おびうん観光「とかちミルキーライナー」乗車記

昼行高速バス,高速バス乗車記

北海道東部の中核都市の一つであり、農業・酪農を中心に独自文化を築いている都市「帯広」。
一時期ほどではありませんが、交通の要所としての機能を兼ね備えた街でもあります。

帯広から本州(東京方面)へ出掛けるとなると、一般的にはとかち帯広空港から飛行機を利用するのですが、実はここ数年、LCCが発着している新千歳空港を利用することで、とかち帯広空港を利用するよりも安く本州へ移動出来ることが注目されています。
更にここ1~2年前から、より安く移動出来る手段として、とある都市間バスが注目を集めています。
それが、これからご紹介する都市間バス「とかちミルキーライナー」であります。

北都交通「とかちミルキーライナー」 2081
北都交通「とかちミルキーライナー」

おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 帯広駅前にて その1
おびうん観光「とかちミルキーライナー」

「とかちミルキーライナー」とはどんなバスなのか

ここで「とかちミルキーライナー」について簡単にご紹介しましょう。
都市間バス「とかちミルキーライナー」は、2008年4月25日に北都交通とおびうん観光が1日4往復体制で運行を開始しました。
運行開始当初は思う様に利用客が付かず、2009年(平成21年)7月1日の3往復に減便と同時に、テコ入れ目的で南千歳駅まで延伸されます。
転機が訪れたのは、道東自動車道が延伸され札幌~帯広間が高速道路一本で結ばれた2011年秋。
同年10月30日に実施されたダイヤ改正で、所要時間が35分短縮されます。
これにより利用客数は増加に転じることになり、更に新千歳空港にLCCが乗り入れるようになってからは、週末や繁忙期を中心に混むようになってきます。
現在は、帯広側の始発地を帯広駅前(アパホテル前)から帯広駅バスターミナルに変更、便数も利用客増加に伴い1日4往復に戻して運行しています。

実は私、恥ずかしながらこの路線に乗車する機会がありませんでした。
しかし、2015年1月の法事の帰りに帯広へ立ち寄る用事があり、「それならば折角なので乗車してみよう。」ということで、帯広駅前(アパホテル前)始発便(おびうん観光担当便)に乗車しましたので、今回はその時の模様を簡単にご紹介します。

早朝便にもかかわらず満席の盛況ぶり

やってきたのは、帯広駅バスターミナル傍のアパホテル前にある帯広駅前停留所。
以前はワシントンホテル前と呼ばれていましたが、帯広のワシントンホテルがFC契約終了に伴う鞍替えにより、停留所名も「アパホテル前」に変更されています。
アパホテルをチェックアウトすると、既に目の前にはバスが待機していました。

今回乗車したのはこちらのバス↓。
おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232

おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 帯広駅前にて
「とかちミルキーライナー」専属で使用されている日野セレガHD(PKG-RU1ESAA)です。
おびうん観光の青と紫を基調とした、お馴染みのカラーリングのバスです。

早速係員の改札を受け、車内に入ります。
今回は提携している「WILLER EXPRESS」で乗車券を購入しました。
通常運賃よりも100円安く購入出来る他、ウィラー独自のポイントも利用出来る(勿論ポイントも溜まります)ので、「WILLER EXPRESS」の会員の方は「WILLER EXPRESS」のサイトからご購入することをお勧めします。

車内はこの様になっておりまして、
おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 車内

おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 シート
3列幅広シート28人乗りのトイレ付き昼行高速仕様ですが、所要時間3時間程度の路線の車両にしては随分と豪華な造りになっています。
感覚的には、JRバス関東やJRバステックが採用している「楽座シート」の豪華版といったところでしょうか。

5時00分、私を含め約10人の乗客を乗せたバスは、定刻に帯広駅前を発車します。
この便は連休最終日ということもあって2台運行。
次に停車するおびうん観光帯広営業所で大量の乗車があり、結局私が乗車した1号車は満席となりました。(2号車は半分程度の乗客でしたが・・・。)
おびうん観光帯広営業所を発車したところで、自動音声による案内と乗務員による補足説明が行われます。
自動音声にて詳しく説明している分、乗務員の補足説明は簡単なものに留めているようです。

5時30分、芽室帯広インター通過。
ここからは千歳東インターまで帯広広尾自動車道~道東自動車道をひた走ります。
路面状況は凍結状態。
滑り易い路面状況の中、乗務員は慎重且つ速度を維持しながらバスを進めていきます。

6時20分、バスは走行区間のほぼ中間地点に位置する占冠パーキングエリアに到着します。
ここでは10分間の開放休憩が設定されています。
多くの乗客がトイレや一服を済ませにバスを降りていきます。
おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 占冠PAにて

6時30分、乗客が全員揃ったところでバスは出発。
新千歳空港へ向けて残りの道程をひた走ります。

7時22分、千歳東インターを流出。
ここからは、道央圏連絡道路を新千歳空港まで一直線。
約10分程で新千歳空港エリアに到着できる便利な道路です。
7時35分、帯広から僅か2時間半程でバスは新千歳空港に到着しました。
ここで大半の乗客が下車。
乗務員から荷物を受け取り、急ぎ早に2階出発エリアへ向かう光景が何故か新鮮に映ります。
そして7時47分、定刻よりも13分早くバスは南千歳駅のバスロータリーに到着しました。
帯広から3時間弱で新千歳空港・南千歳駅に到着出来るとは・・・。
高速道路の利便性の高さと、高速道路の恩恵を受ける都市間バスの現状なるものを改めて感じました。

「ポテトライナー」の代替路線としても使える?

というわけで、おびうん観光「とかちミルキーライナー」の乗車記をお届けしましたが、久々に「穴場路線」を発見したという印象が強く残った今回のバス旅でした。
帯広から僅か3時間着で新千歳空港エリアに到着出来る速達性と利便性の良さ、そして車内設備の良さなど、飛行機を利用して旅行する方にとっては、うってつけの路線なのではないでしょうか。
と同時にこの路線、考え方によっては札幌~帯広線「ポテトライナー」の代替路線としても使える気がします。
特に北広島・恵庭・千歳地区から帯広方面へ移動する方にとっては、時間的にも金額的にもかなり使える路線なのではと思います。
強いていえば、もう少し便数があると良いのかなぁという気がしないでもありませんが、乗務員の頭数及び採算性を考慮すると、現状の便数(1日4往復)が限度かなぁという気もします。

ともあれ、想像以上に利便性が高かった「とかちミルキーライナー」。
繰り返しになりますが、この路線、旅行にビジネスに十分使える路線だと私は思います。
機会がございましたら、是非一度利用してみることをオススメします。
おびうん観光「とかちミルキーライナー」 ・232 南千歳駅到着

 
【乗車データ】 
  • 乗車日:2015/01/12
  • 乗車区間:
    帯広駅前(アパホテル前)→南千歳駅
  • 運行会社:おびうん観光
  • 車両:日野/セレガHD(PKG-RU1ESAA)
  • 年式:2008年式
  • 所属:帯広営業所
  • 社番:232


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