名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線221便(三菱エアロエース2019年モデル) 簡単な乗車記【追記あり】】

昼行高速バス,高速バス乗車記

1964年(昭和39年)の運行開始以来、50年以上の長きに渡り名古屋と京都・大阪・神戸間を結んでいる高速バス「名神ハイウェイバス」
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 2115

JR東海バス「名神ハイウェイバス14便」 3589

西日本JRバス「名神ハイウェイバス京都線」 3591

ウィラーエクスプレスや東京バスグループなどの参入による競争激化で増便、利用者増に繋がった同路線ですが、最近では大阪バスグループが名古屋~京都・大阪線の大幅増便を発表するなど、名古屋~京阪神間高速バスの競争は再び激化しつつあります。

以前このブログで「名神ハイウェイバス」京都線221便(名鉄バス便)の乗車記をご紹介しました。


この時は、2010(平成22)年式のパウダールーム付き経年車が充てられていましたが、その後、名鉄バスは2019年に三菱ふそうトラック・バスが発表した最新型バス「三菱エアロエース2019年モデル」を高速路線に導入。
現在は、高山線「ひだ高山号」「名神ハイウェイバス」京都線で活躍しています。

実は、先日の取材を兼ねた長旅での移動の際に、この最新型車両に乗車する機会があり、早速乗車してまいりました。
今回はその時の模様を簡単にご紹介しましょう。

フロント部が大きく変わった新型「エアロエース」

やって来たのは、名鉄名古屋駅に直結する名古屋名鉄バスセンター。
「名神ハイウェイバス」京都線は、こちら名鉄バスセンターの8番のりばから発車します。

今回乗車したのは、前回乗車した時と同じ、名鉄バスセンター14時00分発(名古屋駅14時15分発)の「名神ハイウェイバス」京都221便です。
この便は、名鉄バスが運行を担当します。

発車時間前に名鉄バスセンターへ行ってみると・・・なんと、最新型の「三菱エアロエース2019年モデル」が、「特急 京都駅」の行先表示を出して待機しているではありませんか。
名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3901_102 名鉄バスセンター待機中

というわけで、こちらの車両に乗車します。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901
名鉄バス名古屋中央営業所所属の2019年式3901号車(三菱エアロエース2019年モデル 2TG-MS06GP)です。
見ての通り、フロントフェイスは最新の「ふそうブラックベルト」デザインを採用。
前面の意匠がが大きく変わり、新たにLEDヘッドライトを搭載しました。
また、アクティブサイドガードアシスト(左後部巻き込み防止警報システム)やEDSS(ドライバー異常時対応システム)など、安全装置が充実していることも、この車両の特長のひとつでもあります。

13時50分、バスが入線。
乗車改札を受け、車内に入ります。

車内は4列シート40人乗りの昼行高速仕様になっています。
名古屋~高山線「ひだ高山号」にも使用出来る様、定員重視のシート配列になっています。
このため、車内後部のトイレはパウダールームではなく通常のトイレを採用していますが、可動式枕を搭載したハイバックシートを採用し快適性向上を図った他、全席に3点シートベルトを採用するなど、安全面にも配慮がなされています。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901 車内

名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901 シート

もちろん、前席下には足置き台(フットレスト)を設置する他、各座席にはコンセントも完備。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901 足置き台(フットレスト)

名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901 コンセント

そして、車内後部のトイレは、ドア幅を広げて折戸構造にすることにより、トイレへの出入りをしやすくしています。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 車内後部トイレ

前方のLCDモニターです。
自動放送と連動して停留所・運賃案内などが表示されます。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 前方LCD

以上、車内をご紹介しましたが、所要3時間弱の路線の車両にしては、十分すぎる設備を有している印象を受けました。
この車内設備であれば、名古屋~上高地線や名古屋~富士五湖線など、中距離の昼夜兼用路線にも十分に対応出来るかもしれません。

