JR東海バス「新東名スーパーライナー11号」 乗車記
夜行便「ドリームなごや号」などとともに多くの方に利用されています。(写真はイメージです。)
運行距離は東京~名古屋間で約355km。
開業当初からJR発足直後までの間、車両メーカーの協力のもとに専用の車両が投入されていたことでも有名ですね。
そして、来年2019年には開業50周年を迎えます。
その「JR東名ハイハイウェイバス」ですが、ここ最近、ある変化が起きていることを御存じでしょうか。
その変化とは・・・
東京~名古屋線の直行便「新東名スーパーライナー」へのシフト
です。
この傾向は、ここ1~2年間顕著になっています。
実は私、恥ずかしながら、これまで「新東名スーパーライナー」に乗車したことが1度もありませんでした。
しかし、今年2018年2月の下旬に乗車する機会を得ることが出来、東京駅を昼過ぎに発つ「新東名スーパーライナー11号」に乗車してまいりました。
そこで今回は、東京駅発「新東名スーパーライナー11号」乗車の模様をご紹介します。
5年間半で3往復から12往復へ増便
ここで、「新東名スーパーライナー」について簡単にご紹介しましょう。「新東名スーパーライナー」は、2012年4月14日に新東名高速道路の部分開業に合わせて、2012年6月1日に運行を開始しました。
運行開始当初は、東京~名古屋間3往復のみの運行でしたが、2013年3月、2014年7月、2015年3月とダイヤ改正を重ねることに増便を繰り返し、現在(2018年3月31日時点)では1日12往復運行されています。
また、2016年4月4日からは、一部の便の「バスタ新宿」への乗り入れも開始した他、2016年2月13日に開通した浜松いなさジャンクション~豊田東ジャンクションを新たに経由する様に運行経路が変更されています。
増便の背景には、いうまでもなく「新東名スーパーライナー」の利用客の増加。
既存の東名高速道路経由約6時間10分よりも40分早い5時間30分で移動出来る利便性が高く評価されている証拠であるともいえましょう。
東京~名古屋間直行で5時間半は確かに便利!
やって来たのは、東京駅八重洲南口JR高速バスターミナル。「新東名スーパーライナー11号」はこちらが始発となります。
今回乗車した車両はこちら↓
着実に数を減らしているJR東海バス名古屋支店所属の三菱エアロキング(MU612TX)。
「ドリームなごや号」などでも活躍しているお馴染みの車両です。
車内の様子はこちら↓。
3列独立シート38人乗り夜行高速仕様となっており、2階席は30人、1階席は8人乗車することができます。
夜行用シートということもあり、リクライニングも深め。
空いている時であれば、フルリクライニングで昼寝・・・といった楽しみ方も出来るかと思います。
残念ながら通路カーテンは装備されていませんが、東京~名古屋間であれば十分な車内設備であるといえましょう。
各座席にはUSBポートが装備(後付け)されていました。
iPhoneのバッテリー残量が少なかったこともあり、大変助かりました。
「新東名スーパーライナー11号」の東京駅八重洲南口発車時刻は12時30分。
定刻に発車したバスは、霞が関ランプから首都高速3号線~東名高速道路を名古屋へ向けてひた走ります。
東名静岡で乗務員交代する他の系統とは異なり、この「新東名スーパーライナー11号」は終点まで同じ乗務員が1名で乗務を担当します。
走りやすい新東名高速道路を経由し、かつ途中休憩もあるとはいえ、5時間半を1人で担当するのは緊張の連続かと思います。
いやはや、お疲れ様です・・・。
「新東名スーパーライナー11号」は、途中2箇所で休憩停車を行います。
1箇所目の休憩場所は、東名高速道路の足柄サービスエリア。
こちらでは14時00分から14時15分までの15分間停車しました。
殆どの乗客がトイレや買い物を済ませる中、私はというと・・・WEB用の写真撮影に勤しんでおりました。
三菱エアロキングが着実に数を減らしているだけに、撮れる時に撮っておきたいものです。
足柄サービスエリアを発車して、御殿場ジャンクションに差し掛かる頃、右手には日本一の山「富士山」が見えて来ます。 7合目あたりから上は雲がかかっていますが、いつ見ても富士山は美しいですね。
2回目の休憩場所は、足柄サービスエリアから1時間半程走行した新東名高速道路の遠州森町パーキングエリア。
こちらでも15分間の休憩となりました。
パーキングエリア建物前には、先行していたJR東海バス「新東名スーパーライナー9号」が停車していました。
聞くところによると、バスタ新宿を経由する関係上、他の「新東名スーパーライナー」と比較して所要時間が30分程プラスになるとか。
まあ、どちらを利用するかは人それぞれですが、この様な便設定が出来るのも、JRバスならではの強みかもしれませんね。
遠州森町パーキングエリアを発車したバスは、新東名高速道路を名古屋へ向けてひた走ります。
17時13分、東海ジャンクションを通過。
その後、名古屋高速都心環状線に入り、17時30分に黄金ランプを流出します。
若干渋滞気味の名古屋市内を走行したバスは17時45分、定刻よりも若干遅れて終点の名古屋駅新幹線口に到着しました。 日が沈みかけた空とエアロキングと名古屋駅。
この光景が見られるのも、あとどれ位なのでしょうか・・・。
というわけで、JR東海バス「新東名スーパーライナー11号」の乗車記をお届けしました。
「新東名スーパーライナー」の利用は今回が初めでだったのですが・・・
東京~名古屋間 バスで5時間半は確かに便利!
これが正直な感想でした。
東京~名古屋間をノンストップで結んでいること、新東名高速道路が走り易いこと、そして良いタイミングで休憩が2回設定されていることが主な要因かと考えられますが、逆にこれに慣れてしまうと、東京~名古屋を通しで利用する方は既存の東名高速道路経由便を使わなくなるのではないかとも感じました。
渋滞遅延のリスクも確実に減りますし、仮に渋滞に巻き込まれたとしても、既存の東名経由便程にはならないかと考えます。
それ位に「新東名スーパーライナー」は便利です。
少なくても、今後「JR東名ハイウェイバス」を利用する際は、「新東名スーパーライナー」がメインになると思います。
そして今回は、引退へのカウントダウンが始まっている2階建てバス「三菱エアロキング」に乗車出来たことも大きな収穫でした。
賛否両論ありますが、サービスレベルを出来るだけ落とさずに大量輸送が実現出来た「三菱エアロキング」の功績は大きかったと私は思っています。
JR東海バスでは、現在のところ「三菱エアロキング」をハイデッカー4列シート車で置き換えていますが、高速バスでの導入が始まったスカニア/バンホール「アストロメガ」の動向を含めて、同社が「三菱エアロキング」の本格的な置き換えを今後どうするかについても注目していきたいところです。
新東名高速道路の開通で30分以上のスピードアップが実現した「新東名スーパーライナー」。
既存の「ブランド力」に加え「スピードアップ」という新たな武器を手にしたJRバスですが、競合他社がひしめく東京~名古屋間において今後どの様な対抗策を講じるのか、一利用者として今後も注目していきたいと思います。
機会があれば、また利用してみたいですね。
【乗車データ】
- 乗車日:2018/02/15
- 乗車区間:
東京駅八重洲南口→名古屋駅新幹線口 - 運行会社:JR東海バス
- 車両:三菱/エアロキング(MU612TX)
- 年式:2004年式
- 所属:名古屋支店
- 社番:744-04993
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