西鉄高速バス「桜島号」夜行便4012号車 乗車記(2017年4月乗車分)
鹿児島空港国内線ターミナルから宮崎交通「はまゆう号」三菱MS7系エアロバスで高城バスストップへ移動し、更に宮崎交通「特急宮崎・宮崎空港~都城線」で都城へ移動した私。
都城からは、JR日豊本線の普通電車で鹿児島へ移動し、ひと休みした後、このブログではもうお馴染みの西鉄高速バス「桜島号」夜行便で一旦福岡へ戻ります。(写真はイメージです。)
もう何度乗ったのか覚えていない程までに「桜島号」夜行便には乗車しているのですが、全国的にも数少なくなった西工製夜行高速車で運行される路線は出来るだけ乗っておかないと・・・ということで、今回も選んでみました。
「はかた号」でも活躍したにしてつグループ最後の西工SD型夜行高速車
ここで、今回乗車した西鉄高速バス4012号車について、改めてご紹介しておきましょう。西鉄高速バス4012号車は、番号違いの4011号車と同時に、2005年夏に西日本鉄道博多自動車営業所に配属され、主に本州方面夜行高速路線用車両として活躍しました。
西日本車体工業製のSD-1ボディに三菱ふそうトラック・バス製のハイデッカー用シャーシ(形式はKL-MS86MP)を採用していますが、従来のスーパーハイデッカーボディ(SD-2)にスーパーハイデッカー用シャーシの組み合わせとは異なり、SD-2より車高の低いSD-1ボディーとハイデッカーシャーシを採用することで、コストダウンを図っています。
同時に、西鉄夜行高速バスではお馴染みだった、最後部席のリクライニング角度を確保する目的で採用された後部の凹凸も、4011号車と4012号車では省略されています。
車内は、2003年に冬に導入された3801号車、3802号車と同仕様の3列独立シート28人乗りとなっており、シートは可動式枕を搭載した天龍工業製の夜行高速用シートを採用しています。
デビュー後は、主に福岡~東京線「はかた号」で活躍し、2006年~2007年式の新車導入後は、主に名古屋線「どんたく号」や大阪線「ムーンライト号」で活躍しました。 その後、2013年春には、当時西鉄高速バスと三重交通が運行していた夜行高速バス福岡~三重線「お伊勢さんエクスプレス福岡号」の三重交通単独運行化に伴い、4012号車は三重交通に貸し出しされますが、2014年1月5日に福岡~三重線「お伊勢さんエクスプレス福岡号」の運行が終了した後は、西鉄に返却された上に西鉄高速バスへ移籍。
2014年2月より「桜島号」夜行便の専用車として活躍しています。
若者を中心に20人以上が乗車
やって来たのは、JR鹿児島中央駅前の南国交通バスターミナル。福岡行き「桜島号」、大分行き「トロピカル号」、長崎行き「ランタン号」、広島行き「鹿児島ドリーム広島号」、宮崎行き「はまゆう号」といった高速バスの他、鹿児島空港行きリムジンバス、城山観光ホテル送迎バスなどが発着する、鹿児島市内有数のバスターミナルでもあります。
上層階には「ソラリア西鉄ホテル鹿児島」も入居しており、アクセスも便利です。
高速バス「桜島号」夜行便の鹿児島中央駅前発車時刻は23時40分。
今回乗車したのは、これまた毎度お馴染みの4012号車(三菱KL-MS86MP 西工02MC SD-1)でした。(写真はイメージです。)
先述の通り、車内は3列独立シート28人乗りの夜行高速バス仕様となっています。
西鉄夜行高速バスの特長でもあるプライベートカーテンは撤去されていますが、各座席にコンセントを増設するなど、現在のニーズに合わせた改善も施されています。
発車の数分前にはバスターミナル2番のりばに入線し、改札が行われます。
鹿児島中央駅前(南国交通バスターミナル)から乗車したのは、私を含めて20人。
週末ということもあるのでしょうか、それなりに混んでいます。
改めて車内を見回してみると、いつも以上に若い方が多い印象を受けます。
週末を利用して帰省や旅行を楽しんで福岡へ戻るのでしょうか。
23時40分、定刻にバスは鹿児島中央駅前を発車します。
鹿児島バイパスから鹿児島インターへ直行し、鹿児島インターからは九州自動車道を福岡へ向けてひた走ります。
高速伊敷と高速帖佐は乗車無しで発車し、鹿児島空港南では2名が乗車。
総勢22名で福岡へ向かいます。
鹿児島空港南から数分走行した溝辺パーキングエリアに一旦入り消灯の準備が行われ、0時34分に車内は消灯されました。
「桜島号」夜行便は、車両点検及び乗務員仮眠のために途中のサービスエリアに立ち寄りますが、乗客は下車することが出来ません。
ですので、飲食物の購入や就寝前の洗顔は事前に済ませておくことをお勧めします。
消灯後、シートを倒して目を瞑ると、いつしか夢の中へ。
その間バスは、休憩を挟みながら深夜の高速道路をひた走ります。
翌朝4時50分頃、目を覚ますと、バスは基山パーキングエリアに停車していました。
通常であれば、広川サービスエリアにて仮眠休憩停車するのですが、この日は久留米インター~筑紫野間において降車客が無かったために、少し先の基山パーキングエリアで仮眠休憩をとった様です。
5時03分、太宰府インターを流出したバスは、ゆっくりとした速度で国道3号バイパスを走行。
30分程走行し、5時35分、定刻よりも15分早くバスは博多バスターミナルに到着しました。
本来であれば、終点の西鉄天神高速バスターミナルまで乗車するところですが、今回はこの後の移動の都合もあるため、「桜島号」夜行便とはこちらでお別れとなります。
私を含めて半数以上の乗客を降ろしたバスは、終点の西鉄天神高速バスターミナルへ向けて走り去っていきました。
宿代わりにも使える便利な夜行バス
というわけで、西鉄高速バス「桜島号」夜行便4012号車の乗車記をお届けしました。毎度書いていることなのですが、運行時間帯、車内設備、更には「SUNQパス全九州版」(3日間用、4日間用)が使用可能な点を含め、「宿代わり」として使える夜行バスであることを今回も実感しました。
特に今回は、いつも以上に若者の利用者が多い印象を受けましたが、「低廉な運賃で眠りながら移動出来る=時間を有効に使える」というメリットが、特に若い層の利用者に評価されているということなのかなぁと改めて思いました。
ご存知の通り、福岡~鹿児島線「桜島号」においては、九州新幹線という強力なライバルが存在しますが、唯一の陸路夜行交通機関である「桜島号」夜行便については、今後も暫くは堅調に推移するのではないでしょうか。
あとは如何に利用客の期待を裏切らない、ニーズに合ったサービスを事業者側が提供し続けることが出来るかにかかっていると思います。
前回も書きましたが、私自身の南九州案件はまだ残っているだけに、恐らくそう遠くない時期にまたこの路線を利用することになるでしょう。
果たして次回はいつ乗車することになるのでしょうか。
【乗車データ】
- 乗車日:2017/04/16
- 乗車区間:
鹿児島中央駅前(南国交通ターミナル)→博多バスターミナル - 運行会社:西鉄高速バス
- 車両:三菱/KL-MS86MP(西工02MC SD-2)
- 年式:2005年式
- 所属:福岡支社
- 社番:4012
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