ゆったりした最新車両で京都までの3時間弱はあっという間

14時00分 名古屋名鉄バスセンター発車

定刻に名鉄バスセンターを発車したバスは、次の乗車停留所である名古屋駅新幹線口へ向かいますが、この日は名古屋駅周辺でお祭りが開催されており交通規制がかけられていたため、名古屋駅新幹線口までは迂回経路による運行となりました。
このため、名古屋駅新幹線口に到着したのは、バスは定刻よりも10分程遅い14時25分。
手早く乗車改札を行い、14時30分前にバスは名古屋駅新幹線口を発車します。

自動音声による案内放送が流れた後、乗務員から自己紹介と運行経路、車内設備の補足説明がマイクを通して行われます。
その間、バスは名駅入口ランプから名古屋高速へ流入し、一宮インター(料金所)まで走行した後、一宮インターからはいよいよ名神高速道路へ入ります。

名神大垣を過ぎると、車窓はのどかな風景に。
流れゆく景色を見ながら飲み物を口にしてぼーっとしますが、快適なシートと心地よいエンジン音で、次第に眠気が襲って来ます。
このエアロエース2019年モデルですが、乗り心地はかなり洗練されてブラッシュアップされた様に思えますが、MS06系になってエンジンが変更されたということもあってか、エンジン音については以前のMS96系と比較すると若干甲高くなり五月蠅くなったという印象を受けます。
こればかりは個人の好みもありますが、個人的には先代のMS96系のエンジンの方が心地良い様に思えました。

15時29分~15時39分 多賀サービスエリア停車(開放休憩)

名古屋駅から1時間15分程で、バスは名神多賀(多賀サービスエリア)に到着します。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 2014 多賀SA

名神多賀(多賀サービスエリア)は、乗降停留所の他に開放休憩場所にもなっており、こちらでは10分間停車となりました。
多くの乗客がバスを降り、トイレや買い物などを済ませていました。
名鉄バス「名神ハイウェイバス京都線」 3901 多賀SAにて

名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3901 前面行先表示(上部)

16時55分 京都駅烏丸口到着

その後、百済寺、名神八日市、菩提寺、京都深草各バス停に停車し、16時34分に京都南インターを通過。
混み合う京都市内の道路をかけ抜け、終点の京都駅烏丸口には、定刻8分遅れの16時55分に到着しました。

最後に

前回の「名神ハイウェイバス」京都線の乗車から約半年。
今回は、最新型「三菱エアロエース2019年モデル」の乗り心地に着目して乗車してみましたが、エンジン音の問題やフロントマスクの意匠に賛否両論があるものの、乗客の立場からすると、かなり良いバスに仕上がっているのでは?という印象を持ちました。

こと、今回乗車した名鉄バスの車両については、定員重視の仕様でありつつも、ここ数年来のハイグレード仕様をしっかりと踏襲しており、同社の高速路線に対する意気込みを感じ取ることが出来たと同時に、競合他社とのサービス合戦が活発であるとはいえ、この様なハイグレード車両を導入出来る地域であることに、ある意味羨ましくも思いました。

「名神ハイウェイバス」は、今年2019年10月で運行開始55周年を迎えます。
並行する新幹線や近鉄の名阪特急、さらには競合他社高速路線バスとの競争が激しい中、「名神ハイウェイバス」のみならず名古屋~京阪神間の高速バスの動向については、今後も注目していきたいと思います。

名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3901 フロントフェイス


【乗車データ】 
  • 乗車日:2019/08/24
  • 乗車区間:
    名古屋駅新幹線口→京都駅烏丸口
  • 運行会社:名鉄バス
  • 車両:三菱/エアロエース(2TG-MS06GP)
  • 年式:2019年式
  • 所属:名古屋中央営業所
  • 社番:3901

【追伸】
京都駅八条口で見かけた、今回乗車した車両以外の名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線です。
僅か半年の間に車両が様変わりしていることに、驚き隠せない私がいました。
名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3905
名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線 3905

名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3901 フロントフェイス
名鉄バス「名神ハイウェイバス」京都線 3806


【追記】
私がライターとしてお世話になっております高速バス関連の情報配信サイト「バスとりっぷ」にも、乗車記として紹介しています。

名鉄バス 「名神ハイウェイバス京都線」 3905_01


「バスとりっぷ」掲載用として、新たに撮影・取材をしております。
宜しければ、こちらもご覧いただけると幸いです。
(2020.01.22追記)



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