確保出来たことから、「それならば、折角なので現地へ行って見てみるか・・・。」ということになり、思い付きで富良野へ向かったのです。
JR北海道の261系5000番台多目的特急車両の第2弾(2編成目)となる「ラベンダー編成」。
いったい、どんな車両なのでしょうか。
ご存知の方も多いかと思いますが、北海道では、国鉄末期に改造したキハ29・59形「アルファコンチネンタルエクスプレス」の投入を皮切りに、数々の「リゾート列車」を活用した観光列車やイベント列車の運行を行って来ました。
2019年(令和元年)時点で、キハ183系5100番台「クリスタルエクスプレス」と、同5200番台「ノースレインボーエクスプレス」の2編成を運用していました。
しかし、この2編成は老朽化に伴い、順次用途廃止が計画されます。
そこで、これら2つ列車の代替として製造されることになったのが、今回ご紹介する261系多目的特急車両なのです。
この車両の特徴は、従来の「リゾート車両」と異なり、「多目的特急型車両」と位置付けられていることです。
従来リゾート車両が担当した観光列車やイベント列車、修学旅行団体臨時列車以外に、定期列車の代替輸送や繁忙期の臨時列車などとしての運行が計画されたため、代替輸送や車両の増結への対応を容易にすることや、設計製作コストを低減出来る利点から、車両は261系1000番台特急型気動車をベースにしています。
計画が公表されたのは、2019(令和元)年。
2020(令和2)年から2021年にかけて「はまなす編成」「ラベンダー編成」の愛称を持つ5両編成2本(10両)が新製され、「はまなす編成」は2020年(令和2年)10月17日運転の団体臨時列車から、「ラベンダー編成」は2021年(令和3年)5月8日運転の臨時特急列車から運転を開始しました。
新造費用は、各編成5両でおよそ20億円。
このうち、「はまなす編成」については、新造費用の一部と車内無線LAN設備(後述)の整備費用を北海道が負担した他、「ラベンダー編成」については、北海道による「観光列車として活用可能な車両の導入に対する支援」の対象となったことから、国と北海道が10億円ずつ出し合い、その支援を受けて北海道高速鉄道開発がJR北海道から編成を取得し、JR北海道に無償貸与するという形がとられています。
(次ページに続く)
先日、思い付きで
富良野市は、北海道のほぼ中心に位置し、「へその街」としても知られています。
ドラマ「北の国から」の舞台にもなった他、夏はラベンダー、冬はスキーと、観光客が多く訪れる場所でもあります。
今回、何故に富良野へ思い付きで行ったのか・・・。
それは、こちらの鉄道車両を見るためにでした。
JR北海道の261系5000番台多目的特急車両「ラベンダー編成」です。
2021(令和3)年5月にデビューしたばかりの、JR北海道の中では最新の車両ということになります。
札幌~富良野間を結ぶ特急列車といえば、夏季に臨時運行する「フラノラベンダーエクスプレス」が知られています。
これまで、「クリスタルエクスプレス」や「ノースレインボーエクスプレス」といった「リゾート列車」で運行されていましたが、2021年からは、先述の261系5000番台多目的特急車両「ラベンダー編成」で運行されることになりました。
本来であれば、6月から運行される予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、運行開始が延期。
2021年は、7月10日から9月20日までの土日・祝日に札幌~富良野間を1往復します。
以前から、この車両には興味を持っており、一度は見てみたい、乗ってみたいと思っておりました。
7月下旬の4連休のうち1日がフリーで時間も確保出来たことから、「それならば、折角なので現地へ行って見てみるか・・・。」ということになり、思い付きで富良野へ向かったのです。
JR北海道の261系5000番台多目的特急車両の第2弾(2編成目)となる「ラベンダー編成」。
いったい、どんな車両なのでしょうか。
261系5000番台多目的特急車両とは?
ここで、261系5000番台多目的特急車両について、簡単におさらいしておきましょう。ご存知の方も多いかと思いますが、北海道では、国鉄末期に改造したキハ29・59形「アルファコンチネンタルエクスプレス」の投入を皮切りに、数々の「リゾート列車」を活用した観光列車やイベント列車の運行を行って来ました。
2019年(令和元年)時点で、キハ183系5100番台「クリスタルエクスプレス」と、同5200番台「ノースレインボーエクスプレス」の2編成を運用していました。
しかし、この2編成は老朽化に伴い、順次用途廃止が計画されます。
そこで、これら2つ列車の代替として製造されることになったのが、今回ご紹介する261系多目的特急車両なのです。
この車両の特徴は、従来の「リゾート車両」と異なり、「多目的特急型車両」と位置付けられていることです。
従来リゾート車両が担当した観光列車やイベント列車、修学旅行団体臨時列車以外に、定期列車の代替輸送や繁忙期の臨時列車などとしての運行が計画されたため、代替輸送や車両の増結への対応を容易にすることや、設計製作コストを低減出来る利点から、車両は261系1000番台特急型気動車をベースにしています。
計画が公表されたのは、2019(令和元)年。
2020(令和2)年から2021年にかけて「はまなす編成」「ラベンダー編成」の愛称を持つ5両編成2本(10両)が新製され、「はまなす編成」は2020年(令和2年)10月17日運転の団体臨時列車から、「ラベンダー編成」は2021年(令和3年)5月8日運転の臨時特急列車から運転を開始しました。
特急「宗谷」に運用されている261系多目的仕様「はまなす編成」
新造費用は、各編成5両でおよそ20億円。
このうち、「はまなす編成」については、新造費用の一部と車内無線LAN設備(後述)の整備費用を北海道が負担した他、「ラベンダー編成」については、北海道による「観光列車として活用可能な車両の導入に対する支援」の対象となったことから、国と北海道が10億円ずつ出し合い、その支援を受けて北海道高速鉄道開発がJR北海道から編成を取得し、JR北海道に無償貸与するという形がとられています。
(次ページに続く)