ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」乗車記

昼行高速バス,高速バス乗車記




既にマスコミ報道などでご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、7月3日のLCC「ジェットスタージャパン」成田~新千歳・福岡線就航以降、東京駅~成田空港間の空港アクセスバス競争がにわかに激しさを増しています。
これまで、東京駅~成田空港間のアクセスバスといえば、東京空港交通(フレンドリーリムジン)の独壇場でしたが、7月3日に京成グループの2社(京成バス・成田空港交通)が「Tokyo Shuttle」という格安リムジンバスを開設します。
「Tokyo Shuttle」については、過去記事で乗車記を掲載していますので見て頂きたいのですが、「Tokyo Shuttle」は順調に利用客を伸ばしているようで、更にこれからご紹介する路線の開設に対抗してか、運賃据置や新事業者(京成バスシステム)の参入・増便を行っています。


ところが、これだけでは終わりません
「フレンドリーリムジン」vs「Tokyo Shuttle」の競争で終結するかと思いきや、第3極の事業者が東京駅~成田空港間リムジンバスに参入してきました。
それが、これからご紹介する、ビィー・トランセグループ平和交通の「Theアクセス成田」です。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427

平和交通は千葉県千葉市周辺において主に住宅団地への乗合バスを運行している会社で、周辺のあすか交通や西岬観光とともに「ビィー・トランセグループ」の一員でもあります。
近年はあすか交通と共に、ちはら台~東京駅・銀座線、幕張地区~東京駅・銀座線、土気・大網~東京駅・銀座線といった近距離高速バスを積極的に展開していますが、今回何故成田空港線に参入したのか・・・・・正直謎ではあります。
(参入にあたっては、LCC利用促進の目的でNAA(成田空港会社)が主導したとも言われていますが・・・・・)
とはいえ、「まずはともあれ実見してみなくては」ということで、先日乗車してきました。

「分かりやすい運賃」「予約せずに乗れる」「トイレ付き」が特長の「Theアクセス成田」

今回は数日かけて成田空港第2ターミナル→東京銀座(数寄屋橋)、東京銀座(数寄屋橋)→成田空港第2ターミナルと往復利用してみました。
往路は、成田空港第2ターミナル15時30分の便を利用。
この路線開設にあたって導入された三菱エアロエース(QRG-MS96VP)が充てられていました。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 成田空港第2ターミナルにて

ここで「Theアクセス成田」の特徴を簡単に紹介すると、

・分かりやすい運賃(通年片道1,000円)
・乗車券の事前購入が不要
・トイレ・プラズマクラスター付きの快適車両

といったところでしょうか。
「フレンドリーリムジン」や「Tokyo Shuttle」の様に事前購入不要という点は評価できるのですが、反面、空港ターミナル内にカウンターや案内表示が一切無く、初めて利用する方はネットなどで予め乗り場などを調べておく必要があります。
カウンターや案内表示が一切無いというのは、利用者の立場からすると「????」と思ってしまいますね。
新規事業者ということで難しい面もあるでしょうが、既存事業者と調整しようとしても埒があかないでしょうから、ここはNAA側が先頭に立って、是非とも案内カウンターもしくは自動券売機の設置を検討して貰いたいですね。

乗車時に運賃を支払い、早速車内に入ります。
車内はこんな感じです。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 車内

ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 シート
4列シート40人乗りトイレ付きの昼行高速仕様になっています。
最新型ということもあって、シートは新基準対応型を採用。
シートバックが高いのと、座った時のホールド感が改善されているのが特徴です。

こちら↓のカップホルダーも新基準対応型。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 カップホルダー
新基準では、従来型の金属製カップホルダーがNGだとか。
この様な細かい部分でも対応させる必要があるのですね。

ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 エアコンダクト
今回の新型エアロエースで私が評価したい部分がこちら。
エアコン調節ダイヤルの表記部分です。
従来型は、「○」と「□」という非常に分かり難い表記で、どちらに回せば風が出るのか風が止まるのか分からなかったのですが、マイナーチェンジの際に改善されました。
これだと分かりやすいですね。

ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2427 プラズマクラスター
先述の通り、車内にはプラズマクラスターも完備。
綺麗な車内空気を保ちます。

以上、車内をざっと見ましたが、「フレンドリーリムジン」「Tokyo Shuttle」「Theアクセス成田」の中では、明らかに「Theアクセス成田」が1枚上を行っている様に感じました。
高速バス車両並みのシートピッチと、何といってもトイレ&プラズマクラスター付きというのがアドバンテージになっていると感じました。

で、この便のノリホですが、第2ターミナル7名、第1ターミナル3名の計10名が乗車。
以前よりは乗客が増えているという話ですが、それでも10名ですので、事業者からすると「まだまだ・・・・・」といったところでしょうね。
やはり成田空港側のカウンターもしくは自動券売機の設置と、今以上のPR活動が必要でしょうね。

バスは東関東自動車道から首都高速道路を通り、宝町ランプを降ります。
成田空港から約1時間で東京駅八重洲口に到着。
ここで私を除く全員が下車し、終点の東京銀座数寄屋橋(宝くじチャンスセンター前)には17時前に到着しました。

一方、帰りは翌々日の東京数寄屋橋11時25分発の便に乗車。
車両は往路と同じ三菱エアロエースでした。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2429

で、この便のノリホは、東京数奇屋橋4名、東京駅5名の計9名。
時間帯もあるのでしょうが、少なめですね。
バスは途中渋滞に巻き込まれることもなく、ほぼ定刻に成田空港第2ターミナルに到着。
殆どの乗客がこちらで降りていきました。
ビィー・トランセグループ平和交通「Theアクセス成田」 2429

というわけで、今回往復で「Theアクセス成田」を利用してみましたが、穴場的路線として十分に使えるという印象を強く持ちました。
車内設備に関しては、恐らく東京駅~成田空港間アクセスバスの中で一番上を行っているでしょう。
この路線に関しての一番の課題は、先述の通り、やはり成田空港側の体制でしょうね。
解決すべき課題が多いとはいえ、カウンター・自動券売機が無いどころか案内表示すらない状態は、早く解消して貰いたいものです。
少なくてもターミナル内での案内表示と自動券売機位は設置して欲しいですね。
出来ればNAA主導で3路線統合カウンターを設置して頂けると、利用者にとってはありがたいのでは?と思うのですが・・・・・。
あとは平和交通側が今後いかにPRしていくか・・・・・。
この2点の解決が、「Theアクセス成田」が成功するか否かの鍵になるのでは?と今回の乗車で強く感じました。


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